詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

軽井沢高原文庫

2016-08-28 09:18:29 | 詩歌探究館Web


昨日、天気予報を気にしながら
軽井沢高原文庫に行って来ました。
悪天候なら渋滞も少ないだろうと
予想しつつ。しかしながら、
軽井沢の中心地は結構な車列でした。

軽井沢高原文庫の夏季特別展は「130年の軽井沢」。

カナダ人宣教師A・C・ショーによって
1886年、避暑地として見出されてから、
軽井沢は 今年で130年を迎える。

そうです。
久方ぶりにのんびりとした休日を過ごしました。

あらすじは「蓮」8号本誌にて。


モンキートレインに乗って72

2016-07-23 10:44:31 | 詩歌探究館Web



『モンキートレインに乗って72』出版祝賀会に出席しました。
(7/22 東京ガーデンパレス於)
このアンソロジーは「十九年の会」によるものです。
お手紙や著書などを頂戴するばかりで
初めてお会いする方ともお話でき
有意義な一夕となりました。



ご指名により祝賀会半ば
森 水晶が大野とくよ(じゆうにんの会)さんからの
花束を代理でお渡ししました。




土屋文明記念文学館

2016-07-17 19:22:54 | 詩歌探究館Web


連休の谷間。早めに仕事を仕舞って
文明記念文学館に行ってまいりました。

クルマで二時間。そこそこの渋滞でしたが
苦になるほどでもなく。



何年ぶりかの訪問です。

常設展の見所は、文明の直筆資料は貴重ですが
なんといっても「三十六歌人の人形と歌」です。
ぼくはこれを歌人フィギュアと呼んでいます。
お気に入りは木下利玄です。



この歌人フィギュアは人気があるらしくこんな
本が出版されたようなので買ってきました。



企画展は現代女性歌人展でした。
色紙と文章が展示されています。



詳細はこの秋発行予定の「蓮」8号の「詩歌探究館」で。



正岡子規の話

2016-07-08 11:11:45 | 詩歌探究館Web



そこそこ暑いです。
本日は正岡子規の小話です。
昨日、私の町工場にお中元として
お菓子を頂戴しました。
箱にはこんなうたが書かれてました。

武蔵野に春風吹けば
荒川の戸田の渡に
人ぞ群れける     子規

子規と書いてあるからには
正岡子規のうたなのでしょう。
埼玉戸田と東京の間には荒川が流れています。
今や、戸田橋、笹目橋と立派な橋が二本あります。
昔は「戸田の渡し場」があったようですが
子規が戸田~大宮辺りを旅した頃には
戸田橋は完成していたようです。

わが町工場の近くには戸田競艇があります。
車を走らせれば浦和競馬、川口オート、
大宮公園の中には競輪場があります。
なかなかの場所に立地しているわけですが
昔は職人の無断欠勤など当然の世界で
「あいつ来ねぇなぁ」と話していると
「今日は戸田の準決じゃねぇか?」となるわけです。
捜索する場所は競艇場。
柵に凭れて立っている奴なのであります。
ギャンブルには好みがあるらしく
オート好きな奴の場合は
川口まで迎えに行かなければなりませんでした。
こんな世界から
私が短歌の世界に羽ばたいたのは謎。



蓮坊や波に乗る。

2016-07-07 11:10:02 | 詩歌探究館Web



先日も書きましたが
冬に「寒いですね」、「冷えますね」という
常套句があるからといって今日みたいな日に
「温(暖)かいですね」と言ったら叱られます。

関東周辺ではそろそろ海開きです。
私の青春晩期は
房総半島に暮らしていましたので
年がら年中、海に遊びました。ひとりぽっちで。
ヨット、ボート、潜水、釣り、潮干狩り。
当時はバブルでしたから、船舶免許と
ダイビングの講習会を受けると
個人向けの一人乗りではありますが
「潜水艇」が操縦できるってんで
そんな資格を取ったりしました。
ちなみにレジャーダイビング(潜水)には本来免許は
存在しません。
私は海中で仕事ができる「潜水士」の資格を持っています。

蓮坊やのように波乗りしたいなぁ。



サラダの国から

2016-07-06 17:50:30 | 詩歌探究館Web



書庫は「詩歌探究館Web」にしましたけども。
猛暑うがないね(もうしょうがないね)・・って言うくらい
暑いので、さわやかにサラダの話でもいたしやしょう!

本日七月六日はサラダ記念日。
『サラダ記念日』は1987年発行、今年三十周年です。
商業誌でも特集が組まれています。
この歌集との出会いは万智ちゃんブームになった頃。
久しぶりに実家に帰ったときでした(寅さん風にね)。
遊び人の妹(さくらではなく幸子と言う)が
飲んだくれて帰ってきまして
「これいま流行ってんだぜ」って、
『サラダ記念日』を見せびらかしたのです。
私はその頃、ポエムチックなものを「詩とメルヘン」という
雑誌に投稿したりしていたもので
兄貴も興味があるだろうと思ったのでしょう。
ぱらぱらっとめくり、なるほどな。流行ってんのか。
と、思ったものでした。
時代の空気にも乗っかって大ベストセラーになったのは
ご存知のとおり。サラダ記念日は短歌を変えました。
そうそう「男はつらいよ」でも<寅次郎サラダ記念日>ってのが
ありましたね。

いずれにしたって最も売れた歌集。
「人口に膾炙している作品ですが・・」などと
言ってベテラン歌人は私の知らない短歌を
紹介することがありますが、本当に「人口に膾炙する」と
言えるのはこの当時の万智さんの作品だけかも知れませんね。
当時、参加していた詩の同人誌の中でもずいぶん
話題になったのを憶えています。
のちのち、このサラダは「カレー風味の唐揚げだった」と
種明かしされましたけれどもやっぱりサラダ。
サラダが一番。

「サラダ記念日」には比較的、何かの影響があるな・・
と思われる作品があるので、もしかしたら
イルカ(人間のほうの)の1978年のシングルヒット曲
「サラダの国から来た娘」あたりから
インスパイアされたのかもしれません。



第3回日本短歌大会作品募集中

2016-06-06 10:24:45 | 詩歌探究館Web


第3回日本短歌大会(横浜)の作品募集中です。
主催 日本短歌協会
後援 横浜市芸術文化振興財団、神奈川新聞社、tvk(テレビ神奈川)
   県立神奈川近代文学館、横浜歌人会

【実行委員】


*創立十周年事業実行委員会 梓志乃、小田部瑠美子、鈴木利一、
              田中幸一、二方久文
*関東ボックス担当 武田素晴、相田邦騎、小村井敏子、榊原敦子、
          中川宏子、依田仁美、石川幸雄
「表彰式」 日 時 平成28年11月19日(土)13:30-17:00
(表彰式・講評・アトラクション等)
      会 場 横浜ラジアントホール


作品募集期間は6/1~8/31までです。
応募用紙は↓からダウンロードできます。
http://nihontankakyoukai.com/?page_id=206


若鮎躍り

2016-05-30 09:46:58 | 詩歌探究館Web
近頃のお便りの書き出しといえば私の場合
<若鮎躍り海山の恋しい季節となりました>
であります。
この時節、鮎が食べたくなりますね。
と、同時に魚、特に淡水魚が見たくなりまして
「なかがわ水遊園」というところに行ってきました。
そこには皆様お馴染みの鮎のぼりが気持よさそうに
泳いでいました。



水遊園でヤマメ、イワナ、ピラルクー、イトウなどを
観察したあと少々時間があったので
「黒羽観光やな」まで足を伸ばしました。
那珂川の鮎釣りは六月一日解禁だそうです。
解禁となれば更に活気を増すことでしょう。
松尾芭蕉に縁の地はあちこちにありまして
どこも観光の目玉にしているようですが
この地域もまた芭蕉押しでありました。



この画像の定食は「芭蕉定食」だそうです。
鮎はやはり塩焼きに限りますね。
帰りに道の駅風の店でメダカを買って帰りました。
ちょうどメダカを育てるには都合のいい鉢が
私の工場の屋上に転がっていましたので
鉢とメダカを家に持ち帰りました。
ここ数日中にはメダカを鉢に移したいと思います。






明治座

2016-05-18 17:38:31 | 詩歌探究館Web


生業が暇です
と、書いてからしばらく経ちますが今でもそうです。

一応、出勤したのち
所用で明治座へ行ってきました。
お弁当つきの観劇です。
満員御礼だと1000人以上入るので
平日の真昼間に関わらず1000人以上の入りです。
芝居が始まる前にお弁当を食べる人と
幕間に食べる人と分けられていて
私は芝居前に食べる組です。
大部屋に弁当が並べられていて自由席で
食べるわけですが恐らく私が最年少ではなかったか。
あたかも短歌系のパーティのように。
先輩方の男女比も短歌のそれと似ています。

三時頃に観劇は終わりまして、
スマホを見ますと結構な数の着信があります。
仕事と思えばそれもありがたく。
会社に戻り少ない仕事を確実にこなしました。

牛歩戦術でもしているのかと思うごとく
社員さんたちは17:30になるのを待って帰ってゆきました。

年に一度くらいは観劇もいいもんだなと思いました。


The lemon flower is sweet

2016-05-14 13:55:40 | 詩歌探究館Web



檸檬のほんの小さな若木に
何種類かの蜂が飛びまわり
名の知れぬ甲虫が花粉だら
けになりながら蜜を貪って
アゲハと思しき幼虫が孵り
全き世界が作られている。

薔薇の館

2016-05-12 18:13:01 | 詩歌探究館Web



毎年、今ごろになると気になるこの薔薇。
寺山修司の次のうたとともに眩しく映る。

愛されているうなじ見せ薔薇を剪る
この安らぎをふいに蔑む  『血と麦』


ぼくは無頼を装わなければならないほどに
生真面目で臆病者であるからこのうたを好む。
郊外に建つ邸宅の薔薇園のような庭で
花時を迎えた深紅の薔薇を剪る女性がいる。
六月のとある休日の後朝である。
彼女は薔薇をリビングに、食卓に、寝室に飾ろうとしていた。
自らの欲望を満たすために花の命を躊躇うことなく奪ってゆく。
静かな朝に切れ味の良い剪定鋏の音が残酷に響き渡る。
彼女のうなじが白く際立つのは長い黒髪を持つゆえだ。
美しい彼女の全存在が己の掌中にあるこの光景は
男冥利に尽きると言ってもいいはずで、
それを寺山は〈愛されているうなじ見せ薔薇を剪る〉と表現した。
ところが寺山は〈この安らぎをふいに蔑む〉のである。
欲望が完全に満たされることへの
不安と恐怖がここに表出されたのだ。
〈この安らぎ〉とは、完全なる幸福に浸る男の存在と
欲望のままに薔薇を剪る彼女を指し、
それらを〈蔑む〉精神が寺山に突如として現れたのである。



小石川植物園を歩く

2016-05-08 19:30:39 | 詩歌探究館Web
黄金週間最終日。
快晴にいたたまれなく
小石川植物園を散策してきました。


これは旧東京医学校本館です。
今は重要文化財に指定されていますが
館内は見学できます。
↓こんな感じ。建築好きにはたまらない雰囲気です。


園内を散策するには2~3時間みたほうがいいかもしれません。


温室です。白秋の『桐の花』に出てくるのがこちらとか。
現在は老朽化のため非公開です。


これは柴田記念館。
<大正7年に、当時植物園内にあった
 東京大学植物学教室の柴田桂太教授が、
 植物生理化学の研究業績に対して
 授与された学士院恩賜賞の賞金を寄付し、
 それをもとに翌大正8年に建設された、
 植物園に残っているもっとも古い建物です。
 もともと生理化学の研究室として
 使われていましたが、2005年春に外装を改修し、
 内部も展示・講演を目的とした部屋に改装しました。>
とのことです。素敵な絵葉書などが販売されていました。




塚本邦雄展図録

2016-05-07 16:26:09 | 詩歌探究館Web



本日、岩手県北上市の現代詩歌文学館から
「塚本邦雄展」の図録が届きました。

塚本と縁のある方々のエッセイと
塚本の歩みが網羅された一冊です。

いつか「蓮」でも私のコレクションを中心に
図録ページを作ってみたくなりました。




日本現代詩歌文学館ー本邦雄展ー

2016-05-03 10:51:06 | 詩歌探究館Web



本日二度目の更新です。
現在、日本現代詩歌文学館では

特別企画展

本邦雄展―現代短歌の開拓者

が、催されています。
チラシをわざわざ送っていただきながら
このGWに私が訪ねないはずは無かったのですが
諸事情により、こうして職場でくすぶっているわけです。

塚本マニアと言われる方は現代短歌の世界には
大勢いらっしゃるでしょうから、きっと岩手県の
北上は大いに賑わっているのではないでしょうか。

朝の内に、詩歌文学館にお電話して
伺いたかった!伺えなかった!と泣きを入れて
「図録」を送っていただくことになりました。
泣きを入れなくても通販で購入することができるので
申し添えておきます。

以下、展示情報です。

会期  平成28年3月19日(土)~6月5日(日)
会場  日本現代詩歌文学館 展示室
休館日  3/21(月)、3/28(月)
開館時間  9:00~17:00
主催  日本現代詩歌文学館
共催  玲瓏の會(公式HP http://reir.blue.coocan.jp/

お時間のある方はぜひどうぞ。

6月5日までやってますので、私も訪問する機会を探すつもりです。




戦後70年中井英夫 西荻窪の青春

2016-04-24 16:28:36 | 詩歌探究館Web



2016年4月18日~27日まで東京古書会館にて開催中です。
本日、見学してきました。

展示品の中ではやはり、中井英夫が「短歌研究」編集者だった頃の
資料が目を惹きました。

中城ふみ子の原稿「乳房喪失」。原題「冬の花火」を中井が
改題したという右肩が赤いリボンで綴じられているアレです。
もう一点は寺山修司の原稿「チエホフ祭」。
こちらも原題「父還せ」が中井によって改題されています。




↑ こちらは一人一部無料配付されている図録と資料です。

中城、寺山が50首詠特選となった昭和29年。
あれから62年。
現在の短歌の有り様を中井はどんな思いで眺めているでしょうか。