夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

大人の音楽

2016年02月14日 | クラフト


音楽に年齢はない、と思いたいのだが、時代時代の音楽を良しとする傾向は否めない
誰しも青春の頃親しんだ音楽を引きずって生きて行く

自分の心の中に深く入り込んだ音楽はそう簡単に忘れられるものではない
初恋の人をいつまでも胸に刻む馬鹿な男のように

音楽は聴いて素晴らしいと思うのだが、演奏してみると案外そうでもないケースもある
「なーんだつまらない」と思うのは今ヒットしている楽曲だったりする

消耗品的な楽曲が多くて耳に心地良いとしても飽きてしまう
宮川泰先生がいみじくも「後世に残る曲」とおっしゃったのはこのことだ

レコーディングよりもライブが良いとする人もいる
消え去ってしまうライブの一期一会的な瞬間がいいと言う

名うてのミュージシャンが集うセッションであってもなかなか常にそういう場面は少ないかもしれない
音楽は相互作用であるからして人をウキウキさせてしまう歌姫が現れたら時にそんな名場面が生まれる

歌姫に恋してしまう至福の時はものの数分で終わってしまうけれど、参加するミュージシャンの興奮が演奏に表れる
そしていつまでも心に残る

大人の音楽、いつまでも心に残る音楽
テクニックを超えた音楽の世界に浸りたい



Crusaders (feat. Reichii Guillory) - The Way It Goes (live, 1987)

? Street Life / The Crusaders feat.Reichii Guillory

David T. Walker - Lovin' You (Live) [Official Video]

ブルー・ムーン

2016年02月12日 | 音楽


循環コードで作られた名曲は多い
わかりやすく、どうアレンジしても同じ結果になるはずなのだが、そうでもない

ロックンロールの明るさもいいのだが、齢をとると落ち着いた演奏が良くなる
恋が年齢とともに大人になっていくように、存在を主張しなくとも充分存在感が出てくるように

しかしカナダ出身のミュージシャンの多いことよ
ウクレレで言えばジェームス・ヒル氏の初来日を思い出す

大学生だった彼がステージで日本のゲームミュージックやジャズを弾き始める
それこそ「ノミが跳ねる」ウクレレにぴったりの演奏ぶりは聴衆の驚きと笑顔を誘った

いやベースマンの彼と二人でやってきた彼らは至って大真面目
海の向こうからやってきた若者が、日本人顔負けのオタクぶりを発揮したから苦笑い

今や寿司など日本を発信基地としたこうした現象は当たり前になってきた
ネット社会はお国の裏側を知らないでも世界中に宅配できる、恐ろしい時代になってきた

メイド・イン・ジャパンの強力な信奉者である私も、昨今の政治経済は時代遅れのハリボテの飛行機に乗っているとしか思えない
国粋主義者を急追する左派の民主党が奮戦するアメリカの大統領選の方がまだマシかもしれない

じっと青い月を見る


Cowboy Junkies - Blue Moon Revisited - Later With Jools

THE MARCELS - BLUE MOON

Blue Moon - Diane Shaw (Jazz version)


2ビートと味わい

2016年02月11日 | 音楽


レコードを持っているのに聴いてこなかった、いや意識して聴いていなかったジャンルがある
そんなジャンルの音楽を長い付き合いになるミュージシャンが取り上げていたりする

アメリカン・ミュージックはそれだけ奥深い
また音楽が人や奏法、地域などあらゆる成分でつながり合っている

楽器を始めた頃、かっこいいリズムに憧れる
ロックやラテン、世界中のリズムを聴いてギターで演奏しようとする

古いハワイ音楽を聴くとスローのいわゆるツービートで演奏するスタイルがある
ロックが定着した頃、かっこいいリズムとは思わなかった

ところがやってみると意外に難しいことに気がつく
そしてカントリーなど他のジャンルでも同様のリズムがあるのだが、同じではないことに気がつく

単純な繰り返しであるからこそ、リズムをキープしながらノリを出すことが難しい
2beatをきちんと弾ける人は、他のリズムもおそらくうまく弾けるに違いない

一音落としたスモールサイズのギターをピッキングする
うらやましいくらいの低音ボイスで淡々と唄う

どれを聴いても同じように聴こえるBフラット
リンゴ・スターが途中から入ってもわからない

音楽はやはり、歌わなくちゃいけない






LEON REDBONE - SHINE ON HARVEST MOON

Leon Redbone- My Little Grass Shack

Leon Redbone- Breeze

Leon Redbone- Christmas Island

憧れのミュージシャンたち

2016年02月10日 | 音楽


憧れのミュージシャンと会える幸せ
有名であろうがなかろうが、人はその音楽性と人柄に圧倒される

若い頃は年齢もそんなに変わらないミュージシャンを見ては感動する
高校の軽音楽部では先輩たちの演奏が眩しく感じられた

大学の終わり、地方での演奏スポットにいわゆる「プロ」のミュージシャンたちがやってきた
カントリーロックだったりフォークグループだったり毎週のように音楽事務所から送り込まれて来る

その大半はヒットすることもなく消えていったのかもしれない、が、輝いていた
わずかな時間のライブと楽屋での雑談と、時間の流れが青春だった

音楽は出会いだ
名前も知らない人とセッションをする、その触れ合いがいつまでも心に残る、いや残る人とそうでない人がいる

よくしたもので心に残る人だけが走馬灯のように思い出される
「もう一度逢いたいなあ」と思う、いつまでも




Palani Vaughn and Sonny Lim Lanai Slack Key Festival

Sanoe, Palani Vaughn and Sonny Lim

Hiilawe, Palani Vaughn and Sonny Lim

ウィンターNAMM2016

2016年02月08日 | 音楽



店先に並ぶアコースティック・ギター、世界各国のブランドがひしめく
時代時代の流行り廃りはあれど、「Martin」の鳴りの良さは定評がある

数百万円もするヴィンテージ物でなくとも廉価版の製品の音の広がりを聴くと技術力を感じる
資源保護の観点からラミネート材や圧縮材などを使用した低価格モデルでも驚くほどのサウンドが出る

その「Martin」社のジョン・レノン75年記念モデルの映像があった
デザインの好みはともかく、ジョンを敬愛するそんなモデルができるだけ時間が経ったわけだ

モノづくりは日本だけではないことを証明するかのように、英国発の三次元キーボードのお出ましだ
仕組みはよくわからないが、スイッチとタッチレスポンスだけだったキーボードに微妙なニュアンスを加えることができる技術革新が加えられている

「Seaboard」という名前から想像するに流体を利用した素子が組み込まれているのかもしれない
欧米の人たちは発想が自由で豊かだ、素直に感心することが多い

空を始めて飛んだライト兄弟からたった100年で、音速で飛ぶジェットが実用化し自作飛行機を楽しむアメリカ人がいる時代だ
本当の豊かさとは何だろう?と思いたくなる

大手企業の業績不振の報道を見ていると、経済競争目的の技術革新を続けるだけではダメだと痛感する
日本的事なかれ主義は、世界での競争で失速する大きな要因だ

事業や経営で成功するのは目的でなく結果だ
トランプ氏はアメリカン・ドリームの象徴かもしれないが、多くのアメリカ人は堅実に暮らしているのではないだろうか

混沌、そんな時代か

NAMM '16 - Martin John Lennon 75th Anniversary D-28 & 000-17 Black Smoke

Cory Henry NAMM 2015 (Roli Seaboard Grand)

Seaboard GRAND bass soloing by Marco Parisi