神田のランチでいただいた古漬けが美味しいと話しかけたら不愛想な店主が応えてくれた
日本食の店だが、漬物はこだわって作っているので評価されると嬉しい、と
ぬか漬けは発酵食品、当然健康に良い
いかんせん、ぬか床のニオイと毎日手を入れなければいけない面倒があることと、置き場所に困る
昔の民家には「土間」があって工具でも杵や臼など、雨を避けてなんでも置けるスペースがあった
トイレに向かう廊下がぬか床を置く冷暗所として良いなどと言われたものだ
何回も挑戦しては失敗しているのだが、懲りずにぬか漬けに挑戦している
安価なプラスティック製の容器が入手できること、「イリヌカ」も安価で売られている
いりぬかに塩を加えて湯冷しの水で溶いて捨て野菜を入れてスタンバイ
さらに唐辛子、乾燥椎茸、昆布、卵の殻、などなど味をグレードアップするには仕掛けがあるようだ
当然最初は塩が効き過ぎていて、ショッパイ
ぬか床を安定させるために「捨て野菜」という一手間がある
新鮮な野菜を使えば良いに決まっているが、新鮮さを欠いてきた野菜の利用法としての漬物の意味もある
大根は実にしんなりしていい具合に浸かる、沢庵は塩漬けだと思うがぬか漬けもいける
自身が九州の血を引くせいか、高菜が好きだ
今の時期生の高菜がスーパーに出回る、とても食べきれないくらいの量の高菜を塩漬けにする
必要な分だけ取り出しては油で炒める
ご飯にも合うし、ラーメンに乗せてもいい
大きな葉のまま漬けた高菜でご飯を包んでおにぎりにするのも楽しい
塩加減がうまくいきさえすれば、何か得したような気になる食材だ
梅干し作りも面倒だが、手間をかけただけのご褒美もある
昨年挑戦した「完熟梅で作る梅干し」はまあまあの出来だった
出来上がった梅干しに自家製の赤ワインを加えて蜂蜜をかけてお隣さんに届けた
こうした道楽をしている時が楽しいし、心が休まる
漬物は奥深い、手がけてみる価値がある
Anthony Wilson/Larry Goldings/Jim Keltner: Live at Blue Whale - "Ponta de Areia"