異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

「日本には抵抗の文化がない」 福島訪問したノーベル賞作家が指摘 〔The Huffington Post 2016.11.29〕

2016-11-29 23:41:40 | 福島、原発

http://www.huffingtonpost.jp/2016/11/29/svetlana-alexievich-_n_13295940.htmlより転載

「日本には抵抗の文化がない」 福島訪問したノーベル賞作家が指摘

 |  執筆者:
投稿日: 2016年11月29日 18時59分 JST 更新: 3時間前
SVETLANA ALEXIEVICH

 

2015年にノーベル文学賞を受賞したスベトラーナ・アレクシエービッチさん(68)が11月28日、東京外国語大学(府中市)で講演した。26〜27日に福島第一原発の事故の被災地である福島県を視察した際に、被災者から国の責任を追及する声が少ないとして「日本社会に抵抗という文化がない」と感じたと話した。時事ドットコムなどが報じた。

アレクシエービッチさんは、チェルノブイリ原発事故で被害を受けた人々の証言を集めたノンフィクション作品「チェルノブイリの祈り」などで知られている。28日には「著作が人類の未来に貢献した」として、東京外国語大学から名誉博士号を授与された

23日の来日後、福島県を訪れて原発事故の被災地を視察し、事故で住居を追われた人々の話を聞いた。11月29日付けの東京新聞によると、今回の講演では福島の原発事故について「チェルノブイリと同じく、国は人の命に全責任を負わない」と指摘した上で、次のように話した。

福島で目にしたのは、日本社会に人々が団結する形での『抵抗』という文化がないことです。祖母を亡くし、国を提訴した女性はその例外です。
同じ訴えが何千件もあれば、人々に対する国の態度も変わったかもしれません。
全体主義の長い文化があったわが国(旧ソ連)でも、人々が社会に対する抵抗の文化を持っていません。
日本ではなぜなのでしょうか

 

 

 


なぜ!「内閣支持率、60%に上昇」 ~安倍内閣の支持率が高いのは、悪法をどんどん通せる内閣だから(元自衛官・泥 憲和)

2016-11-29 20:42:48 | 報道

 共同通信 47NEWS

内閣支持率、60%に上昇

2016/11/27 15:54

共同通信社の全国電話世論調査によると、内閣支持率は60.7%で、前回10月の53.9%から上昇。

 

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泥 憲和さんFBより

【安倍内閣の支持率はなぜ高い?】
.
 安倍内閣の支持率が高いのは、悪法をどんどん通せる内閣だからだと思います。
 良し悪しとは別に、人は強くて何でもできる存在に弱いから。
 畏れ入ってしまうんです。

 弱い野党に同調しても勝てないからストレスになります。
 強い与党に調子を合わせていれば負ける気づかいがないので気分がいい。
 どうせどっちに転んだって生活が大きく変わることはないんだし。
 こんな気分が強いのではないでしょうか。
.
 反対に、誠実に国民の声に耳を傾ける内閣だとどうなるのか。
 何を言ってもよい相手だと見なされます。すると批判ばかりがどんどん大きくなる。
 .
 「国民を豊かにして、権利を与えたらどうなるのかね、それで国民は喜ぶのかね、いいや喜ぶどころか60年代のようにストやデモが頻発し、反乱が起きるのだ。国民には権力の強さ怖さを思い知らせることだ、反抗すれば厳罰が下り、従順にしていれば少しはいい目が出来ると思わせることだ。国民の声なんか聴く必要はない」
.
 これが安倍政治です。
 石原都政でもあり、橋下府政でもありました。
 無責任に盛り上がるのが好きだが、恫喝に弱い。
 私たちはこんな有権者であることをやめないとね。

 

 

 


【速報】朴大統領、退陣表明 11/29午後2時半ごろ 民衆の勝利だ!/ 190万人がキャンドル集会で下野要求...5週連続で記録更新11/27

2016-11-29 15:03:52 | 報道

韓国 朴大統領 任期満了待たずに辞任する意向表明 NHKニュース

www.nhk.or.jp/knews/20161129/k10010788261000.html
国際韓国 朴大統領 任期満了待たずに辞任する意向表明 知人や側近らが起訴された事件で窮地に立たされていた韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領は、29日午後2時半からテレビなどを通じて国民向けの談話を発表しました。

 

 

 

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hankyorehhttp://japan.hani.co.kr/arti/politics/25776.html

190万人がキャンドル集会で下野要求...5週連続で記録更新

登録 : 2016.11.27 00:47修正 : 2016.11.27 06:51

全国に雪・雨が降った26日、悪天候にもかかわらず 
ソウル150万、地方40万など  
 
1カ月が過ぎてさらに燃え上がるキャンドルの炎 
国政壟断の糾弾を越えて 
朴槿恵退陣と改革の要求へ

26日、朴槿恵大統領の陰の実力者チェ・スンシル氏の国政壟断事態に怒った市民による大統領の退陣を求める集会が、ソウル光化門広場で開かれている=共同取材団//ハンギョレ新聞社
 
 先月29日、ソウル清渓(チョンゲ)広場では3万本のキャンドルに火が灯った。1カ月後の2016年11月26日、もはや"キャンドルは"松明"になっていく。

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の退陣を要求する5回目のキャンドルが灯された26日、ソウル・釜山(プサン)・光州(クァンジュ)・大邱(テグ)など、全国で190万人(主催側推算)が史上最大のデモに乗り出した。全世界20カ国50地域でも朴槿恵大統領の退陣を求めるキャンドル集会が行われた。街頭に出た人だけではない。午後8時に行われた「1分消灯」と「1分クラクション」デモに参加した市民や、自宅や職場で生中継を見守ったすべての人々の心にも、キャンドルが灯された。

 5週連続で週末に行われたデモは毎週新たな歴史を付け加えていく。

 まず規模だ。先月29日、ソウル清渓広場に集まった3万人が、ソウル基準で11月5日には20万人(全国30万人)に急増したのに続き、11月12日には100万人が集まり、87年6月抗争以来最大の規模を記録した。11月19日はソウル60万人(全国100万人)だったが、全国70カ所以上で行われた「全国最大同時多発デモ」という記録を打ち立てた。

 26日の場合、主催側は午後9時40分基準でソウル光化門に延べ150万人が終結したことを始め、釜山で10万人、光州で7万人、大邱で4万人など、地方で40万人が街頭に繰り出したと推算した(警察推算ではソウル27万人、全国5万人)。史上最大規模のデモが行われたのだ。

 もちろん"数字"がすべてではない。しかし、国民が疲れるのを待っているかのように、支持率4%の大統領府が"居座り"続けているにもかかわらず、市民がさらに粘り強く、また長期にわたり押し寄せていることが特記すべきだ。特に、この日はソウルに初雪が降るなど、全国各地で雪や雨が降るあいにくの天気だった。しかし、市民たちは厚手の防寒服を着込んで、「下野雪」が舞い降りているとして、互いを勇気づけながら集会場を守った。清州(チョンジュ)、大邱など一部地域では主催側予想を上回る市民が参加した。

 何よりも注目すべきなのは、集会に集まった人たちの声の変化だ。当初チェ・スンシルの国政壟断を糾弾していた声は、ここ1カ月で急速に「朴槿恵下野」「即刻退陣」に変わっていった。特に、デモを繰り返す度に、疲れるどころかさらに断固とした姿を見せている。

朴槿恵大統領の退陣を要求する第5回汎国民大会が開かれた26日午後、ソウル鍾路区の光化門広場で市民がキャンドルを掲げ朴槿恵退陣を叫んでいる=キム・ミョンジン記者//ハンギョレ新聞社

 同日、市民たちは、大統領府からわずか数百メートル離れた青雲・孝子洞(チョンウン・ヒョジャドン)住民センター付近で大規模なデモ行進を行い、「7時間辞任せよ」、「賄賂罪で起訴せよ」と叫んだ。シム・ジェホさん(24)は「今日まで4回(集会に)参加したが、朴槿恵大統領の反応と行動を見るたびに、失望感が深まっていく。それでもますます多くの人が集まるのを見ると、大統領には絶望するが、市民からは希望をもらっている。もっと寒くなっても、(朴大統領が)退陣するまで、最後まで集会に出る」と話した。楊平(ヤンピョン)から上京したというキム・ジェジュさん(66)は「これでも国と言えるのかという思えて、家でじっとしていられなかった。若者がたくさん参加しているのを見ると、少しは希望が持てる。大統領府がビクともしないように見えても、退陣するまで国民が怒っていることを示し続けなければならない」と語った。

 青雲洞までの行進を終えた市民たちは、夜11時から1泊2日の集会に突入し、自由発言を続けた。広場では「正しくない社会に対する怒り」と「国民を怖れる政治と権力」に対する要求が溢れている。週末デモだけでなく、学生たちは同盟休校に突入し、労働者たちは同盟ストライキをすでに実行し、または予告するなど、日常の中の下野運動も日増しに拡大している。

 同日、大統領府から200メートルしか離れていない青雲・孝子洞住民センターに向かう行進の先頭には初めて松明が登場した。「たった1日でももう我慢ならない。今すぐ退陣せよ」という96%の国民の要求にも微動だにしない大統領府に対して、キャンドルに込めた民心はもはや本物の松明になっている。

ホ・スン、パク・スジ、キム・ギュナム記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2016-11-26 23:14

 

 

 


【再度!】やはり安倍独断外交は大失敗だったことを暴露した週刊現代(天木 直人のブログ)~”トランプとプーチンになめられて安倍官邸大パニック”

2016-11-28 23:19:18 | 外交、国際

天木 直人のブログ
http://xn--gmq27weklgmp.com/2016/11/28/post-5711/

やはり安倍独断外交は大失敗だったことを暴露した週刊現代

2016年11月28日 

 天木直人のメールマガジン ― 反骨の元外交官が世界と日本の真実をリアルタイム解説 天木 直人 


 安倍首相が国会でどんなにウソ、強弁を重ねても、そして、それをなさけない野党が止められなくても、世界を相手にした外交では、安倍首相の軽薄な独断外交はまるで通用しない。

...

 それを見事に証明してくれる記事を、きょう11月28日発売の週刊現代12月10日号が書いた。

 「トランプとプーチンになめられて安倍官邸大パニック 実況中継」という記事がそれだ。

 その記事を書いた記者に敬意を表し、そして、一人でも多くの国民がこの記事を読むことを期待して、ここでは詳細には触れないが、たとえば次のくだりを引用するだけで十分だ。

 安倍首相がまっさきにトランプと会談することを知ったケネディ駐日米国大使は「来年1月20日までは、オバマ大統領が唯一の米国大統領だ!」と激怒したという。

 そしてトランプに猛抗議したという。

 以後、他国の首脳らがトランプと会談しなかったのは、安倍首相がトランプに特別扱いされたからではまったくなく、トランプが、「もう二度とやらない」とホワイトハウスに詫びを入れたからだと言う。

 それはそうだろう。

 すべてはオバマの為に働いたケネディ大使だ。

 トランプだけは大統領にしてはいけないと、最後は嫌いなクリントンを応援したオバマだ。

 それなのに、安倍首相は、手のひらを返したようにオバマからトランプに乗り換えたのだ。

 オバマとケネディが怒らないはずはない。

 そして、今のトランプが最優先することは、オバマ政権からの円満な権力移譲だ。

 トランプが安倍よりオバマを優先するのは当たり前だ。

 プーチン大統領訪日の無残な失敗も、やはり安倍首相の独断外交のなせるわざである。

 そもそも4島返還はおろか北方領土返還などびた一文あり得なかったのに、「総理の故郷山口に招待するから返せ」といわんばかりのピント外れ外交は、はじめから失敗に終わる事はわかりきっていたのだ。

 それなのに、うまくいきそうだと自らの都合のいいように勝手に解釈し、国民を欺き、経済協力と引き換えに、主権問題を棚上げして事実上の二島返還でごまかせばなんとかなると考えた。

 この10月に死去した「ミスター北方領土」と仰がれた丹波實元駐ロ大使は、「北方領土の帰属をロシアに引き渡すな」との遺言を残して死んでいったという。

 一方のロシアは、「2018年に大統領選挙を控えているというのに、領土問題なんか、出せるわけないだろう」と伝えていたという。

 NSC局長に抜擢された外務省OBの谷内正太郎がすっかり安倍首相の傀儡になって影響力をふるうため、外務官僚は安倍・谷内独断外交に従わざるを得ず、すべてが行き詰まってしまったのだ。

 辞表を懐に入れた外務次官が、外務省の組織を挙げて正しい外交を進言するのなら格好が良かったのに、実際はその逆に、次官になりたいがために、怒られながら右往左往して従う。

 私が繰り返し書いてきたとおり、外務省は安倍・谷内独断外交に完全に破壊されてしまったのである。

 その週刊現代の記事はこう締めくくっている。

 「トランプになめられ、プーチンになめられ、安倍外交はいよいよ「崩壊」に向かいつつある、と。

 その通りである(了)

 

*************************:

 

[トランプとプーチンにナメられて……]安倍官邸大パニック[実況 ... - 週刊現代

 

<関連>
2016-11-23

外交に無能の安倍首相! 日本に実害を与えた失敗外交の連続だ…トランプ会談、オバマ大統領との立ち話、極めつけはプーチン大統領との首脳会談だ。〔天木直人ブログ〕

 

 

 

 


「風をよむ」 権力とメディア (11/27 サンデーモーニング・・・より一部書き起こし)

2016-11-28 21:50:16 | 報道

 

 
 小原 美由紀さんFBより

 【その1】11月27日のサンデーモーニング「風をよむ 権力とメディア」の一部を書き起こし

ナレーション>
今回の選挙では、トランプ氏と既存のメディアとの対決姿勢が目立ちました。
集会では、自分に批判的な記者の質問は受け付けないといった場面もみられました。

***アイオワ州 昨年8月25日 トランプ氏記者会見場*

記者 > 質問があります。

トランプ氏 > 座れ。おまえは呼んでない。座れと言っているんだ。

記者 > 質問する権利がある。

トランプ氏 > おまえはよんでない

記者 > これが私の質問です。 
不法移民1100万人の強制送還なんて無理だ。
1900マイルの壁の建設や
子どもたちの市民権も拒めない。

トランプ氏 >座れ。  
(ガードマンを手招きする。ガードマン、記者を排除)

ナレーション>
結局、この記者は、会場から締め出されました。
締め出された ヒスパニック系テレビ局の記者、ホルヘ・ラモスさんは・・、

「ユニ・ビジョン」記者  ホルヘ・ラモス氏>
「信じられませんでした。
建国から240年民主主義を保ってきたアメリカでこんなことが起こるとは・・・。」

ナレーション>
ラモス記者は、その後も大統領選の取材を続け、移民や人種、女性などへの差別的発言を繰り返すトランプ氏を追求しつづけました。
・・・
選挙中、多くのメディアがクリントン氏の支持を訴える異例の展開の中、いざ、ふたを開けてみれば、まさかのトランプ氏の勝利。

この結果を、メディアと政治の関係を研究する、前嶋教授は・・。

上智大学 総合グローバル学部  前嶋和弘氏>
「トランプさんて、マスメディアがなかったら、大統領として存在しなかったですよね。
メディアが生んだモンスター。
(メディアが)暴言を楽しみながら、一緒に騒いでいく、ということもあったかと思います。
本来、メディアは一歩引いて、この現象はなんだろうか、と伝えること。その役割がジャーナリズムだと思うんです。
でも、いま、アメリカのメディアは機能不全になってしまっていますよね。」

ナレーション>
本来 権力を監視し、事実を明らかにする「ウォッチ・ドッグ」=監視役としての使命を担う、メディア。

例えば・・、
(韓国の朴大統領退陣を求める市民の夜のデモの様子)
連日市民デモが続く、韓国の朴大統領をめぐる政治スキャンダル。
きっかけとなった機密漏えい問題の調査報道を行ったのは、新興のケーブルテレビ局でした。

また、今年4月 政治家がタックスヘイブン 租税回避地で、巨額の金融取引を行っていることを示す「パナマ文書」を明らかにしたのも、
ICIJ (国際調査報道ジャーナリスト連合)でした。
しかし、その一方で、世界中のメディアに、いま、大きな変化が訪れようとしているのです!

 

ナレーション>
アメリカの既存メディアの多くが、クリントン氏優勢を伝える中での、まさかのトランプ氏勝利。そこには、有権者の心理や投票行動を充分につかみきれなかった既存メディアの現実があります。その要因となったのは、SNSの急激な発達があると言います。

上智大学 総合グローバル学部  前嶋和弘氏>
トランプさんは、選挙戦術でツイッターやフェイスブックなどを非常に有効的に使っていたんですね。

「選択的接触」という言葉がありますが、インターネットは自分の好きなものしかアクセスしようとしないので、トランプさんの支持者にとっては、嫌いなものは聞きたくない。

トランプさんの言葉のほうが、テレビニュースや新聞報道よりも正しく聞こえるんです。
マスメディアそのものが信じられなくなってくる。

ナレーション>
大きな変化をみせ始めたメディアと市民との関係。
今後、メディアにはどういった役割が求められるのでしょうか?

上智大学 総合グローバル学部  前嶋和弘氏>
「世界的にもポピュリズム的な動きがとても大きくなっていますよね。
上手く人びとの心をつかんで、ソーシャルメディアで訴えて 世論を動かして、既存のメディアを批判していく。
日本としても 他人事ではないですね。いろんな形で政治家がマスメディアに対してコントロールをかけて、圧力的なことを考えています。
実際、そういうこともある。
こういう時代って、だれかが客観的にみていかねばならない。
政権と距離感を保ちながら、健全な形で批判をしていく。
それが、政治とメディアの正しい関係だと思うんですね。

ナレーション>
トランプ氏によって、会見場から締め出されたラモス記者。ジャーナリストの役割について、こう話します。

「ユニ・ビジョン」記者  ホルヘ・ラモス氏>
「ジャーナリストは質問をすることが仕事。これからも疑問を投げ続けるし、ジャーナリストとして、権力者に寄り添ってはならないと信じている。」

 


***********************************:

 

 

「ありったけの声を上げなければいけない時に来ているのではないか、と思います。」(安田菜津紀さん・フォトジャーナリスト)

 

=スタジオで=

 関口宏さん>
ネットの出現によってね、これまでのメディアは、本当に苦労の時代に入ったかなぁ・・・。岸井さんなんか、それ 一番感じるんじゃないですか?

岸井成格さん>
そうですね。 大きな曲がり角、世界も日本もね。
こういうことを考える時に 田中角栄さんの言葉を思い出すんですがね。
田中角栄さんは、「庶民宰相」、「今太閤」、とメディアがどんどん持ち上げたわけですよね。
それがロッキード事件や金脈事件があった時に 一転して、バッシングですよ。連日批判記事をどんどん書いた。

それでも、引退にあたって、田中角栄さんがね、
記者団に対して、
「しかし、批判することはキミたちの重要な仕事だからね」、と。

関口宏さん>
たいしたもんだねぇ・・・。

岸井成格さん>
そういう懐の深さと、権力に対する慎みがあってね。
自民党のなかにも田中角栄さんの系で 総理大臣が必ずそれをいうひとがいたんですね。それがだんだん聞こえなくなっちゃってる。

メディアにとって大事なのはやっぱり「ウォッチ・ドッグ」。

権力ってのは必ず、腐敗し、暴走する。
それを止めるのがメディアであり、ジャーナリズムの役目である。

戦後、再出発するときの 格言、というか 誓った言葉なんですよね。それを忘れるようになったらダメ。
いま、だんだんだんだん うすれてきてます。

関口宏さん>
・・うすれてますか。
安田さん、行きましょうか。

安田菜津紀さん(フォト・ジャーナリスト) >
先ほど、会場から締め出されてしまった記者さんの言葉で終わりましたけれども、
わたし自身も伝えるという仕事を続けていて、
やはり、大きな力に抗おうとすれば、
現場に入れなくなるかもしれない、
写真や言葉を出せなくなるかもしれない。
そういった切迫感を感じることがあって。

でも、そういう 差し迫った現場にこそ、伝えなくてはならないことがあふれていて、
もし、伝え手が 首を絞められるのに任せてしまって、周囲の傍観も重なってしまえば、
やがて、社会の呼吸自体が「死」に至ってしまうかもしれない。

そのまえに、
ありったけの声を上げなければいけない時に来ているのではないか、と思います。」