マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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茗荷天満神社おんだ祭

2009年05月10日 08時10分54秒 | 奈良市(東部)へ
茶畑や田園が広がる田原の里は緑豊かな景観を映し出す。

遺跡も多く発掘されるなど古来より宮人が住まいした里。

今日は奈良市茗荷町に鎮座する天満神社で豊作を祈願する御田植祭。

舞殿にカマス、生タマゴ、コンブなどの神饌が供えられる。

祭典が始まる前、周辺地区の代表者は松苗を抱えてきた。

南田原町、誓多林町、此瀬町、中之庄町、矢田原町、中貫町、長谷町、和田町、須山町、杣ノ川町、横田町、日笠町に地元茗荷町だ。

御祈祷の松苗、五穀豊穣、家内安全と墨書したものもみられる。

松苗は豊作を祈願する大切なもの。

祭典を終えると代表者は持ち帰って各戸に配られ、GWのころまでに苗代など水口で水戸まつりが行われる。

祭典は白装束を身に纏った三人の神主が営む。

修祓、祓えの儀、祝詞奏上のあとに御田植えの所作が始まった。

スキやクワで丹念に畦を耕していく。

次は松苗を植えていく所作。

次は右手でカマを持ち、左手に松苗を持ちあげ、ひと束ずつ刈り取っていく。

一般的におんだ祭は苗を植えるところで終えるが、実りの稲に見立てた松苗を刈り取っていくたいへん珍しい所作だ。

御田植えの神事を終えると玉串奉奠。

代表者は今年も豊作になってくださいと心から祈願されると晴れ間が覗いた。

(H21. 3.22 Kiss Digtal N撮影)