秋も深まった今頃、私の山遊び野遊びはきのこ採り、自然薯掘り、銀杏拾い、いなご捕りなどを仲間達と楽しんでいます。そして、春に16回までいった山菜シリーズを再開しようかと・・・秋は収穫の季節でいろいろな果実がなります。正確に言えば山菜とは言えないのでしょうがカテゴリーをわざわざ増やすほどのことも無いので・・・。
雑木の葉も落ちて、黄色く枯れた葉やツルが目立ちはじめた頃が自然薯掘りの季節です。自然薯(ヤマノイモ)はヤマノイモ科の多年生つる性植物で、ヤマイモとも呼んでいて地下茎を掘り出して食べます。葉の脇にムカゴを付けて無性繁殖もしますが、このムカゴも食べられます。
スコップやツキという道具を持ってヤブの中へ入って行きツルをたどって生え際の土をどけるとアンズと呼ばれる部分が見つかります。これを目安に芋を傷つけないように慎重に掘り下げていきます。芋は石や根の障害物をよけながらあちこちに曲がりくねって生えていることが多いので大変な作業となります。時には1.5mや2mを掘らなければならない大物に行き会うこともあって、これを先端まで無傷で掘り上げたときの喜びは何ものにも代え難い喜びとなります。
ヤマトイモとかナガイモと称して売られているものは中国原産のヤマノイモの仲間で細長いものがナガイモ、丸いものがツクネイモ、扁平で下が広がったものがヤマトイモ(イチョウイモ)で、こちらは畑で大量生産されています。
最近は、テレビなどでジネンジョの良さが宣伝され、それを求めて多くの人が勝手に里山に入って掘っていくことが増えましたが、山の所有者に断って掘ること、自分が食べる分だけを掘ること、掘った後の穴は元のように埋めていくことが最低のマナーです。これが出来ない方は自然薯掘りの資格が無いと言えますよね!
そして、掘る時にアンズから食べられる太さまでは土に付けたま残して埋め戻せば、数年後には育って再度掘ることが出来きます。このような心配りも是非とも欲しいですよね。
ジネンジョはすり下ろして箸で持ち上げると、餅のように上がってしまうほど粘りが強いのが特徴です。(皮を剥くときはスプーンを使うと上手く行きます。摺り下ろしもおろし金を使わず、摺り鉢で直接するとキメが細かくなります)
これをだし汁や卵を入れて、ゆるめにのばしてトロロ汁にして食べるのが普通ですが、野風味を楽しむには、濃いまま醤油を掛けて食べるのも良く、他には苔に包んで揚げ物、千切りにしてわさび醤油やウメ味噌でといろいろな食べ方を楽しめます。
自然薯(ヤマノイモ)とバカ芋と言われているトコロとの見分け方は、ヤマノイモの葉は同じところから左右に出る対生でトコロは互生、種は三つの翼が正円に近い形でトコロは細長い楕円をしているので区別できます。
また、トコロの仲間は苦みがあり、それほど強くはないのですが毒性が有るのでご注意を・・・。
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