2022-0902-man4471
万葉短歌4471 消残りの4142
消残りの 雪にあへ照る あしひきの
山橘を つとに摘み来な 大伴家持
4142 万葉短歌4471 ShuJ714 2022-0902-man4471
□けのこりの ゆきにあへてる あしひきの
やまたちばなを つとにつみこな
〇大伴家持(おほともの やかもち)=03-0403歌注参照。
【編者注】巻20(4293~4516、二百二十四首)の第179首。題詞に、「冬十一月五日夜(よに)小雷起(おこりて)鳴雪落(ふりて)覆(おほふ)庭忽懐感憐(かんれんを むだき)聊作短歌一首」(下記注)、左注に「右一首兵部少輔大伴宿祢家持」。
【訓注】あへ照る(あへてる=安倍弖流)[「<あへ>は合わせる意…<あふ>の連用形」]。山橘(やまたちばな=夜麻多知波奈)[「やぶこうじ」。集中に5回出現]。
【編者注-懐】むだく、抱(むだ)く。『デジタル大辞泉』には、「《「身(む)綰(た)く」の意か。「綰く」は手を使ってある動作をする意》 だく。いだく」。06-0973(長歌)手抱而(たむだきて)、14-3404可伎武太伎(かきむだき)、19-4254(長歌)手拱而(たむだきて)。『漢字源』ほか、「懐」訓に「むだく」なし。