かわ遊び・やま遊び雑記

アユ・ワカサギ・ヒメマスなどの釣り情報と自然観察や山菜採りなど自然の中で遊び回った記録や雑記

防虫剤の木:ダニに守られているクスノキ

2009年11月20日 | 植物
本日早朝は快晴でしたが時すでに遅しで、2時間ほど見ていましたがしし座流星群らしき流れ星は流れず、他のものが2つ見られただけでした。そこで今日も木の話です。

今日は防虫剤としてよく使われるクスノキの話です。
クスノキはクスノキ科ニッケイ属の暖かい地方に生える常緑高木で、私が現在勤めている富岡地域では神社などでよく見かけられる樹木で、往々にして大木になり、こんもりとした樹形でもよく知られています。
このクスノキには独特の芳香があって、この木から抽出された樟脳は防虫剤として昔から使用され、材も病害虫や腐敗に強く船の材料などにも使われていたようです。



ところで、クスノキの葉に無害のフシダニが棲むダニ室が有ることをご存知でしょうか?
このダニ室はクスノキの葉の三行脈と呼ばれている葉脈が分かれる付け根に普通は二カ所あります。ここにたくさんのフシダニが棲んでいるのですが、増えすぎたフシダニがダニ室からあふれ出すと、このフシダニをダニ室には入れないで付近をうろついている大型で肉食のダニが補食しているのだそうです。



この大型のダニはクスノキにとって虫えい(虫こぶ)を作る有害なフシダニも捕食しているため結果的にクスノキの葉が虫えい(虫こぶ)だらけになることを防いでいるのだそうです。

ある研究で、このダニ室を塞いでしまったところクスノキの葉は虫えい(虫こぶ)だらけになってしまったのだそうです。つまり、ダニ室からあふれた無害のフシダニが補食性のダニを育てることになり、有害なフシダニを食べて増やさないようにしているということが推測されたのだそうです。自然界の仕組みというのは上手くできているものなのですね。


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