おはなしきっき堂

引越ししてきました。
お話を中心にのせてます。

人が動くと

2020年07月31日 | 絵日記

午前中にいろいろとまわってきた。
銀行に行くのもメインだったが、他にもいろいろと買い足さないものがあり、3軒ほどまわる。
するといつものように「二袋で〇〇〇円」と言うのをみて、買ってしまい原付が沈む。
青の袋は私が買い物したバッグだけど、パンパンだ。
でも、また当分日用品の買い物は行かなくても大丈夫。
農協と生協の注文だけで済む。
それプラスカルディにまた注文したので、満足だ。

結構な重さでちょっとだけ明日おとーさんと一緒に車で買い物に行った方がと思ったけど、こんなにまわったのに1時間ちょっとで帰って来たし、かなり効率よく買ったと思うので、まあいいかと思う。
もし、買い忘れがある場合は来週に農協に行くついでに買えばいい。

固定資産税も払って来たし、PAYPAYもチャージ完了。
また、引きこもる日々が続く。


声はわかっているような気がする。
探していたし。
でも、おとーさんがこの後抱っこして画面見せたけど「違う」って感じで怒って去って行ってしまった。

また、大変な事になっている。
一体、どうすればいいのかよくわかんないよね。
とりあえず出来ることをしようかとは思うけど。
うちの場合は、この「オンライン帰省」だ。

東京は、飲食店などの時間の短縮を求めているらしい。
今、考える時期だと思うんだ。
息子が今、ある都市の計画に携わっていて、国土交通省の人と同行しているそうだ。
計画を建てアドバイスをするのが、息子たちの会社の仕事。
就活の時に「公務員は目指さないの?」と聞いたときに「世間知らずで勉強不足になると思う。まず民間で勉強しないと駄目だ」と偉そうなことを言っていた。
わかるのか?と思ったが、師事していた研究室の教授などの意見なんだろう。
教授は民間で働いた後に、大学の戻って教授になったそうだ。

まあ、とても偉そうだ思っていたけど、あのアベノマスクの一件などを見るとその通りなのかもしれない。

きっとまた私の住んでいる所でも、同じような短縮や規制が出るだろう。
今度は、よく考えて自粛をしながらも経済をまわす方法を自分たちで考えないと駄目なのかもしれない。

「人が動けばお金が発生する」と昔、働いていた電気量販店の中にあった修理専門の部門の人が言っていた。
よく「ついでに見て」とか言われるらしい。
料金発生しますよと言うと「じゃあいいです」と言う答えが返ってくるのだと。

前回の緊急事態宣言の時は、「無料で配信」と言うのが目立っていて、これはやばいなと思っていた。
その後、有料になってきたと思うし、何かに入れば特典で見られると言うのが増えてきたと思う。
これでいいんだと思う。

自分で出来ることを考えようと思うし、息子が言うように世間知らずで勉強不足になっては駄目だな。
正しい情報を見ることだ。
うちの県は、昨日過去最高の53人が出たそうだが、その前日は45人退院して、重傷者は8名だったのが、6名になっていた。(県ホームページから)
県発表(神戸や西宮は別)の陽性22名のうち9名は無症状だった。
神戸市などは、一人学校で出たら休校として濃厚接触者にならなくても1クラス全員などの検査をしているようだ。
これは、どういった事を意味するのか?
無症状は無症状のままなのか?
発症しても軽傷なのか?
そして、治療法がかなり確立されてきているのか?

今日、でもまたびっくりする数字が出るのかもしれない。
冷静に見てパニックにならないようにしなくては駄目だな。

にーちゃんは、帰ってくるの?


帰ってこないけど、また「パソコン」から声すると思うよ。


それは「偽物です」

・・・そうか。

居酒屋にいる気分になれる音声付きの動く壁紙とかあったら面白いかもしれないな。
「生一丁!」とかね。

追記(参考まで)

うちが、息子と会話するのに使っているのは

これは、私が以前いた会社で使っていたのと(海外の工場と話すため)、息子が大学入学時に向こうの部屋の状況(たまに電球切れたとかその他困った事)を見るために導入してました。

メールアドレスで登録が出来て、電話番号にかけるのは有料になりますが、オンラインでの無料通話ができます。
一対一ならこれで充分。
うちの場合は、息子宅とうちの居間が繋がっている感じ。

息子が、会議などでつかっているのは


私は使っていないのですが、会議などでホワイトボードが使えて便利だそうです。

Zoom
・・・これは、試したいけどまだ使ってないのでリンクをさせるのは避けますね。
興味のある方は検索してみてください。
これやってみようかと息子と相談したけど、スカイプで充分だなって事で。

また、これ以外も出てきそうだな。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茜色のお花畑 11(ハカリ)

2020年07月29日 | 茜色のお花畑


結構天気がいいのにこの後雨が降るらしい。
午前中に干した洗濯物がほぼ乾いているので取り込んだ。

今日、生協からこれが届いた。


ポイントがたまったので、申し込んでいた入浴剤だ。
今日は、別府温泉だな。

今、出来ることをと思うが、個人では限界がありそして何が真実かわからない。
ただ、わかっているのは今やり遂げようとしている事は完遂する事。

という事で今日は水曜日で「おはなし」です。
毎回書いていますが、興味がない方は読み飛ばしてください。
特に今日は、結構書くのに時間がかかり誤字脱字など満載で後から多分修正します。



**********************************************
【茜色のお花畑 11(ハカリ)】

年が明けて1月になった。
会社内はなんだか暗くてどんよりしている。

社内の仕事は少なくなったとはいえ、人数が減ったのでにわかに忙しくなる。
リストラの対象になった人は会社からのせめてもという事で1月のお給料は出社してもしなくても出るという事になっていた。
退職金がない長く勤めていたパートの人に対してのせめてものと言う対処だったようだ。
ほとんどの人は、自分の持ち物の整理と引継ぎをしたら、出社しなくなる。
それは、当たり前なのだろう。
カミデさんは、年末まで出社をして私にいろいろな事を教えてくれたが、年があけると仕事もないからと出社されなくなった。
年末に恒例に行われているという、忘年会もなく暗い雰囲気のままでその年は終わった。

年が明けて人数がぐんと減り、従業員でまわしている掃除や、お昼のお茶を入れる当番なども早くまわってくる。
残った人で文句を言う人もいた。

「お給料もらっているのなら、その分来てくれたらいいのに」と。

私は、辞められた人の感情を思うととてもそんな気にならないだろう思う。
それに、今からもう就職活動始めている人もいるだろう。
ただ、今の世間の状況を見るととても簡単には仕事は見つかりそうにないが・・・。

私自身は、毎日毎日単調な組み立ての作業をする。
今までは、4人でたまには世間話をしながらしていた作業を一人でする。
図面の読み方などが、わからない時だけ聞きにいく。

マエダさんは、1月の間は休むらしい。
お姑さんの預け先をこの期間に探すのだと言っていた。

ヤマダさんとサトウさんとはお昼の休憩時に暗い雰囲気のまましゃべる。
サトウさんは、やはり今の仕事はかなりきついと言っていた。
もう、帰るころには腰が痛くてたまらないのだとか。
でも、仕事があるだけまだいいと言っていた。
もし、今から職を探すとなると絶望的だと。

ヤマダさんは、リストラの対象になったパートの事務の人の穴が思ったよりも大きかったと言っていた。
その人は、とても良くできる人だったらしいが、ずっとパートのままだった。
ヤマダさんよりは年上で中学生と高校生のお子さんが2人いるのだが、中学生のお子さんに疾患があり定期的に病院に通わないと駄目で、正社員では無理だったそうだ。
いつも時短を考えてテキパキと仕事をこなして、時間になると帰られていた。
ヤマダさんが言うには、彼女の上司の男性よりずっと仕事が出来る人だったそうだ。
彼女が、1時間で済ませていた仕事は、他の人がすると3時間ぐらいかかるのが、彼女が辞めてからわかったと言っていた。

こういった会社の悪いところは「仕事を遅くまでしている人が、よく働いている」と錯覚する事だと。
そしてヤマダさんは自分の事を指さし「結局、出来ない人が残ったのよ」と自嘲気味に笑った。

私はズキンと心が痛んだ。
出来ない人・・・それは私の事だ。
カミデさんの何倍もの時間がかかっている。

毎日、毎日何でこんな作業をしているのかとわからないまま過ぎて行った。

反動のように家で作るマスコットの数は増えて行った。
ホノカちゃんが新しいデザインを持ってきてくれて、それを作る作業に平日の夜や休日は没頭する。

マスコットは、値段の付け方が良かったのかよく売れた。
評価なども励みになった。
私の作るもののファンですとも言ってくれる人もいた。
会社で働いていて作業していても意味がないと思えることが、同じように手を動かしているのにまったく違う気持ちだ。
ホノカちゃんにデザイン料を払うと利益と言うのはそこまでないけど、毎月のハナのご飯代ぐらいにはなった。
ハナは来月か再来月あたりに、病院で去勢手術を受けないといけない。
もう、そろそろですねと先日検診に連れて行った時に先生が言われた。
値段は、他の病院に比べてとても安いらしいが、私にとってはとても大きい金額だ。
お給料から少しずつ貯めていたもので、なんとかはなるけどその後もいろいろとかかるだろう。
手に何かあたるので横を見るとハナが顔をゴンゴンとあてていた。
「ハナちゃん、ご飯だよね」というと
「ピャー」と嬉しそうに鳴いた。



たとえ、先が見えなくても働かないと駄目だと思う。
しかし・・・。

会社には行っているけど、再び引きこもるような状態になった。
タクミやホノカちゃん、そしてミエコさんが来てくれるが、前のように楽しくしゃべれない。

そんなある日、ノグチさんから久しぶりに「蕎麦の会」しませんか?と誘われた。
とても美味しいお蕎麦屋さんがあると営業先の人から聞いたそうだ。

私は、とてもそんな気になれず断った。
するとノグチさんが

「それならば、ちょっと僕の買い物に付き合ってくださいませんか?少し選んでほしい物があるので」と言われた。

どうしようかと迷ったけど、とても真剣に言われたので少しだけの時間ならと付き合う事になった。

日曜日にノグチさんと行ったのは、キッチン用品の専門店だった。
最近、少し凝った料理を作り始めたと言っていた。
今までも自分で冷凍食品などとチンしてお弁当などは作っていたけど、夕飯などは買って来た惣菜が多くて、今回の不況で早く帰れる日が多くなり、ちゃんと作ってみよう思ったのだそうだ。
なので、いろいろと買いそろえたいけど、どれがいいかわからないしそれといい年のおじさんが一人で入るのには勇気がいるのだと。

私自身も料理初心者ですけどというと
「それがいいんです」と言った。
初心者同士だから、使いにくい物がきっとわかるだろうと。

包丁やボウル、そして竹製の「鬼おろし」。
鬼おろしはテレビで見ていて、これを使ってみたいと思ったそうだ。
最近、ミエコさんから料理を習っていて初心者だから、包丁はあまり切れない方がいいのではというと、「それはかえって怪我するから駄目」と言われたことなどを話した。
ステンレスのボウルも祖母が使っていたものが、いまでも現役で傷もあまりついていないと話すと、ずっと使うならといい値段をしているものを選んだ。

お菓子作りにも挑戦するそうで、その他にも泡だて器なども。
そして、最後にキッチンスケールのコーナーに。

その中でひときわ値段が高い物を選んだ。
「これね、知ってます?」と。

昔ながらのキッチンスケール・・・秤だった。

「うちでこの秤の部品を作っているんですよ。イトウさんがちょうど組み立ている部品がこのあたりかな」と指さした。

「ここのメーカーは、今は医療機器とか業務用の秤とか専門に作っていて、その部品もうちで請け負っています。とても精度がいる部品なので、うちの社が注文を受けているという事は誇りですね。こんなに値段するのにファンがちゃんといて、売れ続けているんです。だから、うちに注文が入りイトウさんが作っている」と。

他のメーカーの3倍ぐらいする値段のその秤はとても重厚で綺麗だった。

そうか・・・私はこの中の一部を作っているのか・・・。
見えていなかった事が見えた気がした。

私もこの秤を購入した。
何かあったらこれを見ようと思った。
私がこの一部を作っている。
そして、私の作るマスコットと同様にこの秤を気に入り買っていく人がいる。

気持ちが軽くなっているのをノグチさんがわかったようで、二人でノグチさんが最初に言っていたお蕎麦のお店に行った。
そこは、本当にお蕎麦だけのお店だったがとても美味しかった。
今日買った秤の会社に営業に行った時に聞いたお店だという事だ。
そこは社員の人は、高齢の人が多いが生き生きと働いているように見えると。
自分の仕事に誇りを持っているのだろうと。

食べながらノグチさんが言った。
「母がもう、長くないんです。今まで母がいないといろいろと楽だろうなと思っていたんですが、いざとなったら情けないほど動揺している自分がいて。何のために仕事をして何のために頑張っているのかよくわからなくなりました。今回、人員整理は実は僕も少しいろいろとあったんです」

私は、驚いて野口さんを見た。

「僕の場合は、辞めて欲しいとは言われなかったけど母の事でよく仕事を抜けたり休んだりするのを指摘されまして・・・。会社はわかってくれていると思っていたので、ショックでした。それなりに時間をちゃんと調整して時間内に仕事は終わらせているつもりだったので。人が減るので出来る限り休むのと抜けるのをやめてほしいと言われました。」

ノグチさんの営業の部署からリストラの対象になったのは、以前ノグチさんに「嫁さんもらえよ」と言った人だ。
まだ、大学生のお子さんがいるそうでなんとか残れるように頼んだらしいが、会社の答えはNOだった。
だけど、その時にその人の奥さんが言ったそうだ。
「大丈夫、なんとかなるわ。二人で頑張りましょう」と。
実はこの人の奥さんも働いていてずっと共働きだったと言うのを最近知った。
ノグチさんによると、今仕事を探しながら料理を作って奥さんの帰りを待ってのだと結構清々しい笑顔で言ったそうだ。
そして、こうも言ったと。

「今まで料理や掃除なんかしてこなかった。今してみてすごい労力だとわかったよ。これを嫁は働きながら子育てをしながらずっとやってきたのだと思うと反省と恥ずかしさで胸がいっぱいになった。実はいろいろと話したんだけど、嫁はもう子どもが大学を卒業したら、俺と別れようと思っていたらしい。今までも何度も思ったんだと。子どもがいないと俺と一緒にいる意味が見つからないと。危機一髪だっただな」と。

人生を見直す転機はどこでやってくるのかわからない。

ノグチさんはその人に触発されて、料理を本格的に始めてみようと思ったのだと言った。
「蕎麦も打ってみたいと思っているんですよね。」と続ける。
そういえば、蕎麦打ちの道具も買っていた。
鬼おろしも、その一環なのだろう。

「店を出すとかそんなのじゃなくて、何か無心に出来るものが欲しいと思って」

私は、気持ちがよくわかるので頷いた。
私も無心になれるものが欲しかった。

「だけど、母がもう長くないと分かった時にその蕎麦や料理を食べさせるのか?とふと考えました。母自身実はもう流動食しか食べられなくて、その流動食でさえもう無理になってきています」

そこで一旦ノグチさんは言葉を切り、私に向かっていった。

「イトウさん、僕と一緒に住んでくれますか?そして僕の作ったものを食べてくれますか?」と。

えっ・・・と思ったのと同時に心の隅になんとなく言われそうな気がしていた。

でも・・・

「ごめんなさい。ノグチさんはいいお友達で大好きです。ヤマダさんやサトウさんと一緒の。失くしたくない存在だし、ずっとこれからの友人としての関係を大事にしていきたいです」と私は頭を下げた。

顔をあげるとノグチさんが笑ってそして、逆に頭を下げた。

「ごめんなさい。実は僕も同じ気持ちなんです。これまで女性とこんなに友達付き合いが出来るとは思ってはいなかった。少し母の事で動揺をして誰かが一緒にいて欲しいと思ったら、イトウさんの顔が浮かんで・・・。つい言ってしまいました」

つまりそれは、友人としてという事か。
気が抜ける。

二人で笑う。
ただ、ちょっと失礼だなと思ったが・・・。

「蕎麦をちゃんと打てるようになったら、タクミ君やホノカちゃんとまた一緒に来てください。それがきっと励みになると思います」
と言われて「喜んで」と言った。

その後、私を送ってくれてノグチさんは帰って行った。

部屋で秤の梱包をほどくとハナがうれしそうにじゃれついた。

寂しいもの同士、寄り添っていくのもいいかもしれない。
しかし、それではきっと寂しいままのような気がする。

「あっ、こら!」

ハナが秤の上に乗ろうとしていた。
ハナが来た頃はこの秤で量れただろうけど、もうとっくにこれの最大を越えている。

慌てて降ろしてキッチンに置こうと思ってやめる。
そうだ、作品をいつも発送するときは向こうで量ってもらっていたが、今度からは家で確認しよう。
少しの違いで配送料が違ってくるから。

秤を作業している部屋に置くと不思議なほど溶け込んだ。
まるでトロフィーのようだ。
そうそう、これにお金使っちゃったから頑張ってまた貯めないと駄目だなと思った。

                          <つづく>

********************************************************

あと、残り1回です。

ノグチさんとはやっぱり友人のまま。
どう話を展開させようとしてもこうなる。

話に出てきた秤の会社もモデルがあり、ずっとカミデさんのモデルの人が部品を作ってました。

私が仕事を辞めたときにコブちゃんがうちに。
ちょうど、雇用保険が切れたばかりの時でしばらくは家に居ようと決心したとき。
溝でピャーピャーとでっかい声で鳴いていた子猫を息子が見つけたけど、捕まえられなくてあきらめていたら、翌日に前の家の人に捕獲されたのね。

その捕まえられなかった時に
「うちの子になる?」ってコブちゃんに言ったので来たんだと思う。

物語の中では病院での手術は他より安いとしているけど(今通っている病院がモデル)、最初に連れて行った病院は他の多分1.5~2倍ぐらいの金額で、失業している私にはすごく負担だった。
特にコブちゃん手術したときは、私の最後に使えるへそくりが全部飛んだし。
でも、その病院もいい面もたくさんあったのはあったし、動物に対してはとても丁寧でそして後でとてもお世話になったけど。
だけど、そのあとどうしても金銭的に無理で、今の病院に。
節約しないと暮らしていけなかったのね。
お金は残しておかないと息子を高校・大学(大学院まで行ったし)に行かせられなかったので、ものすごく頑張った。
今の病院と出会ったのもラッキーだった。
コブちゃん、3歳の時に少し調子が悪くなって、休日でたまたまその日空いている所が調べたら今の病院だった。
すごくちゃんと見てくれて、支払える範囲の金額。
びっくりしたわ。
5分の1ぐらいの値段だったから。
それまでの病院は、フードが出たり容器代がいったりしていたけど、一切そういったのが要らないせいもあったからだと思う。
薬などは必要な物だけをもらい、その後は猫が負担になるだろうからと検査だけ容器で持って行った(後の値段が500円だったのを覚えている)
幸いなことにそれで完治していた。

参考に手術代は料金表を見ると半額ぐらいだった。
これだけは、ちょっと後悔なんだな・・・料金云々よりどこで受けても一緒だったのかもしれないけど「名残」がずっと残ってしまって、ずっとコブちゃんに負担が増えた。
ちゃんと調べなかった私が悪かった。

動物病院も、利益を出さないと経営は難しいとは思う。
でも、その時におとーさんとも話したんだけど、自分たちが出来る範囲の事はちゃんと飼ったのだからしようと。
という事で今の病院だ。
今の病院は支払う金額は安いけど、治療はかなり適正で相談もちゃんとのってくださる。
最初からここに・・・と思うけど、後年の事を思うとこれも運命だったのだと感じる。

来た時・・・

やさぐれていた。
めっちゃ目つき悪い。


子猫だったのですぐに慣れたけど。


この頃お気に入りの、「わっか」


かわいー。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

前向き

2020年07月27日 | 絵日記


雨降っていなかったので、今日か明日どちらかにしようとしていた用事を。
銀行で通帳記入をして残高を確かめ、ついでに農協に。

銀行も農協もまあまあ混んでいた。


漬物を着けたかったんだ。
カルディでぬか漬けの素かったから。


実は、今日の用事と言うのはそのカルディで買ったものの後払いの請求書が来て、それをコンビニで払うのがメインだったんだ。
本当にこれだけで私がいろいろと楽になるならと、おとーさんと相談して月1~2回カルディで注文しようと言う事になった。
少しだけ節約を緩めると言うのもある。
まだまだ、どうなるかわからないけど我が家の家計の一番の危機的状況は乗り越えた。
決して贅沢ではないと思っている。
だって、連休中にうどんは買ったけどどこにも行かずほぼ全部作った。

ほぼ・・・と言うのは間にカルディで買ったレトルトカレーが入ったから。
ちょっと高めだけど変わったカレーが食べてみたかった。
ただ、ちょっといまいちだったと書いておく。
最近のお気に入りの銀座カリーの方が、好みだった。
でも、そのちょっといまいちって思うのも楽しい。

作るのは基本なんでも好きだけど、やっぱりちょっと・・・って時もある。
だから、これからはうまく自分と付き合って行かないといかんなと思う。

私のお気に入りはこれ。


フィリックスのマッシュポテト。
これ、IKEAで食べてはまったのね。
IKEAまで行かないと駄目かと思っていたら、カルディでも売っていて、それからちょくちょく買っている。
牛乳とかバターを入れたらコクが出るって書いてあるけど、私はお湯だけで作る方が好みだ。(バターがある時は少し入れる)
付け合わせにさっと作れるのがいい。
うちのおとーさんも大好き。
業務スーパーとかでも売っていないかと一度「マッシュポテト」と書いてあるのを買ってみたけど、全然美味しくなく。
ちょっと別物になるけど、これで今流行り?のポテサラも作る。
チョー簡単よ。
コロッケも作る。
そうそう、コストコのマッシュポテトもまあまあ。
ただ、今は会員やめたし夫婦二人には量が多すぎるので、コストコより高いけどカルディで買うので十分だ。
コストコも妹のうちとシェア出来るのならいいけど、今は無理だし。

工夫次第で生活が楽しくなるわな。
今日は、本当はもう一軒行こうかと思っていたけど、なんだかしんどくなってやめる。
もう、最近は出掛けること自体億劫になっている。
行く店、行く店で「えええ~~」って事に出くわすので。
平時なら気にならない事かもしれない。
いくら時間を見計らっても一緒だから、出掛ける回数を減らすのが一番だと。

1人でぶらっと景色だけ見に行くのはいいだろうとは思っている。
これから少し新しい事を始めたくその為に。

土曜日に息子とスカイプで「オンライン帰省」・・・「オンライン飲み会」を。
2時間ほど息子の独壇場だった。
小池知事がなぜ再選したんだと熱く語っていたが、実は選挙に行ってなかった。
あかんやん。
だけど、息子いわくじゃあ誰がなる?ってなった時にどの候補もうーんで、まあ仕方ないのかと言っていたが。

今年の帰省は出来ないと思う。
正月に会ったきりだけど、仕方ないと思うし別にコロナの事がなくても無理しなくてもいいと言っている。
これは、息子を大学に入学させ一人暮らしをさせた時からの決心。
いや、今の土地に住んだ時からの決心かな。
地方に住んでいる人は、こういったの多いだろう。
息子には息子の人生があるから、親に縛り付けなくてもいいと。

でも、世の中便利になってこうやって本当にそばにいるように会話が出来る。
このコロナ禍でまた進化するんじゃないだろうか。
私自身もまた少し勉強をして、自分の生活を楽しい物にしようと思う。
人生いつも前向き。

コブちゃんもステイホーム中。

そうだ。
にーちゃんが、小池さんのわけのわからない「小池用語」が嫌なのだと言っていた。
ロックダウン、ステイホーム・・・
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

バーチャル

2020年07月24日 | 絵日記

昨日、伯母の法事のお供えを買いに近くの仏具店に。
お線香のセットを購入。
実は、いろいろと話して今回は見送ることにした。
妹宅が行けなくなったのと、母が歩けないと言っているのもある。
母を迎えにいき行っても良かったんだが、この時期看護師である従姉がいるうちにいくら会食などはなしとはいえ、無理をしていかない方がいいんじゃないかと判断。
ほんの少し前までは「もう大丈夫だろう」と言っていたんだけどなあ。
従姉に電話すると少しほっとした感じだった。
まあ、そうだろうな。

仏具店でそのまま包装して送ってくれるというので、良かったと思ってお願いしてきた。
このあたり「手芸店」や「映画館」はなく「娯楽施設はカラオケだけ」なのだが、田舎あるあるで「仏具店」は近くに数カ所ある。

ガランとしているのかなと思っていたら、お客さんは数人入っていた。
私たちと入れ違いに、お坊さんも入ってこられた。

そして、そのお店の横の通りにある「自家製うどん」のお店で上記の「スペシャルセット」を購入。
麺のお持ち帰り専門店。
1個420円也。
スペシャルが一番高い。
かき揚げ、きつね揚げ、わかめなどなど「スペシャル」で入っている。
ここ、このあたりの隠れた?名店。
麺は、昔懐かしい感じの麺。
だしは関西の味。
今度は麺だけ買おうと思う。(1玉80円也)
讃岐うどんとかとまた違った食感だ。
普通のうどんって感じ。

お昼は、おとーさんと二人のその「スペシャル」を食べた。
これで、我が家の「GO TOキャンペーン」は終了。

テレビ見て行った気になっている。
そして、田舎に住んでいるのに田舎を歩いているのを見て何故か楽しい。
バスが1時間に1本とか「あるある~~~」だ。 

さて、「行った気になった」だけど、昨日テレビのニュース番組を見ていて、前から「そうそうこんなのしたらいいに~」と思っているのを報道していた。

白浜の観光地のお店の人たちが奮闘している様子だった。(↓特集で長いので興味がある人だけは見てね)

お店を紹介して、実際に行ったような気になるような動画を撮ってられるのを見た。
番組が終わってからその動画はどこで見れるのか?と探してみたけど、結局わからなかった。

クラウドファンディングは多分、これだと思う。


頑張ってられるな~と思う。
ただ、私はまず地元からだと思うので、地元、兵庫県産のものを中心に買おうと思っている。

でも、旅行に行った気分になる動画はいいな~と思っていたら、昨日いつも読んでいるブログの記事にこんなのがあるのを発見!


料金かかるけど面白い!
どこも頑張ってられるなと思った。

まあ、ただうちはリアル「バスサンド」が出来るからな・・・。

前に載せた写真だけど・・・。

ここは近所で短いコースだけど、もっと延々と続く道がある。

話変わるけど、インスタントラーメンってあんまり好きじゃなかった。
でも、一昨日のお昼にご飯炊いてなくて探すとこれが1玉出てきて、1人前作って食べたら意外と美味しかった。
たまにこれで、おとーさんと「ラーメン鍋」ってお昼にするの。
鍋に付属のダシをといて、野菜をいっぱい入れて後で麺を入れるのよ。
簡単で美味しい。
別々に作らないので手間は要らない。
まあ、麺が煮込むので多少伸びるのと、おとーさんが食べるの早くてそうするとあまり麺は食べてない。

それと1人前ってあんまり作らなかったのね。

ニラ玉を作って上にのせたのよ。


買ったうどんも美味しかったけど、こっちも結構おいしかった。

以前はカップ麺に押され気味だったようだけどインスタントラーメン、今結構売れているらしい。
カップ麺は、食べた後胸焼けがしてあまり好きじゃないんだ。
たまに、カップヌードルが食べたくなる時がある。(カップヌードルは、カップ麺と別物のような気がする)
もしかすると工夫したら、こっちの方は好きかもしれない。

ひと手間かけて・・・美味しくだな。

コブちゃんの食事も改善してください。

うーん。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

茜色のお花畑 10(リストラ)

2020年07月22日 | 茜色のお花畑

どうやらお天気が持つのは今日までのよう。
日差しはあるけど、雲が多い。

本当は、少し原付で走ろうと思ったんだけど、荷物が届くことを思い出して保留。
昼前に届いたので、子どもたちが帰る時間までに少し走ってこようと思う。

ああセミが鳴いているなと思ったら庭に抜け殻が多数。(虫が苦手な人は無視してね)


庭には何故か数カ所、山椒が自生している。



数年前に山椒の植木鉢を買って植えていたんだけど、それは枯れてしまったんだな。
それが、勝手に増えたのかそれとも山のを鳥が運んだのか。
摘み取って手でパンとすると山椒のいい香りがする。

さて、今日はおはなしです。
毎回書いていますが、長いので興味の無い方、続けて読んでいない方はは、読み飛ばして下さいね。


******************************************************
【茜色のお花畑 10 (リストラ)】

ヤマダさんからの衝撃の話から、数日たった。
あれから、晴れの日が続いたためヤマダさんともゆっくり話は出来なかった。
ただ、最近仕事は益々暇になった。
1日行ってもする事もないので、部品の整理をしたり掃除をしたりする。
マエダさんは、それならばお姑さんの介護に専念すると言って、1週間休みにすることに工場長と相談して決めたそうだ。

サトウさんは、あれからずっと悩み続け、出来るのかどうか試してみるという事で、部署を今は移動している。
今なら暇だから、教えられるという事らしい。
ただ、そんな中でも仕事があまりなく、整理をしたり掃除をしたりしていると言っていた。

今、組み立ての部署にいるのは、カミデさんと私だけになった。
相変わらずカミデさんは早い。
私もいつかあんな風に出来るのだろうか?

「アカネちゃんは、だいぶ慣れたね。これからずっと早くなるよ。しっかり頑張るんだよ」とカミデさんが笑いながら言った。

なんだか、変だなと思いながらも
「はい」と答えた。

その週末の休み、タクミの運転でホノカちゃんと一緒に生地を安く売っているお店に連れて行ってもらう。
今までは、近所の手芸店で買っていたが、連れて行ってもらったところは、全然そこと違う値段だった。
金具などもまとめて安く売っていたので、キーホルダー用の部品も買う。
オンラインで反物販売もされているらしく、いろいろと話を聞いた。
とりあえず、ホノカちゃんデザインのものを作るためにいろいろと購入した。
これは、ひとつひとつ手作り感を出すために、ある程度の記事を変えることにした。



その後、3人でランチを食べた。
ホノカちゃんが、カフェランチしようよと言うも、そんなので腹が膨れないとタクミがいい、結局二人で散々言い合ったあとにその後にバイトが入っていてお腹が空かないしたいと言いホノカちゃんが折れた。

「お姉さん、また二人で女子会ランチしましょうね」とホノカちゃんが笑う。

うんうん、おしゃれなカフェも入って見たいんだと私も言う。

3人で中華のお店に入る。
ランチがとても安くて1000円以下で食べられるらしい。
私は、天津飯のセットを頼み、タクミとホノカちゃんとラーメンと炒飯のセットを頼んでいた。
タクミは「大盛」
若い男の子の食欲はすごいなと驚く。

その後タクミが送ってくれて、3人でサンプルのマスコットを見て、値段を決めることにした。
材料費とそして私の手間賃。
今日、安く買ったのでサンプルで作った値段よりかなり抑えられた。
でも、計算して売れる値段を考えたら1点につき300円ぐらいが私の手間賃になる。

タクミがいろいろと調べてきてくれていた。
まず、最初は手数料を払って出店して見て、様子を見てからホノカちゃんにサイトを作ってもらって、自分でやってみたらどうかと話してくれた。
手数料をひくともっと私の手間賃は低くなるけど、「趣味」として販売するならいいんじゃないかと話した。
送料は、購入者の負担とすることに。
メール便で送れるサイズを作るので、購入しやすいだろうと。

こうやって考えると「作って」「売る」と言うのがとても大変だと思った。

しばらくこの後またハナと遊んだ後に解散になった。

ハナが二人と散々遊んだためか、熟睡しているので早速、買って来た
布地を切り作り始めた。

この日、3個作り翌日の日曜日に10個まとめて作る。
そして、タクミが設定してくれたので、頑張って自分で出品してみることにした。
マスコットを作るより長く時間がかかった。

早速、前にフリーマーケットで購入して、またどこかで出店するなら教えてくださいと言ってくれたお客さんに連絡を入れる。
すぐに返事が返ってきた。
「かわいい!実は母も欲しがっていて、2個購入させてもらいますね!友達にも欲しいって言っている人がいるので教えます!」と。

そして、2個「SOLD OUT」の表示が出た。
運営側から連絡が入るので、送る手配をしないと。
この送るためのラッピングの材料も、今日買った。
そういったものにもお金がかかるなと思う。

形が崩れないように丁寧に包む。

1個当たり作る時間は、30分ぐらい。
でも、こうやって発送する手間を考えると、時給いくらになるんだろうと思い、今組み立ての仕事でもらっているお給料をありがたく感じた。

翌日、会社に行く。
朝礼の時に社長が少し緊張した面持ちで、話し出した。

「本日、少し皆様にお願いがあり、おひとりおひとり会議室に呼びますので、呼ばれた方は来てください」と。

ざわざわとする中、ヤマダさんがとても難しい顔をしていた。
ズーンと暗い思いが、胸をよぎる。

今日は、組み立てはカミデさんとマエダさんと3人だった。
サトウさんは、もうどうやら他の部署に異動が決定なのかもしれない。

一番、先にカミデさんが呼ばれた。
10分ほどして戻ってきた。

「ホッホー」といつものように笑って「次はマエダさんだって」と言い、次にマエダさんが会議室に向かった。

カミデさんより長く15分ほどしてマエダさんが戻ってきた。
カミデさんと違い、すごく怖い顔をしていた。
「次はアカネちゃんよ」と言い大きなため息をついた。

すごく怖かった。
一体何を言われるのかと。

「失礼します」と入っていくと、社長さんとその息子の専務さん、そして工場長の3人が座っていた。
「どうぞ」と言われて、前の席に座った。

「イトウさんは、だいぶ慣れたようだね」と社長が話しだす。
「最近、ニュースとかで見ていると思うけど、世の中が一気に不況になって、仕事がすごく減ってきているんだよ。」

私は「はあ」と言いながらすごく緊張する。

「ここのところ、君も組み立ての仕事が減ってきて、整理とかばかりしているのに気がついていると思う。このまま仕事が減ったままだとわが社はきっと駄目になる。今、銀行から融資を受けるように交渉しているんだが、その条件として人員整理を出されてきた」

耳がガンガンしてきた。
ヤマダさんの言ったとおりだ。
多分、入ったばかりの私はその人員整理の中の一人なんだろう」

ガンガン・・・ガンガン・・・
頭の中で渦巻く音の間に社長さんの声がかすかに聞こえる。

「そこで、本当に心苦しいのだけど組み立てからも人員を減らすことにした」

ガンガン・・・

「君はまだ入ったばかりだけど・・・」

ガンガン・・・

「当面、一人でやってもらうことになる」


えっ・・・?

「カミデさんは、高齢なので一旦やめていただく事になった。本人も了解されている。マエダさんは当分休んでいただいて、仕事が増えてきたらもう少し短期のパートとして契約を見直してもらう事になった。サトウさんは、当分パートのままだけど部署移動になった。この不景気を乗り切れば、正社員になるのを条件にしている」

・・・・別の意味で目の前が真っ暗になる。

「わ・・・私、わからない事ばかりで・・・一人でなんてできません。そ、それに私よりずっとカミデさんの方が早くて会社のためになると思います」

と必死で言う。
そうだ、私よりずっと・・・

「そうだね、カミデさんはとても早くてもう職人だと言ってもいい。でも、もうお年でいつまで勤めていただくかを考えると君に残ってもらおうという事になった。カミデさんも了承してくださっている。また復帰してもらってもと言ったんだけど、ここまで歩いて通ってくるのが実はもうしんどかったそうで、いい機会なので引退したいと言われている。それに君はとても器用で、きっとこれからの会社に必要だと言っていたよ」

涙が出てきそうになったけど、ぐっとこらえた。

「じゃあ、当面一人になるけどよろしく頼むね」と社長さんがいい、工場長が「わからない事は教えるから言ってくれよ」と続けて、そのまま私の時間は終わった。

部署に戻るとカミデさんとマエダさんが話していた。

「ああ、アカネちゃん」とマエダさん。

「びっくりしたよね。でも、今カミデさんと話していたんだけど、まだいいタイミングだったのかもしれない」って。

「でも、でも私よりずっとお二人の方が・・・」

「アカネちゃん」とカミデさんが言う。
「アカネちゃんはまだ若い。これからずっとこの会社で働ける。でも、もう私はだいぶ前から限界が来ていたんだ。ここまで来るのが大変でね。自転車も危ないって息子から言われていたんだよ。それとずっと良かった目も最近ちょっと悪くなってきてね」とまたホッホーと笑った。

「それと、たまに内職で仕事を回してもらう事になったんだよ。だから、気にしないで。」と。

「でも、その内職って1個何銭・・・いや、アカネちゃん世代だったらわからないか、1個0.5円ぐらいなんだけどね」とマエダさんが言うと、
「いいんだよ。ボケ防止になる」とまたカミデさんはホッホ-と笑った。

マエダさんは、休んでいる間にお姑さんの事を、次に仕事を再開するときに困らないように旦那さんと相談すると言っていた。
今、通所しているところの他にもっと相談にのってもらえる場所を探すらしい。
ノグチさんのお母さんの事を思い出し、話すと教えてもらおうと言っていた。

私は暗い気持ちでその日を、なんとか終えた。
更衣室でサトウさんと一緒になった。

「こんな時だから、まだ社員には出来ないって言われたけど、移動する分時給をあげてもらう事になったの。その分少し助かる。アカネチンは残るんだよね。大変だけど頑張ろうね」と言った。
私は複雑な表情を浮かべる。

その後、ヤマダさんが入ってきた。
「なんとか、私も残る事になったんだけど、パートで入っている事務の人が一人辞めることになったの。仕事が忙しくなると思う。それと、もしかすると状況によっては今年の冬のボーナスはなしになるかもしれない」と言い私たちは余計にどんよりとした。

帰るとミエコさんが、余分に作ったからと肉じゃがを持ってきてくれていた。

顔を見るとなんだかほっとして、今日一日あった事を話した。
そして、私こそ辞めるべきなんじゃないかと思うと言った。

ミエコさんは静かに言った。
「駄目よ、アカネちゃん。辞めてまたどうやって暮らすの?他に仕事のあてはあるの?ハナも飼ったんでしょう。今からお金がかかるわよ」

「でも、でも、ああそうだ。私これをやって・・・」とミエコさんに昨日作って売れたサイトをスマホで見せた。

「うん、タクミから聞いている。でも、アカネちゃん、それって時間がいくらかかって、いくつ売れていくら『今日』アカネちゃんにお金入ってくるの?」と。

サイトを見ると、あれからまた3個SOLD OUTになっていた。
昨日売れたのと合わせて5個。
1個300円の利益が出ていて、5個で1500円。
でも、作った時間は5個で2時間半。
今からかかる梱包の時間や、布の組み合せを考える時間を入れたのはもっと・・・。
そして、作った13個全部売れなかったら、その分のロスは・・・。

涙が出てきた。

「私も実は、以前同じようにあった不況の時に同じような立場になったの。私の場合はまだあの当時は・・・夫・・・つまりあなたのお父さんがいた。だから、思い切って辞めちゃったのよ」

「でも、結局それから結構大変だったのよ。自分で今の在宅の仕事を見つけるまで。それがちゃんとした収入になるまでもかなり勉強もして努力したの。その間ほぼ無収入よ。今、アカネちゃんは自分で自分の生活を支えないといけない。ハナもいる。だから、残った事に罪悪感を覚えるより、ちゃんと仕事を覚えて行かないと駄目」

「それとね、景気が戻ってもまたいつこんな事になるかもしれない。そう思って勉強は必要よ。だから、今始めた事も大事にしてね」

とエミコさんはいい私の頭をそっとさわった。

「今、会社からカミデさんはいなくなるけど、会社からいなくなるだけよ。出会った事でアカネちゃんとつながりが出来た。それを大事にして。きっとそれが自分の財産になるから」

日が落ちるのが早くなり、数か月前はこの時間なら茜色の夕焼けだった空が、真っ暗になっていた。

私は、この色も覚えておこうと思った。

                             <つづく>

*****************************************

後2回ぐらいで終わらせようかと。
ちょっと思い出してつらいなと思う。
実際は、私はリストラされたので。
ただ、この中にも出ているけど私にとってはいいタイミングだった。だってその前から辞めたいとは思っていたから。
ずっと辞めたいと上司に行っていたからだとは思う。
でも、自分で辞めますと言いたかった。
このあたりの事情は、書き始めると1年ぐらいかかるのでやめておく。
まあ、いろいろと後でわかってくるし、これはかなりの転機だった。
あそこで辞めないと気持ちも体も潰れていたし、辞めたら運気が一気によくなる。

逆にこの時、残った人も大変だったし、ずっと近年まで勤めた友人はとてもとてもひどい目に合った。
人生わからないものだ。
物語の中の会社は、空想の会社なので実際に私が勤めていたところと大違いだ。
この物語の中の会社は、今うちのおとーさんの会社とを合体させた感じかな。
おとーさんの会社は、まだ「人情味」がある。

今、また大不況になる。
昨日おとーさんと話したら、なんとか11月ぐらいまではおとーさんの会社は踏ん張れるらしい。
それまでに、早くちゃんとした出口をと思う。

コブちゃんのフードも買わないと駄目だな。


茜色のお花畑を書き上げて、実は少し他の事をしたいと思っている。
1日の時間が足りない。
母は、毎日暇で暇で・・・と言っているが、同じ家に居る私は、時間が足りないのだ。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする