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大震災、原発事故から一ヶ月以上が経過した。

2011-04-17 | 東日本大震災

 

今日本が直面している危機が、これまで経験したことのない切迫したものだと感じる。 

戦後の日本の短期間での繁栄は、地質学的にはたかが100万年ほど前に出来た新しい島国の火山・地震活動が、幸運にも穏やかであった時期に達成されてものだと、神戸大の地震学者 石橋克彦氏は言っている。 阪神大震災ごろを境に日本は地震活動の活発期に突入し、密集した人口を持つt都市に直下型地震が起こった場合の被害や、特に原発が被災し放射能汚染が広がった際は、日本が壊滅的な打撃を受けると「原発震災」という言葉で1997年から警告してきた人だ。 それが今、まさに東日本大震災と福島第一原発の事故で現実のものになった。

 

東電本社に一ヶ月以上詰めているフリーのジャーナリストから、石橋氏のウェブサイトを教えてもらった。 2005年の衆院議員予算委員会公聴会で、氏はまさに原発震災の危険について切実に訴えていた。

 http://historical.seismology.jp/ishibashi/opinion/2011touhoku.html

 

石橋氏の主張を下敷きに、広瀬隆は昨夏「原子炉時限爆弾」を著していた。これを読むと、日本に原発を建てることが如何に危険かが理解され、東海や若狭湾で大地震が起こってさらなる原発震災が起こる前に、速やかに原発の安全措置を見直すだけでなく、原発によらない電力供給に移行していくことが、日本の進む正しい道だとほとんどの人が思うのではないか。 核燃料廃棄物の最終処理もいまだ確立できておらず、しかも大地震や津波よる原子炉の破壊や冷却システムの長期にわたる破壊の危険性があまりに高すぎる。 

 

広瀬氏は、熱効率の高い天然ガスによるコージェネのネットワークを構築することを、著作「燃料電池が世界を変える」などで主張しているが、クリーンな天然ガスや火力でつなぎ、自然エネルギーでの発電につなげることが日本のとるべき道だろう。 最近政府が原発維持の拠り所にしていたCO2温暖化説は根拠が怪しいこともわかってきたし、原発がないと電力需要がまかなえないということはない。 原発にこだわるのは、4選された首都の知事のように、かつて冷戦時代にどの国もが欲した核兵器開発のオプションにつながる原子力を手放したくない、という旧世代のトラウマに思える。

 

Gooの震災特集を見ていたら、被災地の医療支援に行った女性のブログがあった。震災後まもなく現地に行き、一週間以上不休の活動をし終えてからつづったもののようだが、現場の様子が切実に伝わり心を打つから、多くの方が読んだようだ。

http://blog.goo.ne.jp/flower-wing

 

別のGooブロガーが紹介していたが、津波の前後の三陸沿岸部の衛星写真を比較したNYタイムズの記事と、同紙のカメラマンが撮った震災の写真を集めたサイトは報道的価値があると思える。

http://www.nytimes.com/interactive/2011/03/13/world/asia/satellite-photos-japan-before-and-after-tsunami.html?nl=todaysheadlines&emc=thab1

http://www.nytimes.com/interactive/2011/03/12/world/asia/20110312_japan.html#1

 

日本中でそれぞれの立場から、被災地支援の募金や援助活動が行われ、日本人の共感力の強さを示している。 しかし、日本が今後原発にどう対応し、虚構の原発安全神話を唱えて一切の反対言論を排除し今日の人災をもたらした産学官一体の原子力村を解体し、危機管理の出来る国へ統治システムをどのように変えていくのか、いけるのか、その力が試される。

 

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