山の天気予報

ヤマテンからのお知らせや写真投稿などを行います。

山頂で観天望気 第4弾を「姫神山(岩手県)」で開催します

2022-09-11 22:32:20 | おしらせ

「山頂で観天望気」第四弾を9月28日(水)に姫神山(岩手県)でおこなう予定です。ご一緒していただける方を募集します。この企画は、ツアー登山でもガイド登山、講習会でもなく、山頂で講師の猪熊が観天望気のミニ講座をおこなうものです。自由に合流、解散が可能ですので、登山は自己責任でお願いします(ご希望の方は、講師の猪熊と登山口から一緒に歩きます)。

 

また、各自で登山届を提出していただき、やまきふなど山岳保険への加入をお願いします。ご興味のある方は admin@yamatenki.co.jp へご連絡ください。集合場所や山頂の到着予定時間など詳細については、メールにてご案内させていただきます。

 

会員の皆様との懇親も目的としていますので、参加費等はいただきません。なお、荒天時は中止です(前々日の夜までに決定します)。

新型コロナ感染対策は各自での責任でおこなってください。密を避けるため、平日の水曜日に開催します。

「空の百名山」を一緒に探しに行きましょう!

空の百名山 http://sora100.net/

 

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観天望気登山ツアー(参加費無料)のご案内

2022-09-11 10:50:40 | おしらせ

山の天気予報会員各位

平素より山の天気予報をご利用いただき、ありがとうございます。
10月22日(土)~23日(日)に「真木真昼アウトドアフェスティバル2022」が秋田県大仙市で開催されます。
この中で、弊社代表の猪熊が【観天望気縦走ガイド登山】を担当します。
真昼山の赤倉口~峰越口を縦走しながら、雲の見方や風の読み方を学びます。
参加費は無料です。他にもアウトドアブースの出展や、様々なプログラムがあります。
ご参加にあたっては、申し込みが必要になります。申し込みやイベントの詳細は、下記URLでご確認ください。
https://www.shirakamicc.com/2022/08/01/post1019/

株式会社ヤマテン
広報担当

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猪熊隆之の観天望気186回 北アルプス南部で見られる雲海のパターン

2022-09-10 17:21:12 | 観天望気

北アルプス南部で見られる雲海のパターン

山で見られる景色の中で出会いたいもののひとつが雲海ですよね。さて、槍ヶ岳や穂高岳、燕岳など北アルプス南部で見られる雲海にはいくつかのパターンがあります。ここでは、2022年9月4日(日)から5日(月)にかけて見られたものをご紹介します。

写真1 松本盆地を覆う雲海と富士山(槍ヶ岳山荘から)

そもそも雲海はどうやってできるのでしょうか?雲は水蒸気が冷やされて、水滴や氷の粒になることでできます。雲海は、前日に雨が降って地面に浸み込んだ水分が蒸発したり、川や湖、水田などから供給されて溜まった水蒸気が夜間の冷え込みで冷やされて水滴=雲(霧)になることで発生します。そのようなとき、雲の高さより高い場所にいると、雲海を見ることができます。雲海のメカニズムについて、詳しくは下記バックナンバーでご確認ください。

雲から山の天気を学ぼう第42回「雲海」

https://sangakujro.com/%e9%9b%b2%e3%81%8b%e3%82%89%e5%b1%b1%e3%81%ae%e5%a4%a9%e6%b0%97%e3%82%92%e5%ad%a6%e3%81%bc%e3%81%86-42/

それでは、雲海のパターンをひとつずつご紹介していきます。

1.ノーマルパターン(飛騨側で雲海ができるとき)

槍・穂高連峰で見られる雲海は、飛騨側(西側)で良く見られます(写真2)。一方、上高地側では出るときと出ないときとがあります。出ないときがもっとも多いので、ノーマルパターンです。写真3を見ていただきますと、手前の蝶ヶ岳から大滝山へ延びる尾根の手前側、つまり上高地平では雲がありません。その奥の安曇野や松本盆地では雲海が出ています。ノーマルパターンの場合、燕岳や常念岳など常念山脈では、安曇野側に雲海が見られ、上高地側や高瀬渓谷側には見られません。

写真2 ノーマルパターンの雲海(飛騨側)

写真3 ノーマルパターンの雲海(上高地側)

どうして、そのような違いが出るのでしょうか。雲海の元になる水蒸気は、海の上や平地で多くなります。北アルプスは南部に山脈が何本か走っており、一番高い所が槍・穂高連峰でここが分水嶺にもなっています。分水嶺の西側(飛騨側)では、日本海から蒲田川に沿って水蒸気が流れ込んできます。一方、東側(上高地側)では、松本盆地や安曇野から入る水蒸気が梓川に沿って途中までは入るのですが、川が複雑に折れ曲がるため、上高地方面にはあまり入ってきません。高瀬渓谷も同様です。そこで、雲海は、飛騨側や安曇野・松本側でできるのに対し、上高地側や高瀬渓谷側ではできないことがあるのです(図1)。

図1 北アルプス南部周辺の水蒸気の流れ

2.飛騨側、信州側ともに水蒸気が多いパターン

一方、上高地側でも雲海ができることがあります。このパターンがもっとも迫力がある雲海が見られます。9月4日がまさにこのパターンでした。

写真4 槍ヶ岳山荘からの眼下に広がる槍沢の雲海と、常念山脈越しに見られる安曇野の雲海

図2 9月4日午前6時の天気図(気象庁提供)

上の天気図を見ると、槍ヶ岳付近は等圧線の間隔が広がっていて、地上付近の風は弱いことが分かります。「前線が近くにあるのになぜ晴れたのか。」ということは置いておいて(ちょっと難しい説明になるので)、雲海ができるための風が弱いという条件にあてはまります。また、台風から湿った空気が流れ込んだおかげで、この日は上高地側でも雲海が発生しました。

3.飛騨側で雲海が発生せず、信州側で発生するパターン

いつもとは反対に、飛騨側で雲海が発生せず、信州側で発生することがあります。この場合、上高地平では発生せず、安曇野・松本盆地で発生するパターンと、上高地側でも発生するパターンがあります。今回(9月5日)は、後者のパターンでした。

写真5 飛騨側では全く雲が発生していない

写真6 信州側では雲海が出ている

9月4日と5日では何が違ったのでしょうか?そこで、天気図を見てみることにします。

図3 9月5日午前6時の天気図(気象庁提供)

前日との違いは、等圧線の間隔が狭くなっていることです。これは風が前日より強くなっていることを表しています。間隔は、そこまで狭くないので強風ということはありませんが、西に台風、東に高気圧という東高西低型の気圧配置になっているので、地上付近では南~南東風が吹く形です。そのため、信州側では松本方面からの水蒸気が南から入り込みやすい形なのに対し、飛騨側では蒲田川に沿って北西~西側から水蒸気が入ってくるので、南~南東風だと水蒸気は押し戻されてしまいます。風向によっても雲海ができる場所は違ってきます。

文、写真:猪熊隆之(株式会社ヤマテン)

図、写真、文章の無断転載、転用、複写は禁じる。

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「科学のバトン」連載のお知らせ

2022-09-08 17:15:05 | おしらせ

山の天気予報会員各位

平素より山の天気予報をご利用いただき、ありがとうございます。
太郎次郎社エディタスのWebマガジン連載企画「科学のバトン」の連載が始まります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弊社の社長、猪熊隆之が第一走者として「空気はどんな気持ちか~多くの師、山からの学び」

という記事を書かせていただきました。猪熊がどのように予報を出しているのか、

雲の気持ちを知ることはどういうことなのかなど書いてあります。

ご興味のある方は是非、お読みください。

【科学のバトン】
https://www.editus.jp/archives/9698

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広報担当 

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シルバーウィークの「連休期間予報」と「おすすめ山域」の発表につきまして

2022-09-07 11:24:24 | おしらせ

山の天気予報会員各位

平素より「山の天気予報」をご利用いただき、まことにありがとうございます。
シルバーウィークの「5日間予報」につきまして、ご案内申し上げます。

 発表日時と予報対象期間:
 【第1回】9月14日(水)17時半頃に9月19日(月)までの5日間予報を発表します。
 【第2回】9月20日(火)17時半頃に9月25日(日)までの5日間予報を発表します。
 予報対象山岳:
 全国18山(利尻山、大雪山、飯豊山、燧ヶ岳、谷川岳、剱岳、槍ヶ岳、赤岳、甲武信岳、丹沢山、富士山、木曽駒ヶ岳、北岳、八経ヶ岳、大山、石鎚山、久住山、宮之浦岳)

連休期間予報は、スペシャル予報の詳細予報ページにて、【気象予報士のコメント】と【専門天気図】の間に表示されます。掲載期間は、予報発表から約24時間のみとなりますので、ご注意ください。
グループ分けやご利用上の注意点につきましては、下記の記事をご参照ください。
https://help.yamatenki.co.jp/hc/ja/articles/4402158621209 
次回の連休期間予報は「スポーツの日の連休」を予定しています。

なお、シルバーウィークの「おすすめ山域」は、以下の通りです。

 発表日時と予報対象期間:
 【第1回】9月15日(木)11時半頃に9月19日(月)までのおすすめ山域を発表します。
 【第2回】9月21日(水)11時半頃に9月25日(日)までのおすすめ山域を発表します。
 予報対象山岳:全国の山岳
 ※22日(木)は「おすすめ山域」の発表はありません。

皆様のシルバーウィーク中の登山計画や、気象リスク軽減のお役に立てれば幸いです。

株式会社ヤマテン
山の天気予報係

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