夢の島へ 4.

そういや展望台も行ったっけ。

阿嘉島の中では一番初級の「アマグスク展望台」。

初級、とは言えどもなかなかの坂道。


「こういうところは、ハブに注意やわ。そう、ハブに。」


と、ひとりブツブツ言いながら下に注意を払い自転車を押す。




ふと、「ハブは木の上にいる。」という情報を思い出し、地面と木の上と両方に気を配りながら登る。


「そんなに怖けりゃひとり旅なんかせにゃよかろうも。」


などと思ってる内になんとか頂上に到着。




カラスがおった。カラスもまあまあ怖い。


「ちょっと見せてもらったら帰りマスんで。」


とカラスに挨拶しつつ、万一突かれた場合に備えパーカーのフードを被る。


展望台から海を見ながらカラスに目をやると、ぼくのことなど全く気にも留めないでカラスも海を眺めてた。