先日観た『太陽の下の18才』(カミロ・マストロチンクエ監督、1962年)のカトリーヌ・スパークに興味を惹かれ、
レンタル店で『狂ったバカンス』(ルチアーノ・サルチェ監督、1962年)を借りた。
離婚している中年男のアントニオは、プレイボーイ気取りで女に目がない。
野外劇場の観覧を途中で恋人たちと出た彼は、その後ひとり車を走らせて寄宿学校にいる息子に会いに行く。
その途中、エンストした車の若者たちにガソリンを分けてやるが、今度は自分の車がガス欠。
ガソリン・スタンド兼食堂まで何とかたどり着いた時、無賃飲食の若者(先程の仲間の一人)を運悪く気絶させてしまう。
仕方なく彼を海岸の別荘まで送ったアントニオはそこを去ろうとするが、車が砂にはまって動かない。
そこへ、ドライな少女・フランチェスカ(カトリーヌ・スパーク)が話かけてきて・・・・
キュートで天真爛漫なカトリーヌ・スパーク。
小悪魔的な魅力にあふれていて可愛い。
中年男のおっさん、アントニオはよせばいいのに「今頃の若者は・・・」なんて言いながら、彼らから立ち去ろうとしない。
本来、ティーンエイジャーには相手にしてもらえるはずもなくって、金づるとしか見られていないのに。
彼を小馬鹿にしたりしてやりたい放題の若者たちに、自分も仲間うちの気になって付き合うアントニオ。
それもそのはず、徐々にフランチェスカに恋心を抱いてしまっているから。
フランチェスカの方は、おちょくっておっさんを弄んでいるだけなのに、彼は段々と夢中になっていく。
もうこうなると、どうしようもない。
こんな時、結末は大体わかっているはずなのに。
案の定ラスト近く、夏の終わりの海辺での出来事も消え去って、一人浜辺に残されてしまったアントニオ。
その侘しさ、切なさがうら悲しい。
一人きりのアントニオを見て、なぜか『道』(フェデリコ・フェリーニ監督、1954年)のラストが記憶から甦る。
海岸でザンパノ(アンソニー・クイン)が、絶望的な孤独感に打ちのめされ嗚咽を漏らすシーン。
それと、設定は違うけど『嘆きの天使』(ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督、1930年)も。
老教授がキャバレーの踊り子ローラ(マレーネ・ディートリッヒ)に恋をして、身を滅ぼしてしまうあの哀れさを。
それとも案外、『ロリータ』(スタンリー・キューブリック監督 、1962年)の方が心情としては近いかなと思う。
いずれにしても、思わぬ掘り出し物を見つけたような気にさせる作品だった。
レンタル店で『狂ったバカンス』(ルチアーノ・サルチェ監督、1962年)を借りた。
離婚している中年男のアントニオは、プレイボーイ気取りで女に目がない。
野外劇場の観覧を途中で恋人たちと出た彼は、その後ひとり車を走らせて寄宿学校にいる息子に会いに行く。
その途中、エンストした車の若者たちにガソリンを分けてやるが、今度は自分の車がガス欠。
ガソリン・スタンド兼食堂まで何とかたどり着いた時、無賃飲食の若者(先程の仲間の一人)を運悪く気絶させてしまう。
仕方なく彼を海岸の別荘まで送ったアントニオはそこを去ろうとするが、車が砂にはまって動かない。
そこへ、ドライな少女・フランチェスカ(カトリーヌ・スパーク)が話かけてきて・・・・
キュートで天真爛漫なカトリーヌ・スパーク。
小悪魔的な魅力にあふれていて可愛い。
中年男のおっさん、アントニオはよせばいいのに「今頃の若者は・・・」なんて言いながら、彼らから立ち去ろうとしない。
本来、ティーンエイジャーには相手にしてもらえるはずもなくって、金づるとしか見られていないのに。
彼を小馬鹿にしたりしてやりたい放題の若者たちに、自分も仲間うちの気になって付き合うアントニオ。
それもそのはず、徐々にフランチェスカに恋心を抱いてしまっているから。
フランチェスカの方は、おちょくっておっさんを弄んでいるだけなのに、彼は段々と夢中になっていく。
もうこうなると、どうしようもない。
こんな時、結末は大体わかっているはずなのに。
案の定ラスト近く、夏の終わりの海辺での出来事も消え去って、一人浜辺に残されてしまったアントニオ。
その侘しさ、切なさがうら悲しい。
一人きりのアントニオを見て、なぜか『道』(フェデリコ・フェリーニ監督、1954年)のラストが記憶から甦る。
海岸でザンパノ(アンソニー・クイン)が、絶望的な孤独感に打ちのめされ嗚咽を漏らすシーン。
それと、設定は違うけど『嘆きの天使』(ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督、1930年)も。
老教授がキャバレーの踊り子ローラ(マレーネ・ディートリッヒ)に恋をして、身を滅ぼしてしまうあの哀れさを。
それとも案外、『ロリータ』(スタンリー・キューブリック監督 、1962年)の方が心情としては近いかなと思う。
いずれにしても、思わぬ掘り出し物を見つけたような気にさせる作品だった。