今回は、初歩的な自分のミスで、18きっぷでの旅が出来なかった。
が、休暇が勿体ないので、ならば遠いところへ行こうと、ガチ新幹線で北海道へ。
北海道新幹線新函館北斗駅から江差行きバスで約1時間半、「江差追分会館」を訪ねた。
ニシン漁とその加工品の交易で繁栄した江差町で歌い継がれている「江差追分」。
昔は江差にもアイヌの人々が多く暮らしていて、追分踊りで着る着物や楽器に名残がある。
江差追分は、前唄、本唄、後唄で一本通すと8分の長い歌となっている。
本唄の「かもめの なく音に ふと目を さまし あれが 蝦夷地の やまかいな」の7節は、
正調江差追分と呼ばれ、「かもめ ええええ えのお・・」とノーブレスで2分半かけて歌い切る。
江差追分会は、国内に145、海外にも5の150の支部に3000人強の会員を持つという。
毎年開催される「江差追分全国大会」は2018年56回を数え、地区予選会には千人が参加。
また、江差追分大会は、参加者全員が同じ長い約2分半の本唄を歌って競うと言う。
ニシン漁で栄えた江差の港を守る堤防の役割を果たしていたのが「かもめ島」。
江差フェリーターミナルの先にある小島で、かもめが羽根を広げているように見える。
天然の防波堤、防風壁として北前船が停泊するのに好都合だった島の役割は大きかったと。
島の入り口に立つ「瓶子岩」は海の守り神であり、老婆が塀の水を海にそそぐと
ニシンが群来したという伝説があり、今でも大切に祭られている。
島へ続く階段を進むと、遊歩道のある広く平らな展望台になっていた。
眼下には波の浸食で作られた千畳敷と、その向こうにはそうそうたる日本海が広がっている。
「江差会館」の方のお薦めの手打ちそば「和味」さんで、にしんそばを食べることが出来た。
帰路は、かもめ島と瓶子岩の最中を食べながら、立派なバス停でひたすらバスを待った。