河北新報より転載
いのちの電話SOS なり手不足深刻化
電話応対する相談員。相手に寄り添い、立ち直りのきっかけをともに模索するが、なり手不足が深刻になっている
自殺の抑止活動に取り組む社会福祉法人「仙台いのちの電話」(仙台市)が、相談員のなり手不足に頭を痛めている。本年度の養成講座は定員30人に対して応募は2人のみ。今月7日の応募締め切りを9月11日まで延長している。法人は「専門知識がなくても話を聞くだけで救える命がある」と参加を呼び掛けている。
いのちの電話は年中無休の24時間体制。仙台市内の電話センターに加え、東日本大震災後は石巻市に分室を開設し、ボランティアの相談員約200人が電話やメールで悩み相談に応じている。
2014年の電話相談は2万1737件で、内容は人生に関わることや家族、対人関係、自身の精神状態など幅広い。1割以上の相談に自殺への志向があるという。
相談員は月2回、1回当たり3時間担当。日中は2人体制、深夜は3人が交代で電話応対するものの、回線が全てふさがってしまい、「つながらない」という苦情も少なくない。本田登代子事務局長は「相談員を増やしてつながりやすくしたい」と話すが、ここ数年は養成講座への応募数が伸びず定員割れが続いている。
相談員の多くは仕事をしながら活動しており、キャリア20~30年以上のベテランもいる。本田事務局長は「じっくり話を聞きながら感情を整理し、生きる方向性を見つけてもらうことを目指している。相談員も自身を見詰める機会になっている」とやりがいを語る。
応募資格は22~65歳で、仙台市か石巻市で月1~4回の養成講座を1年半受ける。受講費用は計4万5000円。認定後も年10回の研修がある。希望者は申込用紙に参加動機、自分史を添えて提出する。連絡先は仙台いのちの電話事務局022(718)4401。
関連ページ: 宮城 文化・暮らし.
2015年08月23日日曜日
いのちの電話SOS なり手不足深刻化
電話応対する相談員。相手に寄り添い、立ち直りのきっかけをともに模索するが、なり手不足が深刻になっている
自殺の抑止活動に取り組む社会福祉法人「仙台いのちの電話」(仙台市)が、相談員のなり手不足に頭を痛めている。本年度の養成講座は定員30人に対して応募は2人のみ。今月7日の応募締め切りを9月11日まで延長している。法人は「専門知識がなくても話を聞くだけで救える命がある」と参加を呼び掛けている。
いのちの電話は年中無休の24時間体制。仙台市内の電話センターに加え、東日本大震災後は石巻市に分室を開設し、ボランティアの相談員約200人が電話やメールで悩み相談に応じている。
2014年の電話相談は2万1737件で、内容は人生に関わることや家族、対人関係、自身の精神状態など幅広い。1割以上の相談に自殺への志向があるという。
相談員は月2回、1回当たり3時間担当。日中は2人体制、深夜は3人が交代で電話応対するものの、回線が全てふさがってしまい、「つながらない」という苦情も少なくない。本田登代子事務局長は「相談員を増やしてつながりやすくしたい」と話すが、ここ数年は養成講座への応募数が伸びず定員割れが続いている。
相談員の多くは仕事をしながら活動しており、キャリア20~30年以上のベテランもいる。本田事務局長は「じっくり話を聞きながら感情を整理し、生きる方向性を見つけてもらうことを目指している。相談員も自身を見詰める機会になっている」とやりがいを語る。
応募資格は22~65歳で、仙台市か石巻市で月1~4回の養成講座を1年半受ける。受講費用は計4万5000円。認定後も年10回の研修がある。希望者は申込用紙に参加動機、自分史を添えて提出する。連絡先は仙台いのちの電話事務局022(718)4401。
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2015年08月23日日曜日