マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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鏡作若宮神社若宮さんの昔宵宮

2014年01月28日 08時29分32秒 | 田原本町へ
田原本町の鏡作の郷中は鎮座地の八尾を中心に黒田、今里、屏風、中八尾、八尾池の内、新町、富本、伴堂、三河、南八尾、西新町、宮古、西代、石見、西八尾、新八尾第一の17大字だ。

八尾の氏神さんは天八百日命(あめのやおひのみこと)、鏡作神社本殿右奥に鎮座する若宮神社である。

八尾はかつて八百村と呼ばれていたのである。

八尾の鏡作神社で行われるオンダ祭にはカメラマンが溢れるぐらいだから賑わいの祭りだが、この日に行われる若宮神社の昔宵宮で賑わいもなく、厳かに神事が行われたと話す宮司。

今年数え年百一歳で亡くなられた先代宮司の跡を継いだ娘さんが勤めるようになったと云う。

昔宵宮は「むかしよみや」と呼んでいる八尾の行事である。



神事を終えて社務所で直会をされていた自治会長らが帰るころ、女児巫女が出番に登場する。

本社拝殿に母親とともに上がった女児巫女は3人。



参拝される大字の人に神楽舞を奉じる。

女児巫女は大学生を筆頭に小学生まで。

総勢16人もいると云う。

秋祭りにはずらりと並んで神楽を舞うそうだ。

「むかしよみや」は一夜限りの八尾の祭り。

一人は平太鼓を打って、二人が舞う神楽は平神楽。ドン、ド、ド ドン、ド、ドと2回繰り返す太鼓の音に合わせて舞う神楽。

ドン、ド、ド ドン、ド、ド ドン、ドン、ドンで終える。

参拝者に拝して、手にした鈴神楽の舞い。

舞いを終えればその鈴で祓ってくださる。

一礼をして下がる。



9月ころから毎週のように練習をしてきた3人の女児が笑顔をふりまいてくれる。

参拝者が来られる度に舞う神楽は3人が交替して勤める。

この夜は中学二年生、小学四年、二年生の姉妹が勤めた。



お茶目で可愛い巫女さんは、突然のカメラマン登場に驚くこともなく、歓迎されてカメラ目線を贈ってくれる。



ときおり途絶える参拝者の合間に太鼓打ちの練習をする巫女さん。

付き添いしていた母親は練習の成果に目を細める。

そんな姿が愛おしい。



つかの間の練習を終えたころに訪れた参拝者は巫女さんのおじいちゃん、おばあちゃん、お父さんだ。



家族揃ってのお祓い、母親にもそうしてくれたお神楽は時間が経つのも忘れて拝見していたのである。

(H25. 9.24 EOS40D撮影)