マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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榛原内牧の干し物

2015年08月25日 09時03分06秒 | 民俗あれこれ(干す編)
曽爾村小長尾を目指していた街道。

榛原高井を走っていたときのことだ。

自転車走行している人たちが整然と並んで走っている。

通り過ぎたあとも遭遇するサイクラーはとても多い。

高井を抜けたら内牧だ。

右手にあったダイコン干し。

小屋内で掛けていた。

気になっていたダイコン干しは小長尾の行事取材を終えて拝見したく立ち止まった。

家の呼び鈴を押しても反応がない。

どうやら不在のようだが、ここで失念すれば申しわけないと勝手な決断で撮らせてもらった。

ダイコン干しの裏側にも何かが干してある。



よくよく見れば大きな魚だ。

魚には斑点模様がある。

大きな口を開けた魚はサケ科。

一つはアマゴと判った。

もう一つはおそらくイワナであろう。

同家では大きな水槽があり、魚が泳いでいた。

アマゴとイワナである。

大きく育てて燻製にしているようだ。



奥には赤色のトウガラシも干していた。

軒下には太めの牛蒡がある。



おそらく宇陀金牛蒡であろう。

後日に訪れた際には声をかけたい。

その場から見渡せば神社が見える。

傍には真っ黄に染まった大樹も見える。

輝く紅葉の情景を入れて撮らせてもらった神社は高井の伊豆神社。

伊勢本街道沿いに鎮座する。

平成3年刊・中田太造著の『大和の村落共同体と伝承文化』によれば内牧に当屋制度がある。

神社前におられた婦人に行事のことを尋ねた。

神社では毎月の月並祭があると云う。

これまでは昼前の11時頃だったが、最近になって9時半に移したそうだ。

12月は14日の日曜に新嘗祭がある。

別の日であったと思われる新嘗祭は月並祭とともにされるそうだ。

史料によれば例祭は11月3日。

布団太鼓に枕太鼓台が担がれるようだが、集落に貼りだされていた「内牧秋祭り」のダンジリ巡行は前月の10月25日、26日に行われたようだ。

後日に調べた映像によれば拝殿に登った長老らが千本杵でモチを搗いていた。

音頭はモチ搗き唄のようだ。

その間に村を巡行する神輿もあれば布団太鼓台もある。

マツリの〆はゴクマキ。

同神社境内には山の神が祀られている。

気にかかる存在である。

(H26.11.23 EOS40D撮影)