弥富野鳥園情報

情報盛りだくさんの野鳥園ブログへようこそ!

~沖縄探鳥旅行記~③

2013-07-04 14:40:39 | 旅行記

3日目

 早朝5時30分過ぎに起床。今日も良い天気!さて、朝の散歩です。川沿いの林道を昨日同様歩いていると、今日もアカヒゲのさえずりが聴こえてきます。

 少し、声の聴こえる方向へ近づいてみることにします。近づいていくとそこには小さな川が流れていました。しばらく探していると、いました!鬱蒼とした林の中にある木の枝の上で、一生懸命さえずっていました。さらに観察しているとリュウキュウアカショウビンの声も聴こえてきました。やはり水場近くには鳥が集まってきますね。

 宿に戻り、朝食を取った後、さあ出発です。林道をゆっくり南に向けて走らせます。朝の林道はとても清々しくマイナスイオンたっぷりの林の中は都会では味わうことのできない空間です。朝早いこともあり鳥たちは活発です。ノグチゲラがそこら中で木を突っついており、アカヒゲの声もいっぱい聴こえてきます。

 その後、しばらく走っていると何か枝からぶら下がっているものを発見しました。何かなと双眼鏡で見てみると、その正体は、黒い顔に丸い眼が二つ、サルのような顔をしたコウモリでした。あとで図鑑を調べたところオリイオオコウモリであることがわかりました。鳥ではありませんが、このような沖縄固有の貴重な生物も観察することができ感激です。

Skr_1103 <オリイオオコウモリ>

 さらに林道を走っているとアカヒゲ、ノグチゲラ以外にもリュウキュウアカショウビン、リュウキュウサンコウチョウ、ヤンバルクイナなどの声がたくさんやんばるの森に響き渡っていました。

Skr_0953 <道中出会ったアカヒゲ>

 昼前に一旦宿に戻り、昼食です。周りではイソヒヨドリが盛んにさえずっています。その声を聴きながら昼食後、縁側で1時間ほど昼寝をして、午後もまた林道めぐりです。

Skr_0999 <宿の前にて イソヒヨドリ>

 しばらく走っていて、ふと思ったのですが、そういえば猛禽類をほとんど見ていないなぁと。今のところ宿の近くにいるミサゴ1羽だけです。以前、秋に沖縄に来た時はサシバをたくさん観察することができましたが、この時季はあまりいないのかなと思っていたところ、目の前にヘビを持った猛禽類が突然林の中から飛び出してきて数十m先の木に止まりました。このまま進んでいくと逃げてしまうので、その場に車を止め、とりあえず証拠写真をパチリ、木が影になって全身を写すことはできませんでしたが確認してみるとサシバの若鳥でした。本州へ渡る途中で立ち寄っているのでしょうか。少ししたらすぐ飛んで行ってしまいました。

 この日もありとあらゆる林道を走りまわりましたが、まだ昨年の大きな台風の爪あとがあちこちで見受けられました。根こそぎ倒れている樹木がかなり多く、道路が陥没している箇所も数ヶ所ありました。これからまた台風のシーズンがやってくることを考えると、道路整備、樹木等維持管理することがいかに大変なことなのかを実感させられました。

 まだ、陽の高いうちに宿に帰ってきて宿周辺の周りをちょっと探鳥してみました。すると田畑にはアマサギ、東側の海沿いに出るとクロサギ(黒色型)など観察できました。明日がヤンバルクイナを見る最後のチャンスなので、朝、暗いうちから探鳥を開始しようと早めの就寝です。zzz…


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~沖縄探鳥旅行記~②

2013-06-19 16:56:43 | 旅行記

 2日目   

 早朝5時30分に起床。天候は快晴とは行きませんがまずまずの天気、窓を開けるとイソヒヨドリのきれいなさえずりが聴こえてきます。せっかくなので朝食前に近くを散歩することにしました。

 宿の前には川が流れています。その川沿いに林道があるので少し上流へと行ってみることにしました。しばらく歩いていると林の奥の方からアカヒゲの美しいさえずりが聴こえてきました。コマドリに似た声でさえずる可愛らしい鳥です。鬱蒼とした藪の中でさえずっているので姿はなかなか見せてくれませんでしたが、非常に近くで聴くことができたのが良かったです。

 川を見てみるとササゴイが飛んでいるのを見かけました。上空にはミサゴ、川の対岸の草原ではセッカの声が聞こえてきます。遠く耳を澄ませるとリュウキュウアカショウビンの「キョロロロ・・・」という声が聴こえてきました。その他ではウグイスがそこら中で鳴いていましたが、やはり姿を見つけるのが難しい鳥ですね。

Skr_0731_2 <ミサゴ>

 野鳥ではないですがアサギマダラという蝶がたくさん飛んでいました。青色の羽がとても綺麗で、秋になると日本本土から南西諸島、台湾へ渡りをする蝶として有名です。4月下旬ということを考えると日本本土へ渡る途中なのでしょうか。

Dsc_6988 <アサギマダラ>

 結局2時間ほど歩きましたが、予想以上に多く観察することができました。

 さて、2日目はアカヒゲ、ノグチゲラ、ヤンバルクイナ等を探しに北部の山中にある林道を中心に探鳥します。まずは国頭村の市街地まで出て、そこから林道に入ります。道は狭いですがきちんと舗装されており、まずまず走りやすい道です。対向車に十分注意して窓を開けてゆっくりと車を走らせます。よく聴こえてくるのはウグイスの声です。そしてしばらくして鬱蒼とした森林地帯に入ると車の前を横切る赤い鳥の影を見ました。何かと思って双眼鏡で見てみるとアカヒゲのオスでした。急いでカメラを向けましたが、ちょこちょこと素早く林の中を走り去っていってしまったので、残念ながら撮ることはできませんでした。

 ちょっと後ろ髪を引かれる思いでしたが、その場を後にし、探鳥再開です。しばらくすると“キョッ”という大きな声が聴こえました。何だろうとよく探してみると、いました!ノグチゲラです!ノグチゲラは沖縄県の県の鳥で(ヤンバルクイナではありません)、国の特別天然記念物に指定されています。極めて貴重な鳥ですが、色合い的にはちょっと地味な感じの鳥ですね。

Skr_0844 <ノグチゲラ>

 その後、さらに車を走らせ、国頭村内にある森林公園に立ち寄りました。施設内にはキャンプ場があり、夏休み等はかなり賑わいそうな公園です。少し散策してみましたが、大きな池、整備された林道などがあり、なかなか雰囲気の良いところでした。ここではビンズイの他、ヤンバルクイナの声も聞くことができました。

Skr_0792 <ビンズイ>

 さて、軽く昼食をとった後、比地大滝に行ってみることにしました。ここは国頭村にある落差25mある沖縄本島最大の滝で、以前、沖縄旅行した際に行こうとしましたが、散策路整備中や台風被害等で立入禁止のため行けなかった場所です。今回こそはとリベンジに燃え、行ってみると駐車場にはたくさんの車が止まっており、今回はようやく行くことができそうです。

 案内図を見ると結構ハードなコースのようでしたが、がんばって片道約40分のトレッキング開始です。歩き始めると途中から上り下りのアップダウンの凄さに参りそうになりましたが、気合で滝を目指します。途中で出会った鳥はヤマガラ、コゲラ、イソシギ、そしてノグチゲラも観察できました。水辺だったのでリュウキュウアカショウビンを期待していましたが、残念ながら見ることはできませんでした。

Skr_0836 <イソシギ>

 無事滝に到着し、マイナスイオンをたっぷり浴びながらしばし休憩。その後、帰り道ではバードウォッチャーの方たちに会うことができ、いろいろと情報交換することができました。とっても楽しい(?!)往復約1時間30分のトレッキングはこれにて終了。疲れたぁ~・・・

130423_14_41_07 <比地大滝>

 かなりカロリーを消費したところで宿に戻ります。帰りは林道を北上して探鳥しながら帰ることにしました。沖縄本島北部は林道がたくさんありますが、いかにもヤンバルクイナが出そうな道を選びました(なんとなくですが・・・)。辺りも薄暗くなってきて、いかにもヤンバルクイナが出そうな雰囲気がありありです。

 車をゆっくり走らせ、耳を澄ませながら探していると、いた!! ヤンバルクイナ!!! と思ったのも束の間、あっという間に凄い勢いで道路を横切りました。当然カメラに収めることなどは不可能。あまりにも動きが速すぎです。野鳥であんな速い足で走れる鳥は初めて見ました。やはり飛べない鳥だけに、脚がかなり発達している、ということですね。

 その後の道中、声は近くで聴こえるのだけれども、姿を見ることは残念ながらできませんでした。

 宿に戻りこの日も外で夕食です。前日同様、リュウキュウアオバズク、リュウキュウコノハズク、ヤンバルクイナの声を聴きながら夜は更けていきます。明日も林道めぐりをしながら、やんばるの森で探鳥する計画をたて就寝です。zzz…


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

~沖縄探鳥旅行記~①

2013-06-12 16:26:50 | 旅行記

 このたび、私、野鳥園ブログ人が4月に沖縄本島へ3泊4日で探鳥旅行(調査!?)に出かけましたので、いつもブログを読んでくださっているみなさんにご報告しようと思います。

 出発は平成25年4月22日(月)です。朝6時過ぎに起床し天気も上々、7時過ぎに家を出発し、中部国際空港セントレアへ、空港会社でチェックインを済ませ、朝8時30分いざ出発! 飛行機内で味噌カツサンドと天むすを食べ、ウトウトしていると、2時間程であっという間に那覇空港へ到着しました。

 空港へ降り立つとそこはまさに南国。むわっとした独特の南国特有の空気の中、予約しておいたレンタカー会社の待合場所へ向かい、そこからレンタカー会社のバスに乗り込み約10分でレンタカーの貸出し場所へ到着。手続きを済ませ、某メーカーの軽自動車でいざ出発!となりました。

 まず、最初に向かったのは那覇空港のすぐ南側の干潟です。ちょうど干潮を向かえている時間で、良い具合に干潟が出ており、いかにもシギ、チドリがいそうな感じになっていました。しかし、そこで観察できた鳥は、アオアシシギ1羽、ダイサギ2羽、コサギ1羽と、ちょっと、いや、かなり少なすぎ!! なのであきらめて真上をすごい轟音をとどろかせながら通過する航空自衛隊の戦闘機や旅客機を撮影することにしました。

Dsc_6669_2      Dsc_6758_2

 次に向かったところは、そこから車で5分とかからない三角池と呼ばれる知る人ぞ知る隠れた探鳥スポットです。以前、行った時も小さな池にもかかわらずカモ類、シギ、チドリ、クイナ類、サギ類とたくさん観察することができたのでとても楽しみにして行きました。

 池に到着し、道路向かいの駐車場に車を止め、はやる気持ちを抑えて池をのぞいて見ると・・・ いました!!  いました!!  世界的にも希少種であるクロツラヘラサギが8羽、セイタカシギが10羽程、その他ハシビロガモ、アオサギ、コサギ、バン、ヒバリシギ、タカブシギ、シロガシラ、メジロなどなど。大きな道路がすぐ近くにあり、車がバンバン走っている環境でこれだけ多くの野鳥が生息していることに驚きです。

Skr_0500 <クロツラヘラサギとアオサギ>

 さて、今回の宿は国頭村の北の果てにある奥という集落にあります。夕方6時までに入らなくてはならないので、あまりゆっくりしていられません。三角池を後にして沖縄自動車道に乗り北へ向かいます。その途中、沖縄本島で探鳥するならば外すことのできない場所、“金武(きん)”に立ち寄りました。ここはサギ類、シギ、チドリ類ほか、様々な野鳥を観察することができ、珍鳥も期待できるところです。 途中サービスエリアで昼食を取り、1時間ほどで金武に到着しました。

 まず最初に出迎えてくれたのはクロサギ(黒色型)とカワセミでした。畑ではセッカがたくさん飛んでおり“ヒッ ヒッ ヒッ、チャッ チャッ チャッ”という声があちこちで聴こえてきます。農作業をされている方々の迷惑にならないよう水田、畑の中をゆっくりと車を走らせ、観察を開始すると、水を張った水田の中に黒くて丸い玉のような鳥がたくさんいました。クイナの仲間、バンです。額版が赤く綺麗な色になっており採食に一生懸命で、たまに“キュッ”と鳴く声が水田に響き渡ります。シギ類ではタカブシギがたくさんいました。時間が午後3時頃だったのでちょっと観察種が少なめだったかもしれませんが、他にはヒバリシギ、チュウシャクシギ、アオアシシギなど観察することができました。私的に初観察となったツメナガセキレイがとても綺麗な黄色をしており印象に残りました。サギ類ではチュウサギやアマサギを見ることができました。アマサギの夏羽がとても美しかったです。

Dscn6618 <ツメナガセキレイ>

 時間も差し迫ってきたので高速道路に再び乗り、北へ向かいます。名護市を抜け、西海岸を走る国道58号線をさらに北上します。海岸線の堤防の上には所々イソヒヨドリのオスが胸を張って立ちすくんでいるのを多く見ることができました。何か自己主張でもしているかのようでした。

 国頭村に入り、沖縄本島の辺戸岬を通過し、ようやく宿に着いたのはギリギリ午後6時。もっと早く到着すると思っていましたが、結構時間がかかりました。沖縄本島は南北に長く大きな島だということを身をもって体感しました。

 宿泊場所は小さなコンドミニアムを借りたので、夕食は自炊です。国頭村は沖縄の北部にあるので、日が暮れると那覇よりも肌寒かったですが、テラスがあったので、外で夕食を取ることにしました。沖縄で採れた聞いたこともないような魚の刺身に舌鼓を打っていると、近くの山から“ホゥ ホゥ ホゥ”という声や、“コホッ コホッ コホッ”という声が山に響くようになりました。リュウキュウアオバズクとリュウキュウコノハズクの声です。また、しばらくすると“キャッ キャッ キャッ キャッ”というけたたましい声もするようになりました。この声の主は国の天然記念物“ヤンバルクイナ”の声でした。

 鳥好きとしてはたまらない環境の中、泡盛の肴に鳥の声を聞きながら夜は更けていきました。2日目は早朝より近くを散歩しながら探鳥をする予定をたて1日目はこれにて就寝です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする