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改元をめぐる狂乱報道=首相主演の狂宴にのり、真実を伝えぬマスコミ、操作される世論!

2019年04月06日 | 政治・社会
      「やはり政治利用は最大限に行われてしまった」 
 改元前に危惧することを書きましたが、やはり杞憂ではありませんでした。今回の改元騒動は多くの点で、権力者の情報操作、マスコミ、私たち国民の意識、ということを考えさせてくれました。

 前回「元号は誰が決めるのか」、「だれのものか」など元号の本質的な点は触れずに、政権が元号問題で政治利用しないようにという点に絞って書きました。

 所が、この間の報道はいったい何でしょうか。改元狂乱報道ともいうべく、TVは連日多くの時間を割き、「中国の古典からではなく日本固有の万葉集から引用だからすごい」とか、「昭和の和を再度使って良い」とか、「かっこいい」とか、「どのように決まったのかを推測」したりする番組で一週間が過ぎました。

 安倍政権はこの改元を最大限に利用して首相自らがTV局に出演して自らその意味などを説明して見せました。NHKでは特番でたっぷり首相の話に時間をさき、「首相がこの元号を決めたのか!」と思うほどに、この元号への思い入れを伝えていました。

 TV同様に新聞も多くの識者という方の意見など多くの紙面を割き、「令和」の素晴らしさをうたいあげました。

 まさに危惧していたように改元にTVジャックされてしまい、元号のそもそもや、元号に反対意見などはほとんど見ることはできませんでした。
 前回も書きましたように私は、西暦を主にしながらも元号をすべて否定するものではありませんが、首相自らの演出によるこのような騒動を見ていると、これは危険だと思わざるを得ませんでした。

 外務省が対外的な仕事の関係で西暦を使うとして発表したものの、翌日は官邸によってトーンダウンさせられる有様でした。
 理由の如何をとわずに反対は許さないという雰囲気なのでしょう。また、「この2文字に違和感をおぼえる」という自民党の議員もいたようですが、それらの意見はどうなったのでしょうか。
         「権力者は何でも利用し、TVはすぐ迎合する」 
 権力者はこのように改元という微妙な問題であっても、お構いなしに政治利用するものであること、それに対して元号の問題点や決め方の問題点を伝えるはずのマスコミは、簡単に政権に迎合して世論作りをするものであることが分かりました。

 首相の思惑を知っての報道ぶりでしょうが、このような誰もが喜んでいると異論を伝えない報道は人々が反対意見をいいづらい雰囲気を作り、横並びの世論作りに「貢献」します。
 
 このような政府広報まがいの報道はマスコミ人として戦前の教訓で何回も反省してきたはずなのにという思いです。

 NHKへの介入や民放への政権の圧力はつとに知られていますが、多くの国民はこのようなTVの報道ぶりが「世論操作」であるとはとらえないでしょう。
 事実そのまま首相主演のTVの報道ぶりに反応を示し、元号への賛成は多数であることは勿論、内閣の支持率もアップしました。めでたしめでたし!と言っている人がだれかは明らかですね。
          「地方選挙の争点かくし?、報道はどこへ?」 
 このような中で、首相の改憲問題への審判にもかかわり、国民の生活に直接かかわる地方選挙はほとんど報道されないままに明日の投票日を迎えてしまいました。

 TVのこのような報道ぶりによる安倍内閣の支持率のアップの中、地方選挙の意義も十分伝えられずに、首相主導の改元騒動の中、選挙が明日行われます。投票率と投票の行方が気になります。
 TVや新聞は、政治や国民生活について、いったいどのような物差しを持っているのでしょうか。




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