腰がカックンカックンなりながら、
なんとか船着き場に到着。
はっきり言ってもう早く帰りたい。
船が来るまであと10分。
その時。
違うルートから降りてきた野良犬どもがビーチに現れた！
時間はまだ4時。
普通なら夕日見ながらまだ泳いでる時間。
ほんま早く海から上がっててよかった。
この島の主人はあの犬たちなのかも知れぬ。
船が来ていよいよ出航。
島との別れはいつもせつない・・・。
とかって気分には一切ならず、
「ほんまなんなん！？犬！」
って気分でいっぱいでした。
さいなら〜！！
今回見られなかった仮面ライダーみたいなとこも、
切り崩された山の中に突如現れる信じられないほど美しい池とかいうものも、
すっごい見たいけど、もうひとりでは来れぬ。
武井壮みたいな人、見つけなきゃ。
もしくは、ムツゴロウさんでも。
帰りの船までの時間に、すこし島を散策したかったので、
海から上がって長ズボンに着替える。
もちろん野犬対策だ。
怖がりのスリル好き、それがぼく。
すこし歩くとすぐに舗装道路はなくなり採石場に。
立ち入り禁止。
来た道を戻りビーチの反対側へ。
島唯一の名所、『鹿公園』と家島十景のひとつ『淡賀盾崎』があるらしい。
その先にもうひとつの採石場があってそこがスンゴイんだって！
切り崩された山肌が、まるで仮面ライダー的な荒々しい景色だと書いてあったのだ。
しかし。そこで野犬に遭ったらしいので気をつけなければ。
長ズボンがぼくを守ってくれることを信じるしかない。
ビーチから歩きだしてまだ5分も経ってないその時。
ギェェェエエ〜〜〜！！！
野犬が6匹ほど束になって現れた！
まだ鹿公園にさえたどり着いてないのにだ！！
ワンワン言うとる。
チョー怖い。
「走ったら終わりやな、コレ。走ったら・・・。」
と思い、なんでもない風を装いながら、
ガクガクブルブル来た道を戻る。
男鹿島。
海はほんと最高でした。
水はとってもキレイで、すこしグリーンがかったブルー。
人はほとんどいなかった。
地元の子供たちが桟橋から飛び込んだりしてて、
めっちゃ仲間に入れてほしかった。
ひとり旅の醍醐味は、
感動を誰にも伝えられないこと。
どんなに美しい景色を見ても、
「くぅ〜〜〜！」とひとりでうねり、ガマンするしかない。
言葉に出さないからその想いが自分の中に充満して、発酵して、
いつまでも忘れられない景色になるのです。
寝転びながら見た、空と海と小石。
ミニマムでマキシマムで、
もうそれだけで宇宙。
♪さあ 出発だ いま 日が昇る♪
ひとり旅はいちいち、こころの中でうたう。
25分間の船旅。
・・・見えてきた〜！！
男鹿島です。スゴイです。
うぉーーー！
海めっちゃキレイ！
上陸だ〜！
桟橋を渡るといきなり繋がれていない犬が・・・！
「君、飼われてるよね？野犬じゃないよね？」
とビクビクしながら横を通る。
前日、『女王の教室』を見始めたら止まらなくなり、
3時間睡眠で起床。
7月に明石へ泳ぎに行った際、山陽電鉄の車内吊りで初めて知った、
男鹿島。
昔は採石場として栄え、人間の手によって切り崩された山肌は、
まるでグランドキャニオンだと言う人も。
すっげー行きたい。
でもいろんな人のブログを見ていると、
野犬がいっぱいいてエライ目にあった、という情報も。
野犬。怖い。
まずは姫路へ行き、バスに乗って姫路港へ。
停車ボタンはぼくが押しました。
終点やったけど、ぼくは押しました。
港っぽい雰囲気にまずはビールでひとりカンパイ。
