黒沢組歌集「街道」第七号
発行所:風卵舎
黒沢忍組長が率いる黒沢組の合同歌集。
不定期刊の立派な作品集である。
黒沢さんは私の記憶では「りとむ」「日月」に所属されている歌人。
前にも書いたが「日月」の全国大会に呼んでいただいたときにお目にかかった。
歌会にも参加させて頂いた記憶がある。
「街道」に作品を寄せている浅川洋さんとタッグを組んだ歌集や
同人誌も拝読したことがある。おふたりとも才ある芸術家だ。
本誌で印象に残る作品を紹介する。
椋鳥は明日があるさというように電線上でうなづいている 丸山洋子
関節の骨の丸みは美しく波のまにまを走っていくよ 浅川 洋
折り鶴を集めて作る「種をまく人」私の一羽は何処をとぶやら 大勝雅子
墜ちるとも舞いあがるとも喪失は わたしに届くふかい夏空 黒沢 忍