風の雑記帳

平凡でもかけがえのない毎日が過ぎていく。
風景や触れ合い、心の断片を切り貼りして綴ってみる。

青森県 11/47

2023年12月16日 | 18きっぷで行く『日本製』

『日本製』第11弾は、JR青森駅から徒歩5分、「ねぶた屋」さんを訪ねた。

東北三大祭りに数えられる青森ねぶた祭、若手ねぶた師による活動拠点「ねぶた屋」。

 

駅で頂いた駅前マップには、確かに「ねぶた屋」さんの位置が書いてあるが

何度もその前を行き来し、やっとこの小さな看板を見つけて、中を見せて頂いた。

 

一歩中に入ると、圧倒される程の大きなねぶたの頭が幾つも飾られていた。

青森ねぶたは、1980年に重要無形民俗文化財に指定され、

毎年300万人の来場者を誇る、日本を代表する夏祭りのひとつ。

最初に絵を起こし、それをもとに手や顔などの細かいパーツを針金で作り

角材で支柱を立て針金で全体の形を作って、そこに電球を配線していく。

ねぶたそのものは、幅9m、高さ5m、奥行き7mの範囲内で作っているという。

昔はろうそくで明かりを灯していたが、今は全部LED、燃えにくい丈夫な和紙を使用。



ねぶた師は、スポンサーから声がかかることで初めてデビュー出来る。

何年修業したからとかではなくて、毎年依頼が来る保証があるとは限らないと。

 

ねぶた師はそれぞれライバルであるが、いざデビュー出来てもねぶた師だけでは

生計を立てるのは難しく、ねぶた師同士が交流を持ち、技術を交換することで

ねぶた界全体が向上して行くことが大事と考え、流派の垣根を越えてチームとして

活動するために、若手ねぶた師のによるプロジェクト活動拠点「ねぶた屋」を立ち上げたと。

 

 

青森駅から徒歩2分の所に、「ねぶたの家  ワ・ラッセ」がある。

こちらには、今年のねぶたの受賞作が多数飾られてあった。その中でも、

「ねぶた屋」の北村春一さん作のねぶたは、優秀製作者賞・市長賞を受賞されていた。

   

ねぶたの仕組みが分かる展示。

   

こうやって伝統を守り発展継承させる集団がいて、毎年8月2日~7日、

「ラッセラー」の掛け声とともに踊る跳人たちや勇壮に練り歩くねぶたは

さぞ活気にあふれ煌びやかで、私も一度は生で観てみたいと思った。

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