えりもの春は~何もない春です~♪というフレーズが頭の中をグルグルしています。
と、いいますのも今月のイエティくらぶいぶり校は春に続き、鉄道の旅第2弾☆北海道のさきっちょのひとつ・えりも岬を目指して旅をしてきたわけなのです。
さぁて、えりもの秋にはどんな物語が待っているのか、さきっちょへの旅、始まりはじまり~。
13日(土)天気:晴れ
出発は苫小牧駅から。旅は自分で切符を買う所から始まります。
えりも岬を目指す一行ですが、電車でいけるところは様似駅まで。そこからはバスに乗り換えです。
「様似まで子ども片道、お願いします」
荷物も全部自分で持って。改札機に切符を置き忘れないように。
日高本線様似行きは各駅停車の普通列車。しかも、一両編成。なんだかこれだけでワクワクしちゃいます。
さぁ、ここから電車で約3時間。テンションも高めに出発です。
電車での長旅、みんなが退屈しないようにやまちゃんが“旅のしおり”を作ってきてくれました。
駅の名前読みがなチェック、えりもに行くまでいくつの市町村を通過するかチェックなどが楽しめます。
海岸線、天気もよさそうだ。
みんなも元気だ。
途中、静内で停車中にお弁当タイム。
しりとりしながら、あやとりしながら、にぎやかに、とっとことことこ、やってきました様似駅。
ふぅっと一息ついたつかの間、今度はバスで1時間。長旅ですが、具合が悪くなることもなく元気にえりも町へ到着。
本日のお宿は民宿・仙庭さんはバス停の目の前。
おかみさんにお宿の使い方についてお話を聞き、これからの予定を決めました。
まずは夜ごはんの食材の買い出しに行くこと、岬まで歩いて夕日が沈むところを見に行くこと、帰ってきたら明日の予定を決めてご飯を食べてお風呂に入って寝る準備。
この日の日没は16時49分です。時計を見ると只今15時20分。民宿からえりも岬までは約1キロと見ると徒歩約15~20分。16時には出発したいところ、ということで大急ぎで買い出しにいきました。
買い出しに向かう途中「あ!虹だ!」という声。
天気雨が降っていたせいでしょう。海の向こうにキレイな虹が出ていました。
「日が落ちると寒いからあったかい格好していきなさいね」とおかみさんが教えてくれたので、フリースやカッパ、ニット帽をかぶって夕陽を見に出かけます。
太陽は待ってくれません。日没に間に合うか?!と、とことこ歩くこと20分。えりも岬にやってきました。
良かったよかった、間に合った。
ちなみに、えりも岬は北海道のこちらです。
キレイな夕日。少しずつ、でも確実に海に向かって沈んでいきます。夜が来まーす。
「これから太陽、どこいくの?」
「次の国に朝を届けに行くんだよ。そして、明日の朝、また日本に朝を届けに戻ってくるの」
「次に朝になる国はどこかな?中国かな?ロシア?あ!ブラジルか?!」
そんな会話をしながら太陽を見送りました。
そして、明日の朝、どこから太陽が朝を届けにやってくるのかみんなで予想しながらお宿へ戻りました。
帰り来て、翌日の予定もみんなで決めます。
夕日を見送ったからには、やっぱり朝日も迎えに行かないと。翌日の日の出は5時38分。
ということは、5時には出発したいよね。ってことは、起床4時半…!?
「絶対起きる!」「…起きれたら行こうかな」「誰か起こして~!」いろんな声がありましたが、4時半に頑張って起きよう!という結論に達しました。
長旅でしたからお腹もペコペコ。
今日のメニューはよせ鍋です。みんなで食べるご飯って美味しいね。
14日(日)天気:晴れ
目覚ましがなる午前4時30分。
部屋の電気をぱちんと付けるとみんな半分起きてるような、半分寝ているようなそんな感じでもぞもぞ。
朝といってもまだ暗く月も細く光る中、ほかのお客さんを起こさないようにそっと静かにお宿を出発しました。
歩いていくと少しずつ空が白み始めてきます。
岬に着き、前日に夕日を見送った場所と同じところに立ち、朝日がやってくるのを待ちます。
太陽とふたたびご対面。朝が来まーす。
起きるのはちょっと大変だったけど、朝の空気って気持ちが良いものです。
それにしても、岬ってほんとまわりぐるっと海なんですね。
右にも左にも海!
朝日をお迎えし、朝ご飯を食べにお宿に戻る途中、出会ったシカの群れ。
シカも朝日を見に来たのかな?
朝ご飯を食べて、荷物を片付け、部屋の掃除が終わったらまた荷物を全部背負ってお宿を出発するときです。
親切にしてくれたおかみさんともお別れ。
色々とお世話になりました。ありがとうございました。
「また大きくなったらおいでよ~!待ってるからね~!」
おかみさん、大漁旗を振ってお見送りしてくださいました。
素敵な出会いでしたね。
えりも岬に再び戻り、今度は岬探検です。
『風の館』という施設に行ってみました。
施設のお姉さんがセッティングしてくれた望遠鏡。
のぞいてみると
いました!ゼニガタアザラシの群れです。ひなたぼっこでしょうか。気持ちよさそう。
眺めも日当たりも良く、私たちもひなたぼっこしてるみたいでした。
ゼニガタアザラシと背比べしたり、
えりもの強風を体験できるコーナーも。
風のないときは余裕のよっちゃんなみんなですが、
送風機から風が吹いてくると
飛ばされそう!
限界にチャレンジ。
風速25メートルってすごぉぉぉい!!
この日は穏やかなお天気で風も強くありませんでしたが、いつもはこんな強い風がこの岬には吹いているんだって。えりも岬ってすごいところだ。
シアターではゼニガタアザラシとえりものつながりについての映画を鑑賞。
今度はえりも岬の端の端を目指して長い階段をてことこ。
突端に到着!
ゼニガタアザラシについてお勉強。ふむふむ。
記念撮影も忘れずに。
お昼ご飯を食べて
お土産を買ったら
帰りのバスの時間になりました。
ここからは昨日来た道をたどって家路に着きます。
帰りの道のりは疲れて寝る子もいれば
まだまだ元気な子も。
途中、静内で停車があり
無事に終点・苫小牧に到着しました。
なかなかの長旅でしたが、アットホームにのんびりと楽しい旅が出来たように感じています。
普段の生活の中でこんなに長い時間公共交通機関に揺られることや、自分の荷物を全部背負って歩くことはあまりないことだと思います。
旅先で何をするという目的もさることながら、こうした体験をするということも子どもたちにとってはたいへん刺激的な時間になったのではないでしょうか。
「今度は北か東の岬に行こうよ!」
と、熱烈なリクエストがこの旅の中で出されていたので、次回は来春、北のてっぺん・宗谷岬への旅ですね!
また一緒に旅に出ましょう!!
いぶり自然学校 上道和恵(うえちゃん)