中年は青年の日の後日談葡萄酒もて灰皿の火を消す 小川太郎『路地裏の怪人』
小川太郎には私の好きな作品がいくつかあります。
先日のM1GPで「錦鯉」優勝を観ていたときに過ぎったのです。
ウイキペディアによると「中年とは45歳から64歳まで」だそうです。
私がこれを読んだ頃は青年だったのだなー。
小川太郎は田島邦彦の同人誌「開放区」の大先輩でもあった。
2001年に自ら命を絶ってしまわれた。享年59。
12/22(水) 快晴
今日は冬至だそうです。
日の出ている時間がもっとも短い一日。
夜がもっとも長いってことね。
短歌の話題をふたつ。
ひとつめ。
「恋の短歌」を探して30年以上前に出版された歌集を見返していたら
映画にまつわる短歌をまとめた数頁があった。昔、読んだはずなのに。
ああ、これ、あの人に送ってやったら参考になるかもな!と閃いた。
その人は短歌商業誌で映画にまつわる短歌の連載をしている。
もう3~4年連載されていて、毎回のネタ探しも大変だろう。
で、こないだの日曜日にコピーを取った。クルマで30分くらいのところだし、
早い方がいいだろうとナビを頼りに自宅へ向かった。
ピンポンは押さず、「近所を通ったので参考になれば」とメモを入れ、ポストに投げる。
すると昨日、「窮地を救ってくれて・・」とお葉書を頂戴する。
人の役に立つって嬉しいねー。
ふたつめ。
昨夜、地方の短歌教室のまとめ役からLINE。
「教室で一家言ある人の作品だけど、文法的に合ってる?」
と、短歌が送られてくる。
「一読して「変だな」と思ったら変なんだよ」と返信する。
具体的にどこが?と訊いてきたので「考えろあほが!」と送る。
が、まとめ役をノーギャラでやらされているらしいので、
明らかな間違いだけ指摘する。ここに作品を紹介するわけには行かないけれども。
わがものにしていない文語を無理に使おうとしない方がいい。
読者に伝わらないよりは伝わるように作った方がいい。
一応、LINEで礼を言われたので「二万円ね」と返信したら
「言うと思ったのよね。値打ち下がるよ、お金のこと言うと」と来た。
「プロはお金でのみ評価されるんだよ」と返信する。
いずれにしても言えることは「短歌は読者を選ぶ」ということ。
詩魂のない人が詩魂あふれる詩歌を読んだところで
心を打たれるわけはない。
作者の詩魂と読者の詩魂が触れ合ったときに響き合う
世にも美しい音色こそが、感動であり共感なのです。
なんつって!
おしまい。