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籠り中の読書=「君たちはどう生きるか」  吉野源三郎著

2020年06月10日 | 本・文芸
*「君たちはどう生きるか」   吉野源三郎著 岩波文庫
*漫画 君たちはどう生きるか 吉野源三郎著 羽賀翔一漫画 マガジンハウス
 
 この本は青少年向きに書かれたものですが、皆さんはこの本がベストセラーだったことをご存知でしょうね。そしてほとんどの方は手にしたことがあるのではないでしょうか。
 私も中学生か高校生のころ読んだ記憶があります。そのころ読んだのはダイジエスト版だったのかもしれないと思います。改めてじっくり読んでみると、年齢に関係なく、生き方、政治や社会との関わりを考えさせてくれる素晴らしい本だと思います。

 いくつか心に残ることを抜き出してみましょう。
*物の見方=コペルニクスの地動説のように、大変な迫害を受け、何百年たってようやく認められたものもある。子どもだけではなく大人も 自分中心の考え方をなかなか抜け出られないのでそのような人にはなかなか真実はわからない。(コペル君の名前の由来)

*考え方=自分の体験を大切にして、考えなさい。学校で教えられた通りのことや世間の常識どおりに行動することが一番と考えるようだと まだまだ一人前ではない。

*真の英雄=コペル君たちが夢中になっているナポレオンを例に、初期のナポレオンと、後期のナポレオンの違いを考え、人類の進歩に結び つかない英雄的精神もむなしいが、英雄的な気迫を欠いた善良さもむなしいことが多いことを考えさせる。

*悩み、過ちから成長=コペル君が勇気を出せなくて友だちを助けることができなかった苦しく情けない経験を聞いたおじさんの助言。悩み を認め苦しむことが人間だけにできることで、そこから成長があること。

 このコロナ禍で自粛、ステイホームを利用して読書三昧でした。若いころ読んだり、あるいは内容は知っているつもりの本も再度読んだりしています。
 この岩波文庫の原作のさまざまなエピソードの部分を漫画に、おじさんの話を文章にしてあるこの漫画版は小中学生にも取りつきやすく感じるのではないでしょうか。
 今、孫がこの漫画版を中学校一年生で読んでいますが、何か感じてくれれば幸いです。大人の皆さん、まだの方はぜひ手にしてみてください。また、お子さんやお孫さんがいらっしゃればお薦めしてはいかがでしょうか。


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