ピーナッツの唄

毎日の出来事や、スポーツ観戦、読書や映画等の感想を中心に、好奇心旺盛に書いています。

映画「山桜」のこと

2009-01-22 14:34:11 | 映画
ようやくDVDにラインアップされた映画「山桜」を鑑賞した。映画館の上映が短期間であったために見逃しておりました。今日は、あまり時代劇に興味のないカミさんも一緒で、たまには時代劇も良いものだろうと、つい余計なことを言ってしまいました。

藤沢周平原作の「時雨みち」に収録のこの作品は前に読了しておりました。野江という女性が主人公のこの作品は、あまり起伏に富んだ作品とは言えず、映画にはなりにくい題材ではないかと思っていました。

しかし改めて映画を見ると、藤沢作品の映画には欠かせない、山形の庄内地方の四季の折々を背景に、じっと耐える女性の内面をうまく表現しており感心しました。一度は見合いを断り、他に嫁いだ主人公。一本の山桜の元で偶然に出会った、その見合いの相手の寡黙な武士に思いを馳せる様が、見事に描かれておりました。
小藩(海坂藩)の上層部の権力争い、腐敗を題材にしているが、若手藩士達のもどかしい思いを胸に、腐敗が噂される執政を、一刀両断に斬り捨てる、寡黙な武士の姿が凛々しい。

主演の田中麗奈、東山紀之が好演。主人公のそれぞれの母親(壇ふみ子と富司純子)が、子どもに寄せる信頼と愛情を巧みに表現して作品を盛上げている。東山紀之は案外時代劇が似合っているのに驚きました(最近はTVドラマ「必殺仕事人2008」にも主演)

作品としては Bの上 と評価した。

コメント (6)
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