今日は午後に予定があるので、午前中から大倉集古館へ。
私はここは初めてです。
二階のバルコニー 内部のこて絵も素晴らしいのですが、写真撮影が憚られて残念。
以前の展示棟は関東大震災の際に壊滅的な被害を受けました。
その後、伊東忠太博士による耐震耐火の陳列館を建設し、
それが現存するこの建物。
ちょっと大陸風ですが、隅々の装飾が趣のある建物で、
十分に日本の建築といえましょう。
伊藤忠太博士は『平安神宮』、『築地本願寺』、『湯島聖堂』などでも知られています。
ずっしりとした重厚さと斬新さ、どこか異邦を感じさせるギリギリの和風。
いずれも大正から昭和の間の空気を纏った建築です。
さて、展示のほう。
人間国宝・志村ふくみさんは自然素材を用いての染色と紬織作家。
作品の着物も素晴らしい発色と色の組み合わせで、十分に見応えがあります。
しかし、私には、作品の脇に添えられた志村さんのその折々の言葉、
その頃の状況の説明などに興味を持ちました。
ある種の巫女のような感性をお持ちの方のように見えます。
果たして、石牟礼道子さんとの出会い、交流の話が出て、
ああ、やっぱりと一人納得。
石牟礼さんの新作能「沖宮」の衣裳を手掛け、公演を行ったとありました。
志村さんはある時から和歌や平安文学など古典にも興味をもたれたそうで、
源氏物語に材を取った作品もありました。
若い時から能にも興味を持たれていたようですから、
石牟礼さんのとの「沖宮」の公演はとても楽しいお仕事だったのではと思います。
そのうち映像など探して拝見したいものです。
あの辺りは大使館などがある閑静な土地柄ですが、大倉集古館の向かいは鹿島建設による工事が行われています。
どんな建物が建つのでしょうか。
お昼にはカキフライをいただきました。
大ぶりの牡蠣が6−7個。
熱々の牡蠣の下にタルタルソースが敷いてあります。
山盛りのキャベツも嬉しい。
栄養補給ができました。
明日からはお正月に向けて大掃除の最後のスパート。
できればまた蔵書の片付けにも手をつけたい。