このところ、私は繊細さ、優美さに敏感になっています。
博物館などで、何に自分の興味が惹かれるか、美しいと思うか、心を揺さぶられるのか。
同じ展示物を拝見しても、その時その時で自分の反応は違っているようです。
最近のテーマは「繊細さと優美さ」のようです。
金色堂の全ては感動的でした。細部に至る装飾が素晴らしく繊細かつ優美でした。

千手観音菩薩坐像 南北朝時代・14世紀 (東京国立博物館蔵?)
と、目録にはあり、元々安置されていた寺院などの情報はありません。
今回、実にこの仏像の光背の彫刻に魅せられています。

そして

(ぼけぼけですいません・・・)

そして、この手の表現。
優美なのです。
どこまでも柔らかい手の表情に、私は癒されました。
もう一点。

双鳩(そうきゅう) 平福百穂(昭和6年(1931)
この絵は常設展示されているので、これまでも何度も拝見しているのですが、毎回じっと見つめてしまいます。
竹の葉の、種々の緑の色の重なり。子供の時から思うことなのですが、私は様々な緑色だけで絵を描きたいのです。
夢です。
この絵の緑の種類は驚くべきです。方向性の異なる緑の葉が重なり合い、それはそれは繊細で美しい。
様々のものを拝見し、自分の心の動きを観察する。
ちょっと邪道なような気もしますが、そんな美術の観覧もあるかな、と思っているところです。

なかなか夜の博物館は良いな、と思いました。