
すべてが例年より2週間は早いと感じる。私達日本人は、微妙な春の訪れの気配やその進行を、陽の光の強さや僅かな気温の変化で感じ取ってきた。2月下旬の、寒さの少し緩みかけたがまだ冷たい空気の中で香る梅の花。山すその畑に一人咲く桃。 そして3月も終わりとなれば、桜が花開き春爛漫となる。それが終われば、ハナミズキ、藤と、初夏へ進むのだが、今年の春はちょっとおかしい。このままでは日本列島の大部分は、春と秋が短く夏が長い、亜熱帯のような気候になってしまうのではと危惧するのは大袈裟だろうか。
ところで、年初からこのブログでも入れあげていたオバマ米大統領候補は、22日のペンシルベニア州選では、差は詰めたもののヒラリーの後塵を拝し、既に2週間後のN.カロライナとインディアナに戦線は移った。依然150人以上の獲得代議員の差はあるが、ヒラリーは容易に引くことはあるまいし、8月のデンバーの党大会まで決着しないかもしれない。この所、オバマの外交や安全保障上の経験不足を盛んに攻撃するクリントン陣営だが、オバマは、自分がハワイやインドネシアで育ち、若くしてアフリカやパキスタンを訪れ民衆の生活に接したことで、異文化や異民族への理解と共感力が養われたとし、ワシントンでの経験より、そうしたグラスルーツの体験がむしろ正しい外交上の判断や厳しい軍事的決断を可能にする、と自信を見せる。 今週号のTIMEの記事は、オバマのそうした理解力、「自分にもイスラム教信者にも、同じ人間としての共感の能力が備わっている。最後は相互理解が可能だ」と信じる力を讃えながらも、同時に危うさを指摘している。この危うさは、ある有力な政治アドバイザーの言葉の中で紹介されているが、非情な人間世界の歴史と現実を考えれば、相互理解や信頼が不可能な相手が存在しうるのだ、と冷徹に判じなければどうにもならない状況が存在するのであり、オバマのヒューマニズムが彼の足を掬うことになりかねないと、いうものだ。それは事実かもしれない。だが、相容れない人間同士がいると最初から線を引いてしまった場合と、理解しあえるはずだと信じて事にあたるのと、どちらがいいだろうか。今のアメリカは後者のようなリーダーを必要としているはずだ。
オバマキャンペーンの特長は、徹底的なグラスルーツ戦略だということだ。党員として登録していない人、選挙に参画していないマイノリティーや貧困層にまず政治に参加させて意識を高める。 そのためには膨大な数のボランティアが動いている。 オバマキャンペーンからは、毎週数本のメールが送られてくるが、これは選挙に参加するために登録すること(register for vote)を促し、また25ドルからの献金を訴えている。3月初めに100万人を突破した献金者数は、今144万人に増えている。オバマは、こうした声なきマイノリティーや弱者を政治に参画させ、彼らの声を聞く政治に変えようとしている。「Vote for Change」という新しいキャンペーンを今全米50州で開始した。これは11月の本選挙を睨んで、有権者の選挙登録を促すものだ。オバマは、かつてシカゴのサウスサイドcommuinity organizerをやったときに、「Project Vote」という運動を指揮して10万人を選挙登録させて政治を変えた経歴を持つ。そのまったく同じ手法で今回の予備選を戦い、本選挙も戦おうとしている。彼のシカゴでの選挙登録キャンペーンから協力しているスタッフの話しはこのキャンペーンの特長を教えてくれて興味深い。http://my.barackobama.com/page/community/post/samgrahamfelsen/gGCVNs
ところで、年初からこのブログでも入れあげていたオバマ米大統領候補は、22日のペンシルベニア州選では、差は詰めたもののヒラリーの後塵を拝し、既に2週間後のN.カロライナとインディアナに戦線は移った。依然150人以上の獲得代議員の差はあるが、ヒラリーは容易に引くことはあるまいし、8月のデンバーの党大会まで決着しないかもしれない。この所、オバマの外交や安全保障上の経験不足を盛んに攻撃するクリントン陣営だが、オバマは、自分がハワイやインドネシアで育ち、若くしてアフリカやパキスタンを訪れ民衆の生活に接したことで、異文化や異民族への理解と共感力が養われたとし、ワシントンでの経験より、そうしたグラスルーツの体験がむしろ正しい外交上の判断や厳しい軍事的決断を可能にする、と自信を見せる。 今週号のTIMEの記事は、オバマのそうした理解力、「自分にもイスラム教信者にも、同じ人間としての共感の能力が備わっている。最後は相互理解が可能だ」と信じる力を讃えながらも、同時に危うさを指摘している。この危うさは、ある有力な政治アドバイザーの言葉の中で紹介されているが、非情な人間世界の歴史と現実を考えれば、相互理解や信頼が不可能な相手が存在しうるのだ、と冷徹に判じなければどうにもならない状況が存在するのであり、オバマのヒューマニズムが彼の足を掬うことになりかねないと、いうものだ。それは事実かもしれない。だが、相容れない人間同士がいると最初から線を引いてしまった場合と、理解しあえるはずだと信じて事にあたるのと、どちらがいいだろうか。今のアメリカは後者のようなリーダーを必要としているはずだ。
オバマキャンペーンの特長は、徹底的なグラスルーツ戦略だということだ。党員として登録していない人、選挙に参画していないマイノリティーや貧困層にまず政治に参加させて意識を高める。 そのためには膨大な数のボランティアが動いている。 オバマキャンペーンからは、毎週数本のメールが送られてくるが、これは選挙に参加するために登録すること(register for vote)を促し、また25ドルからの献金を訴えている。3月初めに100万人を突破した献金者数は、今144万人に増えている。オバマは、こうした声なきマイノリティーや弱者を政治に参画させ、彼らの声を聞く政治に変えようとしている。「Vote for Change」という新しいキャンペーンを今全米50州で開始した。これは11月の本選挙を睨んで、有権者の選挙登録を促すものだ。オバマは、かつてシカゴのサウスサイドcommuinity organizerをやったときに、「Project Vote」という運動を指揮して10万人を選挙登録させて政治を変えた経歴を持つ。そのまったく同じ手法で今回の予備選を戦い、本選挙も戦おうとしている。彼のシカゴでの選挙登録キャンペーンから協力しているスタッフの話しはこのキャンペーンの特長を教えてくれて興味深い。http://my.barackobama.com/page/community/post/samgrahamfelsen/gGCVNs
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