ああ、あわれサンタクロース。
年中無休の、春夏秋冬の、老いたサンタクロースが迷子になったとか。
相つぐ地震と台風と。
大地はひび割れ揺れ続け、雨と風は荒れ狂い、地上に生きるものの心の臓は乱れ打ち、血潮は高波となって鎮まらない。
地球では、暑すぎる夏と寒すぎる冬がながくて、花咲く春と秋はみじかすぎるので、日々は無為なままで過ごしてしまったとか。
あっというまに12月になって。
陽ざしがだんだん弱くなって、空の葉っぱもことごとく散ってしまい、虚ろにまぶしくて明るい一日は、あわただしく冬雲ばかりが流れ過ぎていく。
街は光があふれ路地は闇がみちて、サンタクロースはなかなか星のくにへ帰れない。
いちばん明るい星はどこにあるか。
星もまばらな都会の夜空を見上げながら、金星という星がどこかにあることを彼は知った。
聞くところによると、地球では一日はみじかいが、金星では一日はながく、太陽は西からのぼるという。
その夜、サンタクロースはとぼとぼと、夜明けの明星を探しながら西へ向かったとか。
そういえば久しく、彼に会ってないなぁ。
右のポケットには
赤い木の実とガラスの星
長いながい冬の夢路を辿りながら
光の旅をつづけるため
そしてときには
深くて暗い虹の川を渡るため
左のポケットにも
赤い木の実とガラスの星
冬の雲だけ慌ただしく…
というところなど、たまりません。
今年の世相と不安だけが高まる日々でした。近くに広場が4つありまして、風の広場が好きなのですが、一番遠いので、
なかなか行けません。
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
風の広場、どんな広場でしょうね。
そこでは、風は穏やかに吹いているのかな。
こちらの自然公園では、
秋に吹き荒れた台風のせいで、いたるところ大木が倒れて、
いまも片付かず無残な姿のままです。