一昨日まで関東甲信地方の各地で雷雨となりましたが、八ヶ岳山麓でも30日から8月1日にかけて雷雨となりました。興味深い雲も見られたのでご紹介します。
まず一枚目の写真は、八ヶ岳の東面(小海線側)で成長してきた積雲の列ですが、見事に同じような積雲が横並びしています。地形が平坦なところではこのような積雲が良く現れますが、山腹での上昇気流でできる雲としては珍しいです。
この日は日本海から乾いた高気圧が張り出してきたものの、中層で強い寒気が入っていたために、中層以下で対流が起きたのではないかと思われます。ただ、3,500m位に安定層があったので、雲のてっぺんの高度は一定になています。
次の写真は、八ヶ岳上空の積乱雲と、半円状の雲が向き合っている写真です。写真の上半分を閉めている半円状の雲は、積乱雲が圏界面に達して横に広がってできた巻層雲です。遠くから見ると、かなとこ状(アンビル)に見えます。積乱雲の上にこのような雲があるときは要注意です。もっとも発達した積乱雲の上にできる雲なので、落雷や突風、短時間の強雨に警戒が必要だからです。
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文責:猪熊隆之