まつや清の日記 マツキヨ通信

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明日4日(火)12:00~13:00リニア、「川勝平太がんばれキャンペーン」in青葉公園!

2023年07月03日 | 市政

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明日4日(火)12:00~13:00リニア、「川勝平太がんばれキャンペーン」in青葉公園!

29日(木)市議会総括質問で写真資料を踏まえて難波市長、環境局長に質問しました!

高速長尺ボーリングに「水の流失のリスクがないとは言えない」と答弁がありました!

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質疑・答弁を紹介します。

 

明日10:30より南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡はじめ県内リニア関連7団体による「平太がんばれキャンペーン」記者会見を行います。

 

実は難波市長は「ダイコン」活用記者会見でも、高速長尺ボーリングに対して「慎重な対応が必要」を示しています。

 

総括質問答弁でも環境局長と答弁を分担しながら科学的工学的観点での姿勢を貫くことや高速長尺ボーリングによる「水の流失についてのリスクがないとはいえません。慎重なリスク管理のもとにボーリングを行うことが、水問題全体の適切なリスク管理につながると理解しています」を表明しています。

 

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静岡市議会 2023年6月定例会 総括質疑

 2023年6月29日

松谷清議員

南アルプスとリニア中央新幹線建設工事について

 

<松谷議員 質問>

ユネスコエコパークに認定された南アルプスの自然環境生態系保持についてお伺います。

難波市長は、静岡県政において副知事として、JR東海が推進するリニア中央新幹線の環境影響評価分野において、川勝知事と並んで2枚看板として、科学的工学的観点で大きな役割を果たされてきました。実は、20の政令市において、理系の市長は2人、1人は横浜市長、もう1人が難波市長であります。

2点お伺いします。リニア中央新幹線建設事業に伴う、環境保全の事業では、科学的工学的視点が不可欠と考えますが、市長の考えを伺います。

2つ目に、県は県民に寄り添い、専門部会の議論をもとに、毅然とした対応をしております。本市は、静岡市リニア中央新幹線建設事業環境影響評議会という組織を持ち 専門家のそうした組織の議論をもとにリニアJR東海に積極的に市の意見を伝えていくべきであると考えるがどうなのか伺います。

 

<市長 答弁>

環境保全の議論における視点についてですが、リニア中央新幹線建設事業における様々な課題については、科学的・工学的根拠に基づき議論されることと、併せて、分かりやすい説明が必要であると考えております。環境影響評価は、科学的に適切かどうかという点と社会的に影響を許容できるかという点が大事です。

よって、JR東海には、科学的根拠に基づいて導いた結果を社会に分かりやすく示すことが重要です。

また、市政としても事業者から示されたデータや科学的根拠を適切に評価し、社会や市民に分かりやすく説明することが必要です。この考え方は、県の副知事の時から現在の市長の立場になっても変わることはありません。今後も市政としても市長としても、科学的・工学的根拠に基づき判断し、社会に分かりやすい情報発信を心がけます。

その他の質問については、局長より答弁させていただきます。

 

<環境局長 答弁>

国やJR東海に対して積極的に市の意見を伝えていくべきと考えるがどうかについてですが、静岡県は、静岡県中央新幹線環境保全連絡会議の中に生物多様性部会専門部会を設置し、JR東海と環境影響評価の回避・提言などに向けた対話を続けています。

また、国においては環境保全有識者会議を設置し、JR東海に対する指導などを目的として、科学的・客観的な観点から議論を行っています。

本市としては、このような国や県の議論を注視しながら、適切な時期に、静岡市中央新幹線建設事業影響評価協議会を開催し、専門家による科学的根拠に基づく議論を行い、それを踏まえ、国やJR東海に対し市の意見を示していきます。

 

 

<松谷議員 質問>

リニアについても、難波市長の基本説明を伺いました。川勝知事も難波市長も実は中身は少し違いますが、リニアは推進であります。私は反対であります。しかし、なぜ支持するのか。環境影響評価の検証を徹底した情報公開、科学的工学的観点で実施し、社会の力に依拠し、民主的に対処しているからであります。

推進であっても4年間、JR東海の不誠実さに対して、難波市長が果たした役割は非常に大きく、日本の環境行政を変えたとも言ってもいいと思うのであります。

続けて質問いたします。4点お伺いします。

国土交通省有識者会議では、水生生物への影響を評価するために、沢の流量変化を分析するとしています。JR東海から示されている流量変化の分析方法はどのようなものか。

 

<環境局長 答弁>

JR東海から示されている流量変化の分析方法についてですが、JR東海は国土交通省有識者会議での専門家の意見を踏まえ、本市が実施した水収支解析モデルであるゲットフローズを活用し、今回の目的である沢の流量分析に合わせ、実測値をもとに透水係数などの解析条件を変更して、より再現性の高い分析となるよう再検証することと理解しています。

 

<松谷 質問>

2つ目に、県は、透水係数、1×10の-6乗(m/sec)に置き換えたものをベースに再現性の検証を求めていくことに懸念を示しておりますけれども、市はどう考えているのか。

 

<環境局長 答弁>

水収支解析における断層の透水係数の変更についてですが、解析を伴う場合は解析目的、すなわち何を知りたいのかを明確にした上で、その解析目的に適した解析モデルと解析条件を選ぶ必要があります。

例えば、トンネル掘削による、大井川上流域の広域の水の流れの全体像を知りたいのか、それともトンネル周辺 の高山域の特定の沢の流量の変化を知りたいのかによって、解析モデルと解析条件、すなわち、どういう解析モデルで、どの範囲を計算するのか、そのときの境界条件、メッシュと言われる解析の要素の大きさ、透水係数など の解析パラメーターを変えるのが一般的です。

透水係数の設定は、それらの解析条件の一つに過ぎません。透水係数の設定方法だけをもって、解析手法の適否を論じるべきではないと考えます。

また、解析モデルの再現性や精度を高めたとしても、トンネル掘削に、よる自然現象の変化の予測には不確実性が伴うことから、解析結果をどう評価していくかが重要であると考えております。

 

<松谷議員 質問>

3点目に、燕沢発生土置場については、上流部や周辺における深層崩壊の恐れがある等の理由から、県は、緑化計画の検討は時期尚早であると見解を示しています。それについて、市はどう考えているのか伺います。県は根拠として、国土交通省河川局砂防部及び土木研究所の「深層崩壊マップ」や静岡市の環境影響評価協議会委員で、明治大学の長谷川教授の論文における上千枚沢の土石流による天然ダムの指摘等を紹介しております。

<環境局長 答弁>

ツバクロ発生土置き場についてですが、本市はこれまでJ R東海に対し 、発生土置き場における安定性や生態系への影響を示すとともに、発生土置き場ごとの管理計画を策定するよう求めてきました。

ツバクロ発生土置き場については、トンネル掘削で発生す

る約3 7 0万㎥の発生土のうち約3 6 0万m3が盛土される計画となっています。

本市としては、まず、盛土の安定性についての検討が必要であると考えています。

今後、静岡市中央新幹線建設事業影響評価協議会を開催し、発生土置き場の安定性について議論し 、 その後、緑化計画について検討していきたいと考えています。

 

<松谷議員 質問>

4点目に、藤島発生土置き場は、県の盛土条例により認められないとされておりますが、市はどう考えるか伺いたいと思います。

 

<環境局長 答弁>

藤島発生土置き場が県の盛り土条例により認められないとされていることについてですが、藤島発生土置き場に要対策土を盛土すう計画が、県の盛土条例に適合するかどうかは、条例の解釈の問題ですので、条例を所管する県が判断すべき問題であると認識しています

 

<松谷議員 質問>

沢について、6月23日国土交通省生態系有識者会議において、JR東海は予想されたGETFLOWS(ゲット フローズ)で、対処可能との見解を示し委員から諫められています。実は、大井川の左岸の高所に、大井川に登った方はわかると思いますが、林道に入りまして、右肩の上高いところに池の平の水の流れが存在しています。水が高いところから水が流れているんですね。

これはなぜ流れているのか、これはあのしゅう曲構造を持つ南アルプスにおける特殊性で被圧地下水の存在によるものです。通常の地層が重なっていくというところで、あり得ない現象が起きているわけであります。この静岡市の解析モデルゲットフローズによる分析だけでは、調査に限界があるわけでありますけれども、改めてどう考えるか伺いたいと思います。

 

<環境局長 答弁>

ゲットフローズによる分析の再現性についてですが、先ほどお答えしましたとおり、ゲットフローズをはじめとする水収支解析モデルは、精度を高めたとしても、トンネル掘削による自然現象の変化の予測には不確実性が伴います。

この観点から、国の有識者会議や県の専門部会がどういう判断をするかを注視しつつ、市として、不確実性の存在を前提として、解析結果をどう評価していくかを検討してまいります

 

 

 

 

<松谷議員 質問>

現在山梨県境における高速長尺ボーリングをめぐり、山梨県知事から様々な発言があります。私は、山梨県知事の発言は、非常に不当だなと思っておりますけれども、JR東海の調査で静岡県断層と山梨県の断層2が、地下でつながっていることが示されております。

お手元の資料ですね。地下でつながっているわけです。6月7日、県の地質構造・水資源専門部会において、 県境300メートル付近の断層2の広河原断層、県境のすぐそばの断層ですけれども、広河原断層では、JR東海が示した資料において、1メートルの粘土層の存在が示され、粘土層があるということは被圧地下水の存在の可能性があるということになるものですから、JR東海は、コアボーリングやエアパッカーによる浸透水圧の測定を開始するということを県に伝えているようであります。

山梨県内のこの断層破砕帯において、つまり地下でつながっている大量の湧水が出た場合、静岡県の水が流出する可能性があるわけでありますけれども市はどう考えるのかお伺いしたいと思います。

 

<環境局長 答弁>

山梨県内の断層破砕帯において、静岡県の水が流出する可能性についてですが、断層破砕帯や粘土層の存在はあくまで推定であり、実際の現場と推定とは、その程度はともかく何らかの大きさで異なった状態にあります。

現在、山梨県内で行われている高速長尺先進ボーリングについては、J R東海が、湧水量及び水質等を継続的に測定し、湧水量が管理値に近づいた場合は慎重に削孔を行うなど、リスク管理をしながら対応していると伺っていますが、今後、湧水量が多いと予測される場所において、より慎重な削孔を進めれば、大量湧水のリスクは軽減できると認識しています。

J R東海は、適切なリスク管理のもと、山梨県内の高速長尺先進ボーリングを進め、そのデータを評価し、水の流出について適切に対処すべきであると考えます。

先進坑掘削の際の水問題についてのリスク管理のための高速長尺先進ボーリングではありますが、ボーリング自体に水の流出についてのリスクがないとは言えません。慎重なリスク管理のもとにボーリングを行うことが、水問題全体の適切なリスク管理につながると認識しています。