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ベルギー 初等教育システムに関するメモ




以下長文。
そして退屈です。それは毎度のことか。



先日、ある筋から、タイトルに関する情報を日本の小学校6年生向けに簡単にまとめて欲しいというリクエストがあった。

現役の先生にもチェックをしてもらったので、細部は学校ごとに異なること、ルールはしばしば変更されること、カバーしきれていない点もある、などを注意書きとした上で、ここに書き残しておこうと思う。




ベルギーの教育環境

ベルギーはバイリンガルの首都ブラッセルを中心に、北部がオランダ語地域、南部がフランス語地域に分かれています。

首都ブリュッセルにはオランダ語の小学校とフランス語の小学校が両方あります。
たいていの場合、オランダ語圏に住む子どもはオランダ語の学校、フランス語圏に住む子どもはフランス語の学校へ通いますが、 学区制はなく、誰でも自分の行きたい学校に入学できます(人気校というのがやはりあって、そこに入るのは先着順です)。

それぞれの地域は独自の教育制度を持っており、日本の文部科学省に当たるものはありません。
偏差値もありません。
そのかわり、各学校と先生が、その学校の特色をかなりの程度まで打ち出すことが許されています。



就学児童

義務教育は6歳から18歳までです。
小学校は日本と同じで、6歳から12歳まで、6年制です。
ベルギーは学年度が9月はじまりなので、4月はじまりの日本の小学生よりも半年ほど早く就学することになります。



学期

学期としてはっきり分けられている訳ではありませんが、
9月から12月(クリスマスまで)
1月から3月ごろ(復活祭まで。日付によって毎年変わる)
4月から6月末まで

休暇前には試験があり、6月には進級のための重要な学年末試験があります。
7月1日から8月31日まで夏休みです。
11月に秋休み(一週間)
12月クリスマス休暇(二週間)
2月にクロッカス休暇(一週間)
3月か4月に復活祭の休暇(二週間)

始業時間はだいたい8時30分頃、終業時間は4時頃です。
土曜日と日曜日はお休み、水曜日はお昼までです。



教科

初等教育(12歳まで)では、すべての子どもがオランダ語とフランス語を学びます。

オランダ語あるいはフランス語(国語)
第一外国語(オランダ語あるいはフランス語)
算数
理科/社会(「世界に対する知識」というジャンル)
体育


音楽、美術に関しては学校ではほとんど学びません。
そのかわりに各コミューン(区、市)に、音楽学校、美術学校があり、希望者は誰でも無料で入学できます。但し、税金でまかなわれているので、一定の成績を修めないとやめさせられてしまいますが。


*日本の時間割表のようなものはありません。

*成績はパーセント表示で各教科細かく(例えばここでモデルケースとして想定している学校では5教科25科目くらいあります)毎週、あるいは毎月レポートとして評価されます。通知表をしょっちゅうもらうような感じです。

*それぞれの子どもはそれぞれの習熟度の合った教育を受けるべきだという考え方なので、留年制度もありますが、飛び級制度もあります。
いわゆる、「入るのは簡単」だが、「出るのは難しい」のがベルギーの学校です(日本は一般的には「入るのが難しく」...と言われますね)。



中学校進学

公立も私立も入学試験はありません。
小学校と同じように誰でも行きたい学校へ進学できます。
が、中学校の内部のコース選びは希望通りにはいきません。

なぜならこの次点で自分の小学校時代の成績と将来への希望に照らし合わせてコース選択をしなければならないからです。
6年生の間に、コース選択に助言をする専門の人に面接をして決めます。

コースは2つに分かれています。

古典コース(主に大学進学希望者のコース)
ラテン語、ギリシャ語、数学などに多くの時間を使います。
小学校の成績が優秀ならば、まずこのコースを選択することを勧められます。
ベルギーの大学進学率は、誰でも入学できるにもかかわらず20パーセントです(卒業できる人はさらに少数です)。日本に較べると少ないですね。


現代コース(主に職業技術習得の希望者のコース)
英語や経済などを学ぶ時間割が多いそうです。
高校卒業時点で高等専門学校(教員免許取得などもここに含まれます)への進学を希望する人たちと、高校卒業時点で就職を希望する人。


*途中でコースを変えることも、技術習得コース終了後、大学に進学することもできます。
*普通科の中学校の他に、職業訓練校もあります。



その他の特徴

*ベルギーでは私立公立ともに、教育は大学レベルまで無料です。すばらしいですね!そのかわり例えば消費税は最高21パーセントと高いです。

*書き込み式のテキストブック以外の教科書は、何年も使い回します。
だから教科書に書き込みをしてはいけないんですよ。

*ノートやペン等の学用品も国が用意してくれます(自分のものを用意してもいい)。

*個人懇談会はありますが、学級懇談会や親の役員、授業参観などはありません。

*先生は授業だけを教えます。一緒に昼食をとったり、遊んだりはしません。
一般的に礼儀作法は厳しいです。

*お昼は、お弁当、カフェテリア、家に帰って食べる、の中から選択できます。

*塾はありません。



まとめ

ベルギーの教育制度は、優れた教育を受ける機会に関しては公平に誰にでも開かれているということろが、日本に比較しての特徴だと思います。
勉強するのにお金もコネも受験も必要ではありません。
「入学」がゴールでではなく「卒業」がゴールです。


日本の小学校に較べてどう思いますか?
「塾がなくていいなあ」
「受験がなくていいなあ」...



以上


.....





日本のおそらく優秀と思われる小学校6年生に対してどのような文で語ったらいいのか、全く分からず(笑)。

ベルギーは、国民すべてが平等になる社会、ベタに言えば国民すべてが「中流」とか「勝ち組」とか「資格所有者」になる社会、というのはハナから目指していない。一方、「職能」を身につけるという意識が高いと思う。だから、見栄で大学に行くということも少ない(と言うか、そういう人は卒業前に落ちる)。

様々な分野でリーダーシップを取る人物は少数、それ以外は人間的な生活レベルを保とう、そのために相互扶助が必要な人には手厚く...(だから税金も高い)という考え方だと思う。

成熟した社会のモデルの一つ、だと思うのだが、どうだろう。

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south by southwest




ブルージュから車でパリへ入るには、ベルギー南部の街コルトレイクから
北フランス最大の街、リールを目指す。

コルトレイクまでは20分、リールまでは45分。
リールはブラッセルへ行くより近いのである。



昨日の日曜日、所用でパリへ向かった。
渋滞が一カ所もなく、入市まで2時間40分。

日曜日に日帰りで行ったのは初めてで、このように渋滞がないならば、日本から来てくれた友人を助手席に乗せてちょっと行って帰ってくるというのも余裕...
車で行く利点は、大きな買い物(額縁とか花器とか、蚤の市の家具とか)ができることだ。


特に夏は夜11時前まで明るいので、楽しいドライブになりそう。
この夏、ブルージュへ来てくれた人はパリ日帰り道連れ決定。


「せっかく来てんから一泊したいわ」と言われそうだが...

パリに宿を取るのもいいが、帰り道沿いの小さな街に泊まるのも楽しそう(と、とにかく渋滞を避けたいわたし)。

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ortigia







何はともあれルームキャンドル。



近頃最高に気に入っているのがシシリアのortigiaというブランドだ。

パッケージのデザインも、香りの「ひねり」のセンスも、ああ、すごーく好き。
ここの香りの影響で、わたしは「調香師の勉強がしたいんですけど、どうかね」と夫に宣言したほどだ。


欧州から見たエキゾチズムが好きな方には、かなりおすすめです。




写真は赤いキャンドルのpomegranate。ソファの色に合わせてリビングルームで使用。キッチンはdiptyqueのいちじくつながりでfico d'india 。
香水も、creedのlove in whiteから、fico d'indiaに変えたばかり。季節変わり目だし...



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白キャベツちゃん





白キャベツちゃん...


オランダ語ではモンシロチョウのことをそう呼ぶ。
春先に卵をキャベツに産みつけるからだそうだ。


最近、身につけていると日に何度もコメントをもらうモンシロチョウはこれ








短く調整してチョーカーの長さで。
リングはピンキーリングにしてもらっていて、小指に蝶がとまっているよう。



glenn

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antwerp 色や形







目が覚めるような空の色、くっきりしたものの形。


「科学者マリー」が初めて部屋の外に出た時も、このように色や形が目にしみるのだろうか。



アントワープはベルギーで一番おしゃれな街である。
ブルージュからはアントワープもブラッセルもほぼ同距離(90キロくらい)。
ブラッセルには毎週何度も出かけるのに、アントワープへは...今年初めて。


友人と共に、セレクトショップのhospitalやverso、ジュエリーショップのwouters & hendrixで試着を楽しませてもらう。
彼女はわたしよりも年上の、おしゃれで品格あるマダムだが、お嬢さんのような雰囲気もあり、大層魅力的な人物なのである。ああ、楽しい。
(Hさん、あのbottega venetaのワンピース、お別れしてからやっぱり買いに戻りました!)


を見て歩くというのはなぜこんなにも楽しいのだろうか?

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