新型コロナウイルスめぐる謎＝検査能力あるのに、なぜ希望者に検査させないの？

　クルーズ船3000名の新型コロナウイルスの封じ込め作戦が失敗して、各地に感染し始めています。この作戦失敗の是非を問う声もあり、それも大切でしょう。
　しかし一般国民としてこの失敗後、続々増えている感染者の問題は他人事ではありません。政府は大規模イベントの自粛要請をし、軽い症状では自宅待機などの要請をしました。
　その一方で感染を疑う多くの人々の検査希望には応えてはいません。厚労大臣は検査能力には限度があるとか、十分な信頼性が得られないとか言っています。
　TVなどの報道では、多くの医師が検査したくても厚労省の検査についての縛りがあり、検査ができなという嘆きが寄せられています。民間には検査要請にこたえられるだけの十分な備蓄があるというのに「重症、高齢者」などの限定をして、「軽症者」「疑いのある者」などを検査させないのはなぜかという疑問が何度も報道されています。
　「軽症者」などから早く治療すれば治りが速いのに、重症化を待っていたら、「救える命も救えない」との声が現場の医者からずっと前から言われてきています。
　政府などが嫌う韓国では、すでに4万人もの検査を済ませて、多くの感染者がいることが明らかになっています。日本では2千人ほどしか検査していない現状で、国内の感染者は少ないと言っています。少ないのではなく、検査をしていないから数さえ把握していないのですね。
　「技術的に韓国でできることが日本でできないわけがない」「やる気さえあれば、検査はできるのに、いろいろな理由を付けて許さないのには、政治的な判断」とも医師が言っています。
　
　特に、私たち国民から見ても政府の対応については不審な点がいろいろあります。
① 公共機関で帰すおかしさ
　陰性とされた人でもこのウイルスの特性から、諸外国では2週間程度隔離して治療するといいます。しかし、日本では電車やバスなどの公共機関で帰宅させました。その結果は明らかですね。
　厚労省の担当者などが船内に入っていたにも関わらずに、戻るときに検査しないということも同じで、人をなんと考えているのでしょうか。

② 感染拡大中でも首相は会食会に忙しい
　感染が拡大し始めてた時にも、官邸はのんびりしていたこと。
首相は対策会議には出ても10分程度の写真タイムのあと、仲間内の会食会に3時間も出席。しかもこの贅沢三昧が11回も続いているという異常さ。諸外国なら即刻辞職でしょうか。日本ではTVもまともに伝えません。
　報道された小泉環境相や、森法相、萩生田文科相などが対策会議を抜け出してそれぞれ私的なことにかかわっていたという事態ですが、これももちろんあきれることです。官邸上げてのんびるかまえていた!

　官邸のこの異常さはなぜでしょうか。
　今日発売の週刊誌にも「これで桜が消える」とあります。これは、なぜ検査させないか、どう考えても分からないことの一つの回答でしょうか？
　検査をさせない⇒不安が増す、感染者数を少なく見せるなどの思惑があるのかということとともに、TVなどマスコミの報道が新型コロナウイルス一色になっている事実からも、「なるほど」と思ってしまいます。
　
　桜をめぐっては、ホテルの証言などから首相の公職選挙法違反の疑いが濃厚になってきている折に、それを取り締まるトップの検察庁長官を官邸が事実上選ぶという法治国家の根本が揺るがされようとしていることなどが、ニュースから隠れてしまっていることを考えると、ありえないことを今までやってきている政権だけに・・・。
　この国民みんなが心配している感染症にこんな対応していたり、かける予算も諸外国と比べてあまりに少ないことも、トランプ大統領から武器の爆買いするのも、検察庁長官人事でも三権分立を壊しているのは、みな安倍政権で、私たちが選挙で選んだ政権だということにやりきれなさを感じます。過日、友人から、メールが入りました。「このままでは、アベ政権に殺される」と。