子ども達のための自然学校・イエティくらぶ

NPO法人ねおすが主催する「子ども達のための自然学校『イエティくらぶ』」の活動報告をアップしています。

お外で食育キッチン~さくらもちをつくろう~

2008年04月11日 16時39分54秒 | 札幌まるやま校
3月のおそとで食育キッチンは、10ファミリー、2歳から大人まで総勢28名で、ひなまつりのお料理づくりと、樹液採集を楽しみました。

いつもの仲良くなるゲームは、ハッチの大っきいジャンケンです。
チビッ子も、パパもママも、いっぱ~い体を使って、ジャンケン勝ち抜き戦をしました。
単純なあそびにみんな大盛り上がりです。勝ち続けたお友達はニコニコ顔です。

今日つくるお料理は、さくらもち、ちらしずし、お吸いもの、さくら漬け物の4品です。

最初に、おだしの飲み比べをしました。
お湯に塩のスープと、かつおだしに塩のスープを一口ずつ飲んでもらいました。
やはり、おだしのスープの方が人気があり、だしの味をしっかりと飲み比べできました。

お料理は、4グループに分かれて作業しました。
さくら漬け物グループは、包丁を使うのが初めてのお友達が一生懸命に切ったかぶを梅酢であえてつくります。ジップロックに材料を入れて、小さな手でモミモミしてます。

お吸い物グループは、おだしのなかにとうふとあおさ(海草)を入れて、塩を少~しずつ入れて、自分の舌で確認しながらつくってます。

ちらしずしグループは、すし飯づくりや、のりをハサミで切ったり、うす焼き卵をたくさん焼いたり(卵12個分!)、卵を細か~く細切りにしたり、具材を混ぜたりと大忙しです。



さくらもちグループは、女の子が多くとても賑やかです。
最初にあんこづくりをしました。
煮たあずきにさとうと塩を入れて、味見をしながら味を決めてゆきます。
アレレ、味見なのに、あずきがどんどんお口に消えてゆきます。
あずきを練る作業をみんなで交代して、やっとあんこが出来上がりました。





次は生地づくりです。道明寺粉に水とさとうと食紅を入れて火にかけて、もったりとしてきたら火をとめて、蒸らします。
蒸らしている間に、あんこを手でまるめました。
どろんこ遊びのようで、みんなとっても楽しそう!
生地を手のひらに拡げて、まるめたあんこを包み、さくらの葉っぱでくるみます。
みんな、小さくつくるのが大変な様子で、まるでおはぎのような大きさになってしまいましたが、みためはなかなかです。



ジャイアンの「いただきます!」の声とともに、お待ちかねのお昼ごはんです。
少~し固めのさくらもちは、「スーパーで買うのとはちがう。おいしい!」と大好評です。
とっても彩りのいいちらしずしも、お吸いものも、さくら漬けも、アッというまになくなります。

後片づけもチームワークよく進みます。
食器拭きが大好きになってとても上手になったお友達や、手際よく食器洗いをしているお父さんや、その横でおしゃべりを楽しみながらすすいでいるお母さん。大人も子どもも、手際良くなっているのに驚きです。

片づけが終わったので、今日のもう一つのお楽しみ、樹液採集にでかけます。
森と人の会の皆川さんに案内してもらい、樹液の出ている“いたやかえで”の木の所へ行きました。
初めての樹液にワクワクしてその場所へ行くと、予想以上の樹液がたまっていました。



大切に持ち帰った樹液をさっそくみんなで飲んでみました。
「ほんのりと甘~い」
「体に良さそう」
「木の香りがする」
初めて飲む樹液に感動です。

最後は雪遊び!
雪を積み上げて高さを競う、チーム対抗雪積みゲームをしました。
大人も子どもも協力して、どんどん雪を積み上げます。
大人の背の高さ程になった雪の塔を、皆川さんに巻き尺で正確に測ってもらいました。
結果は、ハッチチームの勝ち! パチパチパチ。



今年度最後の活動を無事終えることができました。
参加してくれたお父様、お母様、お友達、そして手伝ってもらったボランティア、スタッフのみな様、ありがとうございました。

2008年度も楽しい企画をやります。
ひきつづき、どうぞよろしくお願いします。

ひでみん(伊藤英美)

キャラバンツアー最終日

2008年04月03日 11時28分40秒 | 札幌まるやま校
さて、最終日です。
もう一度、荷物に忘れ物がないかを確認して、バスに乗ります。
今日は、もどこかに泊まることはありません。
そうか、もう終わりなんだな、なんてちょっとさみしい感じもします。

今回、道東方面は季節外れの大雪に見舞われまして、
春めいてきたあたりの雰囲気が、一気に真冬の風景に戻ってしまいました。
なので、
大雪山以来、ずっと冬景色の中の移動でした。
だから、知床に来ても、イマイチ「知床に来た!」という実感が
湧きません。
高い山に登ると、風景が変わるから雰囲気も変わってくるかも知れませんが、
今回はずっと横の移動ですから、そういう意味では
風景に変化がないかもしれませんね。

しかし、やっぱり知床は違います。
なめちゃあいけません。
そんな「何かこう、かわりばえしないな・・・」という雰囲気を、
一気にこれでもか、と変えてくれました。

本日は、知床の奥地にまでバスで入っていきました。
オシンコシンの滝を抜けて、知床財団まで向かいます。

ここまで、食べたけど一度も見ることのなかった動物。
そう、エゾシカがついに出現したのです。
しかも、数え切れないほどの頭数が、もう次から次へと。

バスの中の雰囲気が、一気に変わります。
「わぁ~っ」と、みんななぜか一斉に数を数え始めました。



が、それはムリ。
本当に、数え切れないほどのシカが、うじゃうじゃいました。

そして、そして。
冬眠から覚めた、あのお方が。
道路のすぐ脇に。



まさか、そんなお方に出会うことになるとは。
立ち木に背中をゴリゴリこすり付けておりました。

子ども達の頭の中も、大人たちの頭の中も、
一気に何かがスパークしたような、ビーン!とした衝撃が走ります。

この現象を、この事実を、ぼくたちはどう整理したらよいのでしょう。
あまりにも衝撃が大きすぎて、ぼくはまだちょっとうまく言葉に表せません。


野生生物に出会うためのツアーで、そのクライマックス、ということ。
バスの走るような道路わきにいた、ということ。
子ども達や私たちははバスの中から見た、ということ。
クビに発信機がついていること。
まぎれもない野生、であること。
季節外れの大雪、流氷。
数え切れないほどのエゾシカ。


そして、私たちの目の前に現れた、という紛れもない事実。

・・・それを、子ども達とどう共有したらいいのだろう・・・。

子ども達も、そして私たちも、体中を使って
数え切れないほどの何かをずっと考え続けたような「一瞬」でした。



雰囲気ががらりと変わり、
知床ネイチャーオフィスの矢代さん、加藤さんによる森の案内、が始まりました。
テーマは「シカの食害調査」。



子ども達は、最初は?という感じでしたが、
もうあれだけのシカを見たあとです。
ああ、そういうことか、と
結構難しいテーマではありましたが、すんなりと腑に落ちたようなようです。
みんなで計算したところ、
約3割の木が、シカに食べられていることが分かりました。


最後。
なんか、いろんなことをやったなあ、いろんなものを見たな、という思いを
全てごちゃまぜにしたような、
大雪合戦大会。
結局、自分たちも野生なのか・・・? そういうことか・・・?

終わりに、全員で雪の上にねっころがって静の時間。
体中に、知床の息吹を収めて旅の終了となりました。

この旅が、子ども達にとっても、
ぼく達にとっても大きな経験となることを
心より願っています。
お世話になった皆様、本当にありがとうございました。
この場をお借りしまして、深く感謝申し上げます。













キャラバンツアー4日目

2008年04月02日 10時39分40秒 | 札幌まるやま校
4日目。
ついにオホーツク海へとたどり着きました。
紋別、というまちから一気に知床まで、
オホーツクラインという道を疾走します。

旭山動物園で、長い行列ができていた「あざらし館」。
実は、あんまりよく見えなかったんです。
もっとよく見たいなあ、と思っていたところ、
かずがなんとアザラシに触れる所に連れて行ってくれました。
その名も「トッカリセンター」。

流氷や、魚網に引っかかったアザラシを保護している場所です。
アザラシに触れるって、ほんとかなあ、と思っていたら、
ホントでしたよ。ホントに。



いつもやんちゃな子も、さすがにほとばしる野生の前では
ちょっとびびってたな。
でも、見るのと触るのとは大違いですね。伝わる力が違います。

そのまま、一行は知床へ向かいます。
海を見ますと、流氷がびっしり。
この時期にこんなに流氷が来ていることは、
実はとても珍しいことらしいのですが、
子ども達は、そのレアな状況にイマイチピンと来ていない様子。

しかし、その流氷に乗ってハネチャンがやってきました(うそです)。
常呂川自然学校の羽根石さん。
この方も地域で頑張っているステキな方です。
生き物にメチャメチャ詳しいハネチャンは、
子ども達の前で、流氷のヒミツや、ハクチョウ、オオワシなどを
どんどん説明してくれます。



今日は、知床のログハウスをお借りして一晩を過ごします。
晩御飯は、ハネチャンが持ってきてくれた
エゾシカをつかったシチューと、キタアカリ(じゃがいも)です。
そして、
この旅を振り返るべく「スタンツ(簡単な発表会)」を
行いました。
子ども達は、時間のない中思考を凝らした発表をしてくれましたよ。
クイズや寸劇。
まぁまぁ、にぎやかな夜となりました。

そして、明日は最後。
ついに知床の奥深くに入っていきます・・・。



2008年度のスケジュールアップしました!

2008年04月02日 09時13分17秒 | お知らせ
イエティくらぶ活動報告をご覧の皆様

みすたーです。

今年度最後のキャンプである「道東キャラバン」。
うえだんなが毎日お便りくれていますが、楽しそうですね。

さて、そんな中、2008年度のイエティくらぶのスケジュールがHPにアップされました。
http://www.neos.gr.jp/
携帯版はこちら
http://www.neos.gr.jp/npo/yetiClub/mobile/yeti/

これまでのラインナップに加えて、苫小牧校もスタートです。
新スタッフも現れますので、お楽しみに。

みなさま、今年度もご参加お待ちしています!

キャラバンキャンプ3日目

2008年04月01日 10時21分33秒 | 札幌まるやま校
今日から、いよいよ大移動が始まります。
毎日毎日、どこかに行っては遊び、食べ、寝て
そしてバスいっぱいの荷物をまとめて次の町へ・・・。

どこに行くのか、そんなのも楽しみですが、
行ったこともないところへみんなと行けるという
ワクワク感も楽しいのです。

さて、3日目は滝上町、という町に行きました。
ここでは、「渚滑川の会」という会があって、
地元の自然や地域資源をいろんな人たちに紹介しよう、
という地元ガイドさんがたくさんいるとてもおもしろい町なのです。
今回も、元小学校だった公民館にお邪魔して、
おもしろい地元ガイドさんたちとおもしろい時間を過ごしました。

イタヤカエデから樹液を採って、飲んでみたり、



平飼いしている鶏の卵を拾って目玉焼きにしたり、



死んでいたアカゲラにさわったり、
シカ肉を食べたり、
クマ肉を食べたりと、
北海道らしい「里山の生活」を堪能しました。

それ以上に、
迎え入れてくれた滝上町の皆さんのおもてなしが温かくて・・・。
子ども達一人一人を、ちゃんと覚えてくれるんですね。
本当に、家庭に帰ってきたようなほんわかした気分になりました。

さあ、少しずつ自然も濃くなってきています。
いよいよ、いろんな生き物に出会う感覚が高まってきました!!