ネイチャーゲーム&自然・趣味

ネイチャーゲームで知った自然。テニスやハーモニカ、ウォーキングなど遊びの世界。

科学的根拠もなく独断で一斉休校要請=後始末に苦しむ子どもや親、学校!

2020年03月13日 | 政治・社会
 安倍首相が自身の対策の遅れを批判されて急いで手を打ち始め、2月26日のイベントの中止に次いで一斉休校を要請したのが2月27日でした。要請という名の事実上の命令に一斉に地方が従いましたが、これは政府自身が作った専門家会議の意見も聞かずに首相が独断で決めたものでした。
 当日まで菅官房長官も、担当の萩生田文科大臣も聞いていなかったということが各自の発言で分かりました。前日までは地方の判断を尊重と言っていたのに、突如、専門家会議の意見も聞かず、担当大臣にも諮らずに発表するという異常な独断に多くの批判が集まったのは当然です。
 新聞各紙が伝えているように、会食会漬けの毎日や後手後手を批判されて、急きょ「やっている感」を演出すべく、後は現場に任すといういつもの無責任ぶりが発揮されたのでしょうが、子どもや親、学校はたまったものではないでしょう。
 この批判に、翌日には当日まで聞いていなかったという萩生田文科大臣が「各自治体の実情」を踏まえることも可能なような発言をしました。
 しかし、すでに各県は即座に動きほとんどの県で要請通りに2日ないし3日ごろからの休校を決めてしまいました。その結果は、報道されているように全国で大混乱です。
 子どもたちは授業途中で終わり、卒業式などの行事もできずに、先生方も学期末の成績評価もできないままに終えることになりました。
 また、働く親たちも休まざるを得なくなり、勤めている会社や病院なども人手不足になり、営業縮小に追い込まれるという事態になりました。学校給食はじめ関連業者も大損害を受けることになりました。
 こうして、首相の独断による全国一斉休校は精神的痛みや経済的痛みを強いることになり、それが続いています。
 
 首相は「責任はとる」発言していますが、いままでこの言葉に何度苦い思いをしてきたでしょうか。森友・加計学園問題、桜を見る会問題は言うに及ばず、カジノ議員の逮捕と選挙違反容疑の議員の捜索などに際しても「任命責任は私にある」が常套用語になりましたが、どんな責任をとりましたか?
 第一その後に緊急にやらざるを得なかった損失補填などは誰の金でしょうか。
 
 こうして、独断専行の矛盾がその後の国会論議などで、次のようにますます明らかになり、国民への負担は増しています。
 *専門家会議では学校を閉鎖すべきという意見は出ていない。首相の発言でも閉鎖の科学的根拠はないことがはっき
  りしました。
 
 *学校が閉鎖と言いながら、教室以上に狭いところに押し込められる学童保育などは継続という、無責任さです。理
  由が一貫していません。

 *要請が命令に代わり、滑稽というには余りにもひどすぎる実態も6日の予算委員会で聞かれました。子どもの居場所
  として受け入れている学校では、一律に「私語厳禁、体育館や校庭、図書室は使用禁止」「おしゃべりは昼やすみ
  15分だけ」とする自治体もあるなどと、共産党の吉良氏の追及に、文科大臣は「そこまで把握していなかった。体
  育館も音楽室も図書館も使える。柔軟に対応してほしい。」と答弁していました。
   
 上意下達で下に行くほど硬直した体質が見られ、子どもたちが犠牲になっています。本当に教育関係者は子どもを基
 本に柔軟に発想してほしいものです。

 *親が休めない子や、支援学級などの子どもたちは一層大変な思いをしているのだろうと想像します。このような被
  害を受ける子どもや親などへ思いをはせることができる首相であれば、事前に学校関係者を集めて、一斉休校にす
  る場合の課題を十分練って、子どもや学校、親の負担を減らす対策をとってから進めるだろうにと思います。
   それは会食会三昧に忙しく、対策会議には十数分しか出なかった首相に求めることは無理なのでしょう。
  それどころか、首相はこれを機に、新たな法律を制定して権限を集中しようとするなど嘆かわしい限りです。(これは次回)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿