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戦死した兄よ!遺骨さえ本当かどうかわからないのに・・・・。

2013年12月28日 | 日記・思い出
 戦争で家族を亡くした多くの遺族は、戦死しても靖国に祭っているから安心せよと言われても納得できるものではないでしょう。
 私の兄も終戦間際の3月5日に徴兵され、満州の地にて亡くなっています。私が生れてから、すぐの出征でしたから、良く生まれ変わりと言われたものです。
 後々までも父母や兄弟たちはよくこの兄の優しかったことや出来がよかったことを話題にしていたものです。亡くなったことがよほど悔しかったのでしょう。中学生の頃の私は、そんなこと比較されてもと、反発していたこともありました。
 その兄は役場の戸籍係だったといいますから、誰かの小説にありましたように、村から出さなければならない徴兵名簿の作成に関わっていたのかもしれません。
 そして終戦間際、村に出征する青年壮年もいなくなり、自分の番になったのかもしれませんが、とにかく20年3月に出征し、大陸に送られて亡くなったのでした。
 
 その前後は、
2月には米英ソによるヤルタ会談でソ連の参戦が決まり、
3月には東京、名古屋、横浜大空襲、
6月米軍の沖縄上陸と続き、
8月にはソ連の参戦、広島長崎の原爆、終戦でした。

 この時期の大陸と言えば、満州開拓団の悲惨な記録にもあるようにもう日本軍は逃げるしかない状態です。そこに3月の寒い時期に送られ、ソ連の参戦を迎えるのですから・・・。
 戦死した兄と同じ部隊にいたという人が終戦後、遺骨を届けてきても、捕虜になって亡くなったということは聞きましたが、詳しいことは分からずじまいとのことでした。
 何しろそんな中での戦死ですから、よく他でも聞くことですが、不謹慎ではありますが遺骨も本物なのかということも、後日話題になりました。
 
 その兄も、多くの戦死者の例に倣って、靖国にということになっているのですが、ここに後には戦犯という人たちもまつられてしまいました。
 そのため戦争の最高責任者であった昭和天皇でさえも、のちには参拝に行くのをやめた靖国なのに、今度の安倍首相の参拝です。
 
 秘密保護法を国民の声を無視して強引に決め、武器輸出を戦後初めて認めるようにし、集団自衛権行使と海外で戦争することを予想し、法律で国民にも愛国心を押し付け、戦争のできる国にするのがねらいと思われるような施策を進める首相が行って、不戦の話をしてもむなしい気がします。
 
 数年前、神社と付属の遊就館に大学の同窓会有志で行ってみましたが、戦争博物館ともいうべき施設で驚いてしまいました。まだ戦争を反省していないことがよくわかり、あの戦争で徴兵されて死んだ多くの兵隊、多くの一般人もいて悲惨だったこと、原爆のことなどは伝わってこない展示でした。
 
 首相は、国家の指導者が戦争で亡くなった人を悼むのは当然で、不戦の誓いのために行くんだとも言いますが、大いに疑問です。
 
 他の国は、神道という特定の宗教の神社ではなく、宗教者も無神論者も心から哀悼の意を表すことができる施設を造っているのではないでしょうか。
だから、アメリカの国務長官も靖国ではなく千鳥ヶ淵に献花したのでしょう。
 中国や韓国などアジアの諸国の人々にも、甚大な被害を与えたのですから、その人々の思いの共有も必要でしょう。
 
 私は兄を戦死でなくし、愛国心も、亡くなった人への悼みの気持ちも人一倍強いからこそ、国民の思いを弄び、支配するような首相の言動は許せません。
 
 所で、素朴な疑問です。参拝している首相はじめ偉い人たちの家族には、戦場で亡くなったような戦死者がいるんでしょうか。いつの世も真っ先に死ぬのは下々の者ですから。


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2 コメント

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Unknown (独子)
2013-12-29 03:28:12
ドイツのヒットラーを認める人はいますか。
しかしヒットラーはドイツの国民が選挙で選んだのです。
偏った情報と、扇動により国民の判断を誤らせました。
A級戦犯が靖国神社に合祀されたのは、誰が何の為に行ったのか?
彼らが行った戦争が、正しかったのか?
考えなければいけない事が、たくさんあります。
この国が再び誤った道を歩まないために。

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国民が選んだ! (マーちゃん)
2014-01-05 20:42:43
独子さんコメントありがとうございます。ドイツで起きたことが今もっと静かに日本で進行している気がします。民主的な手続にによって国民が選んであのヒトラー誕生です。
日本でも、不公平な選挙制度ですが、いちおう選挙で選んだ首相が国民を取り締まる法律、憲法を形骸化する法律を作ろうとしています。アベノミクス、ネジレ解消以外は選挙の争点にはしないで、国民を欺いて。しかも、投票さえしない人が大勢います。
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