2013年6月2日(日)晴れ
初夏の暖かい日差しの中、ボランティアスタッフ&ねおすスタッフのアウトドアスキルアップを目指す☆BERGON CLUB(バーゴンくらぶ)を苫小牧のウトナイ湖周辺で行いました。
今回は春のバードウォッチング。
午前中は野鳥の会のレンジャーの方と一緒に鳥を探しながら散策、午後からはウトナイ野生鳥獣保護センターの見学を行います。
参加者5名+ねおすスタッフ2名でウトナイ湖にあるネイチャーセンターから活動がスタートです。
鳥を見る前にシマリスさんがお出迎えくださいました。
2匹のリスが軽快に森の中をかけていました。
午前中の活動は、(公財)野鳥の会レンジャーの原田修さんを講師に迎え、散策をしながらの探鳥会。
原田さんからはまず、本日の行程とネイチャーセンター周辺の簡単な説明をいただきました。
その後、「ダニには気をつけましょうね」というような野外活動でのリスクマネージメント(危機回避)のためのレクチャーと、双眼鏡の使い方についてのレクチャーを受け、身支度を整えたら早速、鳥探しにでかけました。
外に出ると色んな鳥の鳴き声が聞こえてきます。
耳を澄ませてよーく聴くと…
ホーホケキョ ケキョケキョケキョ…
チヨチヨビィー、チヨチヨビィー…
ピヒュッヒジーリリリリリ…
ツツピー、ツツピー、ツツピー…
ボーボーポッポー、ボーボーポッポー…
さて、どんな鳥たちに出会えるのでしょうか。胸が高鳴りますね。
散策路を歩きながら、鳴き声のする方を見て、鳥が動いたらどこに行きつくかをチェック。
木の枝先などにとまったら目の位置に双眼鏡をあてる。
「あそこにいた!」
「どこどこ??」
「あのひゅいっと曲がった枝の先に…」
と、なんとも抽象的な会話ですがおもしろい。最初はキョロキョロしていたみなさんでしたが、次第に目が慣れてきたのか色々な鳥を発見することができるようになってきました。
トコトコ歩いてやってきたのは観察小屋。
葦(よし)の原っぱにいる鳥や水鳥などを観察しました。
ネイチャーセンターに戻ったら、今日、見ることが出来た鳥の種類・いた場所・何をしていたかをみんなでまとめます。
アオジ、キビタキ、センダイムシクイ、アオサギ、コブハクチョウ、トビ、ハシブトガラ、ベニマシコetc姿を確認できた鳥、さえずりや地鳴きだけが聴こえた鳥もいましたが、たくさんの鳥に出会うことが出来ました。
その後、ウトナイ湖周辺の自然環境について教えていただき、鳥とウトナイとのかかわりについて学ぶ機会となりました。
お昼ごはんを食べて、午後からはウトナイ湖野生鳥獣保護センターへ移動。
レンジャーの篠原さんに館内の案内をしていただきました。
動物のジャンプ力を比べる展示は子どもたちにも人気が高いそうです。
大人も体験。結果はキツネレベルでした。
館内施設を見学した後は、交通事故や衝突事故でケガをした野生の鳥を救護・保護している傷病鳥獣治療室を見学。
獣医師の山田智子さんに施設の特徴や現在、治療中の鳥獣の症状の紹介、保護センターが取り組んでいる普及・啓発活動など色々なお話をうかがい、治療中のハヤブサに給餌をする体験などをさせていただきました。
ラムサール条約(湿地の保存に関する国際条約)に指定され、動植物の宝庫であり、野鳥の楽園ともいわれているウトナイ湖。
水深が平均60センチと浅いことから水草が生えやすく、魚や水生昆虫なども住みやすく、鳥の渡りの中継地点として毎年、多くのマガンやハクチョウの集団渡来が見られる場所として国際的にも知られている湖です。
傷病鳥獣の救護・保護をしている施設は道内に2拠点で、道東地域以外の傷病鳥獣はすべてここの保護センターにやってくるとのこと(これが一番驚きでした!)
ウトナイ湖ならびに周辺環境の保護を積極的に行い、子どもから大人まで幅広い世代に身近な自然環境について興味関心をもってもらえるよう普及・啓発活動をされているレンジャーのみなさん、獣医師のみなさんのお話は勉強になることがたくさんありました。
こうして学んだこと=インプットしたことは、次に伝える=アウトプットしていかなければですね。
子どものプログラム、またはエコツアーといった場面でこの学びをどう形にするか、考えていきたいと思いました。
色々とご協力いただいたみなさま、一緒に学んだみなさまに感謝です。
いぶり自然学校・上道和恵(うえちゃん)