今日は先日、甲信地方の山沿いで大雪になったときの雲の様子をご紹介します。移動性高気圧が通過した後、南岸低気圧が接近するときの雲の変化を見ていきましょう。
高気圧の中心が過ぎたあと、真っ先に出てくる雲は巻雲と申し上げましたが、今回は明瞭な雨巻雲は現れず、巻積雲が一面に浮かぶ形でした。冬の南岸低気圧は、ジェット気流が非常に強まるときに発生することが多く、今回もジェット気流と上層で南北の温度差が非常に大きくなったによって巻積雲が出来たものと思われます(下の写真)
そんな中でも、巻雲や巻層雲も見られました。上層に水蒸気が多い感じに見えます。湿った感じの巻層雲です。
翌朝になると、巻積雲が高積雲に、巻層雲が高層雲にそれぞれ変化し、いよいよ悪天間近です。
その後、高層雲のみとなりました。
そして、高層雲が乱層雲に変わり、雪が降り始めました。南岸低気圧の場合には、今回のように巻積雲→高積雲→高層雲→乱層雲というパターンもあります。覚えておきましょう。
文責:猪熊隆之 ※禁無断転載、無断転用