以前日本で開催された「楽器フェア」には足繁く通った
日本の楽器メーカーのみならず海外からもありとあらゆる楽器が展示されイベントが行われる
新製品を見るのも興味深いが、招かれたミュージシャンの演奏を見るのも楽しい
メーカーの社長さんや職人さんなどとフラットに話ができるのもお祭りならではの光景だ
おそらくフランクフルトなど欧米各地で開催されている楽器ショーがそのお手本だと思われる
「NAMM」とは、the National Association of Music Merchants、1901年以来開催されている世界最大のショー
例年1月に開催されるこのショーにスティーヴィ・ワンダーが訪れたようだ
ドラムスのKさんから彼が日本の「CANOPUS」ブランドのドラムスを試奏して高評価を残していったとの情報が入った
マルチ・ミュージシャンは多いが、スティーヴィも「Superstition」で自らドラムスを叩いているという
近年ヴィンテージもののドラムスに注目が集まっているようだ
金属とウッドで製造されるドラムがなぜ古いものがいいのか、理解に苦しむ
どうや開発のピークは60年代あたりにあるらしく、金属素材の開発や製造技術など全てにおいて現在の製品を上回るようだ
楽器メーカーは経営危機や身売りといったビジネスリスクの影響で技術者や技術の変遷を余儀なくされることが多い
確立された技術も新しい経営者の合理化政策によって過去のものとなるケースが多い
アメリカの老舗ブランドのギターが、見た目は何も変わらないのだが弾いてみると「あれ?」と思う、「これは中国製です」と
生産拠点を海外に移す「産業の空洞化」は、必ずしも企業経営にプラスではない
モノづくりを続けてこそメーカーの存在価値がある
スティーヴィの評価は失われた音を再現している新しいブランドへのエールか
音の世界は良ければ使われ受け入れられるが、そうでなければ淘汰される
継続は力なり
Fred Aching Rios - Namm 2016 - Canopus Booth
Stevie Wonder at NAMM 2016
[CANOPUS / カノウプス] Kenny Washington plays Neo Vintage NV60-M1 Drum KIt