NHK杯戦準決勝対三浦八段戦。

2006-02-07 | 対局

三浦八段とは4年振りの対戦でした。振り駒で後手番になり相矢倉に。

              

巧みに仕掛けられて早くも桂損が確定。指す手がないので懐を広げて△1四歩ですが、▲8五歩△同歩▲8七歩で不利に。先手が歩切れならば後手もやれるのですが。この後、必死に食いつこうとしたのですが次第に切れ模様になり、必敗形に。

              

この付近は怒り気味にノータイム指し。直前の▲7七金打はさすがに受け過ぎで、▲4一銀や▲3六桂と攻め合えば明快でした。△6七銀の打ち込みは▲8六馬の存在が大きく、それほど響きません。

図で▲5七飛△4八銀不成▲5六飛と銀を交わして△3七銀不成▲2五金ならどうしようもありませんでした。本譜の▲4六飛も普通で、△5五飛▲4七飛△5九飛成に▲6六金と歩を払われてもダメでした。

              

▲4九飛には△6七歩成で▲同金寄は△8六竜と馬がタダですし、▲同金上は△5八竜が王手竜取り。▲4八飛にも△5七竜で飛と▲3七桂の両取りになります。しかし、これが最善で△5七竜に▲4九歩△3七竜▲2七金で必敗のままでした。本譜は図で▲5七歩だったので△6七歩成で駒損回復。形勢はまだ先手良しでも、流れを考えるとここで逆転と言っても過言ではないでしょう。

最後は作ったような角捨てで先手が受けなしに。解説の青野九段も言っていましたが、トップクラス同士の対局でこの大逆転は過去にもそうあるものではありません。数十年後にも印象に残っているであろう対局となりました。

収録終了後、大阪に移動。           

goo | コメント ( 22 ) | トラックバック ( 0 )