胆振管内・厚真町を舞台に今年もやってきました虫博士キャンプ!
小さな11人の虫博士とともにひたすら虫を追いかけ続けた2日間。活動の様子をお伝えします。
2013年8月3日(土)天気:薄曇りからの晴れ模様
宿題に自由研究にプールや遊びにと大忙しの夏休み。
夏休みのお楽しみである虫とりとキャンプがセットになった虫博士キャンプが今年も始まりました。
今回は、札幌・室蘭・苫小牧から11人の虫博士が集まり、胆振管内にある厚真町・大沼野営場におじゃましていろんな虫を探しに出かけます。
電車や車で札幌・室蘭方面の子どもたちが苫小牧駅前に集合。
ここから路線バスに乗って厚真町へ向かいます。
バスに乗るまで少し時間があるな~、と思っていたらさっそくトランプ大会が始まりました。
子どもたちの遊びに対するパワーはすごい!
早来経由でバスに揺られること1時間。厚真町に到着です。
自分でちゃんとバス代を払って下車します。
ここからまずは歩いて厚真町の青少年センターを目指します。
途中、厚真町役場前に設置されている厚真町のゆるキャラ・あつまるくんの前で記念撮影。
顔抜きのボードは前日にお目見えしたばかりだとか。
『厚真に集まるあつまるくん』と復唱しながらいざ、青少年センターへ。
バスを降りて歩くこと5分。青少年センターに到着しました。
最初に自己紹介も兼ねて並び替えゲームで緊張の糸をほぐします。名前のアイウエオ順に並び、名前・学年・好きな虫をみんなに紹介していきました。
外でお昼のお弁当を食べたら、青少年センター2階で開催中の世界の昆虫展を見学。
南国の虫たちや北海道に暮らす虫たちの標本を見せてもらいました。
それから、1階にある図書室に移動です。
明日の虫研究ノートを作るために虫に関する本を物色。参考になりそうな本を借りていきます。
さぁ、いよいよ今度は虫は探しの会場・大沼野営場に向かって出発です。
途中、宿泊場所となる生活館で大きな荷物をおろし、虫かごを準備。
1人1本虫網を持っていざ、出陣です!
野営場に着き、道具や水筒を置くベースキャンプを決めたら虫探しスタート。
みんないっせいにあちらこちらへ散らばっていきました。
「つかまえた!!」
子どもたちの嬉しそうな声が響きます。
虫だけではなく、カエルもゲット☆(どこにいるかわかりますか?)
いろんな虫が見つかって、各々の虫かごに納まっていきます。
「いろんな種類がいるね」と虫かごを覗き込む顔も虫たちに興味津々。さすが虫博士です。
夜の虫探しのために、虫用のトラップを仕掛けることも忘れません。
その名も落とし穴大作戦☆
土をシャベルで少し掘り、そこにプラスチックのコップを入れます。
落とし穴があるとも知らず、虫たちはころっとひっかかる…かな?
結果は夜の虫探しまでのお楽しみです。
虫探しをしていたら、近くにいたキャンパーさんが声をかけてくれました。
「虫とりしてるんだね~。どんな虫が見つかったの?」との質問に子どもたちは少し照れながらも、虫かごに入った虫たちを色々教えてあげる場面も。
昼の14時少し前から17時半過ぎまで、みんな思い思いに虫探しを楽しみました。
外でたくさん活動したのでお腹もペコペコ。
今日のご飯は、厚真の野菜&お米を使ったカレー・中華春雨スープ・わかめサラダ・氷室ジャガイモ・フルーツヨーグルトです。
みんなたくさん食べて、おかわりもたくさんしていました。
特に好評だったのが氷室のジャガイモ!
「甘い!美味しい!!」「こんなに美味しいジャガイモ初めて」と絶賛の嵐でした。
おかわりをする子も「どれがいちばん大きいかなぁ~」と見比べて、大物をゲットしていきました。
ご飯のあと、片づけをしている間は自由時間。
ライトセイバー(懐中電灯)での対決や、カードゲームをして楽しむ様子がちらほら。
片付けも終わり、夜ご飯を食べてパワーチャージができたところで、夜の虫探しにお出かけです。
どんな虫がかかってるかな?
いた!
シデムシやオサムシが数匹かかっていました。
そのほかにも何か虫さんが出て来やしないかとライトを持って林の中を散策。
すると、何やら怪しい影を発見。ぱっとライトを当てるとそこにはノコギリカミキリさんのお姿が。
「何かいる~!」と覗いた木の洞には、
アマガエルがお休み中でした。
この日はキャンパーの方が多かったこともあり、ちょっと場所を変えて野営場の入り口付近の林道へ。
暗闇の中、ライトを片手に探検です。
虫探しもひと段落。さて、車に乗って生活館へ戻ろうと思いつつ、ふと空を見上げると満点の星空がそこにありました。
「みんな、ライトを消して空を見てみようよ~」と提案し、全員がライトをオフにすると空から落ちてきそうなほどキラキラした星が輝いています。
「あ!流れ星!!」「人工衛星、3つもある!!」「天の川だ!!」「北斗七星はあっち!!」
「こんなに星たくさん見たの、初めて!」という子もいました。
これも泊りがけのキャンプだからこそ楽しめる体験だと思います。
子どもも大人も地面に寝転がってしばらくその美しさに見とれていました。
星空観察の余韻を楽しみつつ、生活館に戻って寝る準備。
寝袋も上手に敷けました。着替えて歯磨きをしたらおやすみなさいです。
消灯してしばらくはこそこそ話し声が聞こえていましたが、あっという間にみんな夢の中。
2013年8月4日(日)天気:晴れ
おはよー!さぁ、今日も朝から虫探しに出かけるよ!
朝ごはんの前に再び野営場へ出かけ、朝の虫探しがスタートしました。
昨日、しかけたトラップを夜の観察の後もそのままにしてきたのでもしかしたら何かいるかも…と覗き込んでみたら…いました!
シデムシ、ゴミムシ、オサムシさんが見事にホールインしておりました。
バッタやトンボも発見。
生活館に戻って朝ご飯を食べたあとは、荷物の片づけとお掃除。
子どもたちもしっかりお手伝いです。
キャンプの最後は虫研究ノートづくりです。
今回のキャンプでつかまえた虫たち。
どこでつかまえたのか、どんな虫がいたのか、お気に入りの虫ベスト3など記録をつけます。
いろんな虫をつかまえたり観察したりしたことを参考に、『もし、自分が虫だったら…どんな虫になる?』かを考えるワークシート。
個性豊かに発想力溢れるオリジナルな虫たちがうまれました。
それらのワークシートをファイルにとじ、マイ虫研究ノートの出来上がり♪
観察にご協力いただいた虫さんたちは、厚真の自然の中にお返しし、お昼ご飯を食べ、虫博士たちは再びバスに乗り苫小牧へ戻りました。
1日目の日中約3時間半+1日目の夜約45分+2日目の朝約30分+2日目のお昼前約15分。
ひたすらに虫を探し続けた2日間でした。
トンボやクワガタと言ったメジャーな昆虫だけではなく、カミキリムシやシデムシなどちょっとマイナーだけれど良く見かける虫もたくさん見つけることが出来ました。
土の中にいる虫、木の枝にいる虫、水辺の近くにいる虫などいろんなところに虫たちが生きている、ということも子どもたちは肌で感じ取っていた様子です。
このキャンプをきっかけにもっと自然や虫について興味・関心を持ってくれる子どもたちが増えたら是幸い、と思っています。
いぶり自然学校 担当:上道和恵(うえちゃん)