今日は広島原爆76年目の日ですね。朝8時15分に黙とうでした。
新聞各紙は特集を組んで報道していました。その中で、
朝日新聞が社説を掲げ、「核廃絶へ日本が先頭に立て」と、核の危機と唯一の被爆国でありながら核兵器禁止条約に批准しない政府に訴えていたことが印象的でした。
また特別トークでは俳優の宝田明さんが若い人との話で、ご自身の満州でも悲惨な経験などを伝えたり、映画「ゴジラ」のことを通して戦争や被爆のことなどを伝えていました。
特に宝田さんが来年、米寿で「孫たちに『おじいちゃんあのときになぜはんたいしてくれなかったの』と言われたときにどういう返事をすればいいのか。人間だれしも等しく持つことができるのはその人なりの夢だ。戦争はその夢を無残にうちくだいてしまうもの。平和を、憲法を守っていただきたい。」という事が心に残りました。
新聞各紙の記事に比べて、ひどかったのがTVでした。
NHKは広島の式典を一部伝え、夜9時のニュースで被爆者の老齢化の問題を伝えたぐらいで、特集は見当たらず、朝から夜遅くまでオリンピック一色でした。
民放も右ならえでしたが、これでは若い人たちにも、戦争や被爆の実態が伝わらないし、これが原爆の日の日本のTVなのかとため息が出ました。
民放が伝えたのは、菅首相のあいさつの朗読(話ではありません!)を数行飛ばして読んでしまって、後から謝ったことです。しかも、なにを飛ばしたかというと、「我が国は唯一の被爆国・・・・」という大事な所でした。
これはNHKが伝えませんでした。与党からも、自分の言葉じゃないからだ、など批判されるほどでした。このような時にも、官僚が書いた作文を読んで、いかにも深刻な顔をしているんですね。首相がこうですから、式典に参加して決意を述べている子ども代表や被爆者も鼻白んでしまいますね。
*そのほかの記事
ほぼ一面を使ったインタビュー記事では吉永小百合さんの平和への思いや、詩の朗読について、ご自身の映画出演の中で学んできたことなどを引き出しており、共感できました。
さらに2ページにわたって「国際平和シンポジウム2021」と題して、特集記事がありました。その中に、国連の事務次長(中満泉さん)の世界の核兵器の現状や核兵器禁止条約が採決されたことによって、世界が廃絶の方向へ確実に動かしていく政府の役割などが伝えられていました。
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