2022-0909-man4478
万葉短歌4478 佐保川に4149
佐保川に 凍りわたれる 薄ら氷の
薄き心を 我が思はなくに 大原桜井
4149 万葉短歌4478 ShuJ725 2022-0909-man4478
□さほがはに こほりわたれる うすらびの
うすきこころを わがおもはなくに
〇大原桜井(おほはらの さくらゐ)=「天武天皇の子長皇子の孫。もと桜井王」。08-1614参照。
【編者注】巻20(4293~4516、二百二十四首)の第186首。題詞に、「大原桜井真人行佐保川辺之時作歌一首」。
【訓注】佐保川(さほがは=佐保河波)[12-3010ほか参照。集中に13か所]。我が思はなくに(わがおもはなくに=和我於毛波奈久尓)[「この類の誓約形式の歌は万葉びとにとくに愛好され、<我が思はなくに>で結ぶ歌は集中26例」。この慣用句類、<あがおもふ>でなく、<わがおもふ>の理由は、不明]。