この時期になると、どうしても心は夫が亡くなった4年前に戻ってしまう。
4年前の今日(亡くなる2日前)、やはりお天気は秋晴れで穏やかだった。
緩和病棟の看護士さんたちが、夫をベットごと外の散歩に運び出してくれて、暫し外の空気に触れたり景色を眺めたりの気分転換をして下さった。
トンボが飛んでいて、看護士さんが捕まえたトンボを見たり、青い空を眺めたり。
それから、亡くなる前の日。
談話室にベットを運び込んで頂いての、念願だった音楽コンサートが開かれた。
音楽療法士さんのピアノ演奏、娘夫婦のピアノとギターの演奏に、時には手拍子をしながら、また卵大のマラカスのような楽器を鳴らしたり、曲のリクエストをしながら楽しい時を過ごした。
そして、亡くなる当日。
ベットから起きたいと言い、車いすに移動し私と病棟内を散歩。看護婦さんと笑顔で冗談を言いながらピースサインで写真にも納まった。
アイスが食べたいと言い、お皿に4回もお代わり。
亡くなったのは、それから数時間後の昼間、私が孫達を連れて一旦家に帰っていたときだった。
夫は最後まで意識がはっきりしていて、話すことも出来たし、まさかすぐに亡くなるとは思えないほど元気そうに見えたんだよね、、、。
写真というのは時には残酷だけれど、やはり有り難いものだと思う。
年月が経って忘れかけていることも、鮮明に思い出させてくれる。その時気づかなかったことも気づかせてくれたり。
お彼岸だし、命日が近いから、色々思い出に浸って写真など眺めている。