「万年青(おもと)」はユリ科の常緑多年草で、正月花、祝儀花として親しまれている。葉は一年を通して光沢のある深緑色なので万年青と称する。冬には珊瑚玉の様な深紅の実ないし黄色の実を結ぶ。路地や鉢植で鑑賞用に栽培され、多くの園芸品種が生み出されている。「万年青(まんねんせい)」はこのオモトの根あるいは根茎から得られる生薬の名前でもある。性味は苦、微甘、寒、小毒、帰経は肺、心で、清熱解毒、強心利尿の働きがある。強心配糖体を含有しジギタリス様の強心作用を有するのであるが、毒性が強く一般的な漢方処方に用いることはない。
万年青は万年の名前から吉祥の意匠として描かれることが多い。下は「和合万年」の吉祥図(『中華吉祥画与伝説』 p161、中国文連出版、2003)で、百事和合を意味する百合(ここでは百合根である)が万年青に組み合わされている。なお生薬としての「百合(びゃくごう)」はユリ科ユリ属植物の鱗茎の鱗片(すなわち百合根)から得られる補陰薬である。性味は甘、微寒、帰経は肺、心、胃で、効能は養陰潤肺、精神安神、益胃清熱である。
万年青は万年の名前から吉祥の意匠として描かれることが多い。下は「和合万年」の吉祥図(『中華吉祥画与伝説』 p161、中国文連出版、2003)で、百事和合を意味する百合(ここでは百合根である)が万年青に組み合わされている。なお生薬としての「百合(びゃくごう)」はユリ科ユリ属植物の鱗茎の鱗片(すなわち百合根)から得られる補陰薬である。性味は甘、微寒、帰経は肺、心、胃で、効能は養陰潤肺、精神安神、益胃清熱である。