最近の世相に感じることといえば、なんとも黒くない灰色が増えたということである。いい状況の灰色ならいいのだが、悪い場合の灰色、分かりやすく言えば黒に近い灰色(ダーク・グレー)が席巻する時代になっているのだ。パール・グレーとかホワイト・グレー、シルバー・グレーの類(たぐ)いならいいのだが、その手の灰色は目には見えず、いろいろと悪さをする。黒に近い灰色だから黒(ブラック)とも言えず、お灸をすえることも出来ないから手に負えない。^^ 人、物、事すべてに言える黒くない灰色である。^^
ここは、とある時代の地方検察庁の内部である。特捜部は賑わって欲しくないほどガヤガヤと賑わっていた。黒くない灰色議員がワンサカと獲れた、いや捕れたのである。
「こんな事件、過去にもあったな…」
「はあ、私の若い頃です…」
「ははは…今も若いじゃないか」
「いや、気持は若いんですが、この春で定年退官です…」
「そうなの? ということは、だ。私の方が五年以上、若いってことになるが…」
「はあ、そうなります、部長…」
「それにしても与党も与党さんだが、他の議員さんもね…」
「はあ、我が国には真(まこと)の意味の野党がありませんから…」
「増えた政策集団ばかりじゃ、黒くない灰色議員さんが増えるか…」
「ですね…。独裁政治ですから…」
「まあ、軍国主義じゃないだけが救いか…」
「まあ、そんなとこでしょう…」
「ここは、賑わって欲しくないな…」
「ですよね…」
暮らしにくくなった昨今、黒くない灰色よりは白っぽい灰色の人、物、事が増えて欲しいですよね。関取衆の星取表も同じです。^^
完