東坡 廬山に遊びて東林に至る。ニ偈を作りて曰く、
渓聲すなわち是れ広長舌、山色豈清浄身にあらざらんや。夜来八万四千の偈、他日如何が人に挙似(こじ)せん。横(よこざま)に看れば嶺となり、側(そばだ)たば、峯となる。遠近に山を看るも了(つい)に同じからず、識(し)らず廬山の真面目。ただ身の此の山中に在るに縁(よ)るのみ、と。
東坡遊廬山至東林、二偈曰、
渓聲便是広長舌、山色豈非清浄身、夜来八万四千偈、他日如何挙似人、
横看成嶺側成峯、遠近看山了不同、不識廬山真面目、只縁身在此山中
(蘇東坡著, 飯田利行編訳:「禅喜集(下)」, p144-146, 国書刊行会, 2003)横看成嶺側成峯、遠近看山了不同、不識廬山真面目、只縁身在此山中
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