まつや清の日記 マツキヨ通信

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今日は1日リニアデー、静岡市長に南アルプス自然生態系保全の深化求める要望書提出!

2023年12月04日 | 市政

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今日は1日リニアデー、静岡市長に南アルプス自然生態系保全の深化求める要望書提出!

川勝県知事に「リニア「国有識者会議」に対する静岡県の対応を支持する要望書」提出!

夕方は「リニア建設事業影響評価評議会」傍聴、難波市長の「360万㎥盛土」一人舞台!

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昨日遅くまでかかって静岡市、静岡県への要望書のたたき台を作り、朝からはみんなで短時間での修正協議、11時、11時30分に何とか間に合わせることができた、これまた早業でした。ご苦労様でした。みんなで協力して一つの仕事を成し遂げるって感動です。

静岡市長 難波喬司様               2023年12月4日

静岡市中央新幹線建設事業影響評価協議会会長 増澤武弘様

                          

 南アルプス自然生態系保全の論点について

静岡市、市協議会の更なる深化を求める要望書

 

       南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡

        共同代表 有元利通 服部隆 八木功 増田和明 松谷清

            連絡先 静岡市葵区鷹匠3-3-1 地球ハウス気付

              Tel 054-209-5676  fax054-209-5675

              Mail chikyu_houese@yahoo.co.jp

 

 今年は、南アルプスがユネスコエコパークに認定されて10年目になります。また、国土交通省によりリニア中央新幹線の工事許可が出されて10年目でもあり、私たちの活動が始まってから10年目でもあります。こうした中、国土交通省有識者会議は11月7日、静岡県から、また私たち自身からも審議の継続を求める要望が出されたにもかかわらず、JR東海が示した順応的管理、工事をやりながら生態系の回復・低減ができない場合に工事を中止して対応を考えるという南アルプスの自然生態系に関する報告書をまとめました。しかしながら課題も残されており、JR東海と県、市、地権者との協議にゆだねました。静岡市の協議会の果たす役割が極めて注目され期待されています。

 一方で8市2町を含む大井川利水協議会においては、南アルプストンネル工事により山梨県側に流出する500万tの水を東京電力が持つ水利権の融通で大井川に戻す、いわゆる「田代ダム案」を条件付きで合意しました。静岡県はこれらを踏まえ、JR東海にその趣旨を回答しました。川勝知事は、今後も県の環境保全会議・専門部会で引き続き問題を検討すること及び、南アルプスの自然生態系の問題が解決しない限り工事の着工を認めることは出来ないと表明しました。

 そうした中で、静岡市議会総括質問において3人の議員が質問をしました。リニア中央新幹線駅を求めた質問は論外として、難波静岡市長は「報告書を十分読み込み、何をさらに進める必要があるかを整理し、JR東海と対話を進める」との姿勢を明らかにしました。そして本日、静岡市中央新幹線建設事業影響評価協議会が開催されます。そこで以下の点について申し入れしますので文書による回答を求めます。申し入れ文書については協議会委員にも提供してください。

 

  • 市協議会での審議のスケジュールの見通しをどのように考えているのか明らかにしてください。 
  • 第27回の順応的管理を容認する報告書について「トンネル掘削開始前の回避低減措置の不足など不十分な点」について、「十分読み込み、何をさらに進める必要があるのかを整理し、JR東海と対話を進める」点について、また「詰めるべき点」とは具体的にどのような内容を想定しているのか、明らかにしてください。
  • 大井川利水協議会は2つの条件を付けての田代ダム案への合意であって、「「田代ダム案」は渇水期の対応含め有効な案」との市の姿勢を示していますが2つの条件についてはどのように理解しているのか、明らかにしてください。渇水期については、JR東海と東京電力との間で交渉中であり、交渉の論点がなんであるのか、明らかにしてください。
  • 「田代ダム案」が成立するのは、文献値による透水係数を前提にゲットフローズ手法による500万tの推定値に対応するものですが、市として「JR東海が実施した過去のボーリング調査のデータだけでは不十分である」「垂直ボーリングでは、トンネルの本坑付近の精緻なデータは得られない」「トンネル本坑に沿った高速長尺先進ボーリングで得られるデータなど基に地質構造やトンネル湧水量を評価し、生態系への影響を低減することが重要である」とは具体的にどのような内容であるのか、明らかにしてください。
  • 静岡市の環境影響評価での大井川上流部の沢・水について静岡市長意見は、「市協議会での意見を踏まえて減水した場所に水を戻す」というものであったことは、市議会で示された姿勢の中でどのように貫かれているのか、明らかにしてください。
  • 静岡市の環境調査によりJR東海がこれまで進めてきた移植や種まきの効果が低いという結果は、協議会においてどのように評価していく考えであるのか、明らかにしてください。
  • 牧之原市ではJR東海からの説明を市議会に丁寧に伝えているが、静岡市議会に同様の場を持ってください。

 

静岡県知事 川勝平太様               2023年12月4日

 

 リニア「国有識者会議」報告書に対する

静岡県の対応を支持する要望書

 

大井川の水を守る62万人運動

    連絡先 事務局 村野雪

南アルプスとリニアを考える市民ネットワーク静岡

        共同代表 有元利通 服部隆 八木功 増田和明 松谷清

            連絡先 静岡市葵区鷹匠3-3-1 地球ハウス気付

              Tel 054-209-5676  fax 054-209-5675

              Mail chikyu_houese@yahoo.co.jp

 

              

国土交通省によるリニア中央新幹線の工事許可が行われて今年で10年目になります。静岡県に有する南アルプスがユネスコエコパークに認定されてから10年目でもあります。

大井川の命の水を守るために南アルプスの自然環境を保全するための市民住民運動の本格的な活動は2018年のJR東海に対する47項目の公開質問状を契機に広がってきました。

 この5年間のこの二つの分野を巡る大井川の水の減少と南アルプスの自然環境をめぐるJR東海との話し合いは、静岡県の環境影響評価における環境省意見を土台にした科学的工学的見地からの広域行政における自治に根差した不確実性に対する専門知と大井川流域の市民、住民に寄り添う住民目線、日本列島の存立にかかわる日本の屋台骨である南アルプスの自然環境への畏敬の念を背景にしていたと理解しています。

川勝知事のリーダーシップの下で繰り広げられている静岡県の姿勢は、日本の政治史上、環境影響評価制度の新たな地平を創り出しました。こうした中でスーパー・メガリージョン構想を掲げた国土交通省がJR東海のリニア建設工事を推進すべく国有識者会議が設置されました。この設置に対する静岡県の国土交通省への要望は、地方自治の観点からも環境影響評価の観点からも的を射たものでした。「大井川の水の減少」に対する中間報告だけでなく、2022年から14回開催され9月26日第26回、11月7日第27回を経た「報告書」に対する静岡県の「継続を求める」コメントは南アルプスでのリニアトンネル工事に心を痛める県民に勇気と希望を与えていただきました。また、大井川利水協議会による2つの条件を示したいわゆる「田代ダム」案についてJR東海への回答をしました。その後、川勝知事の「今後も静岡県環境保全連絡会議・県専門部会で引き続き協議を進めるとともに南アルプスの生態系保全の措置が明確になるまで工事の着工を認めることができない」との基本的立場を支持するものであります。

これまでの静岡県の奮闘に対して世論の関心を高めるために私たちは、この1年間、くらし環境部の担当職員の皆様のご苦労をいただきながら徹底した情報公開と説明責任を果たしている「リニア出前講座」を開催してきました。この度の大井川利水協議会の条件付き「田代ダム」案に対して、この案が本当に大井川の水を守ることになるのか、11月29日藤枝市議会、12月1日静岡市議会、12月5日焼津市議会、島田市議会、12月15日牧之原市議会において私たち市民グループとかかわりのある議員による議会質問を情報共有しながら進めています。

 JR東海は静岡県が求めた47項目の公開質問状に誠意ある回答を示してきませんでした。リニア中央新幹線工事の着工できていない原因はJR東海の姿勢に起因しています。

 その意味におきまして、リニア「国有識者会議」報告書に対する静岡県の対応を支持する共に、田代ダム案合意の2つの条件の解明や南アルプスの生態系保護に向けた環境大臣意見を原点にJR東海の環境影響評価の検証を徹底することを求める要望書を提出します。