ポケットの中で映画を温めて

今までに観た昔の映画を振り返ったり、最近の映画の感想も。欲張って本や音楽、その他も。

小学生のころ・1〜『名犬リンチンチン』

2015年07月05日 | テレビ
我が家には、私が小学5年生ころまでテレビがなかった。
でも、お気に入りの番組はあった。
日曜日昼に放映される『名犬リンチンチン』である。
それをどのようにして観たか。隣りの家へ「テレビみせて」と言って上がり込むのである。
今、思い出すとその家の人たちは、昼ごはんも終わって野良仕事に行きたいのに、一人テレビにかじり付いている子供がいる。
迷惑だけどしょうがない、という感じで番組が終わるまで待っていてくれた。
しかし、あの番組には本当にワクワクした。
騎兵隊に、なぜか孤児とそこに飼われているシェパード犬がいるのである。
悪者をやっつける時、このラスティ少年が「行け、リンティ!」と叫ぶを、猛然とリンティが吠えながら敵に向かって走り出す。
あそこの場面が毎回たまらなった。


時期は少し後になるけど、夜は反対側の家に『ハイウエイ・パトロール』を観に行った。
この番組は、原語に字幕スーパー付きである。
だから、内容があまりよくわからず、そんなに面白くもなかったけれど、それでもせっせと通った。
ある日、そこの家の人達はもう眠りたいのに、毎週観に来る私をウンザリしている気配を子供ながら感じた。
だから、翌週、母に「隣りのウチにテレビをみせてもらって来る」と勇んで玄関を飛び出したけど、そこの家に「テレビみせて」と声を掛けれず、
垣根にしゃがみ込んで、番組の音だけ聞いて30分過ぎるのを待った。
やっと番組が終わっって、母には「みせてもらって来た」と報告。
確か、それ以降、よその家にテレビを観せてもらうことはなくなったと思う。
その代わり、我が家にもテレビを買ってほしいと何度も催促し、とうとう買ってもらえることになった。
近所で、一番遅い購入だった。

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